14話 外出プラン
司がそう尋ねると凛は待っていたかのようにすぐに話した。
凛『まず、外の先遣部隊に必要な能力は戦闘力と判断力。
教室内に必要な能力は影響力と教室内を気遣えるかどうか、つまり観察力。
この中から選ぶと力の強い千賀は行く必要があるだろう。
正しい判断力と考えると根岸も行くべきだろう。
そしてモンスターを倒したことのある伊藤の3人が行くべきだと思っている。
教室内に残る者としては私と遠藤相太が適任だろう。
影響力について考えるとポイントが高いものとして名前を公に名前を呼ばれた時点で全員が基準を満たしているだろう。
観察力という点から考えると…遠藤相太、君はこれまででおかしいと感じたところはあったか?』
急に相太に会話のバトンが渡される。
相太『えーっと、色々あるけど一つはこの教室のドアの部分とかおかしいんじゃないかな?
あんな大きな生物がこの教室の薄いドアを破れないわけないし、もうあの怪物の声も全く聞こえないのはおかしいと思うよ。
理屈は分からないけどこれがゲームだとしたらこの教室はいわゆるセーフティーエリアなんじゃないかな。
あの怪物の腕がドアでちぎれたことから、教室内部からしか開け閉めできないか。今この教室にいる人しか開け閉めできない使用になっているんじゃないかな。
あの怪物はドアを閉める力に干渉できなかったんじゃないの?』
相太が純の方を見る。
純『…?』
相太『だから、純君がドアを閉めたとき簡単に閉まったんじゃないの?』
純が驚いた表情で答える。
純『…そうだ。
怪物の腕をちぎるほどの力は入れていない。』
凛『…そういうことだ。
相太に観察力があるのは明白だろう。
そして私も教室に残らせてもらう。
影響力を示す者が男だけだと教室で何が起こるかわからないからな。』
司『俺もそれに同意する。
他のみんなはどう思う』
純『司が言うならそれに任せる』
相太『外に行く人が頑張ってくれるなら文句はないよ』
優「任せるよ」
凛『外に行くための装備にポイントが足りなければ私のポイントを譲ろう』
司『じゃあ、決まりだな。一応、これでミーティングは終わりにしようか。
純と優は明日あたりに出発する準備をしておいてくれ。
変な環境で疲れてると思うから今日は十分休むように。』