10話 交流
食事を早くしようと急かしていた相太だったが相太自身も気になったのか自動販売機を色々いじっていて5分くらい待たされた
相太が自動販売機をいじっているのを見ているとこちらの視線に気づいたのか早足で戻ってきた
相太『ごめん。いろいろ種類があって迷ってた』
そう言いながら席に着いた
相太『あと、聞きたいことがあるんだけど…』
?『さっきはありがとうございます』
相太の話を遮り横から女の子が話しかけてきた
?『あっ、ごめんなさい。お話の途中でしたか?』
相太『ん?大丈夫だよ。知り合い?』
相太がこっちに話を振るが、首を傾ける
優「ごめん。知ってたとしても忘れてるかも」
?『あの、柏 有里っていいます。
さっき、記憶を思い出した時に助けてもらって…』
優「…あっ」
体育館で隣に座っていた娘だ。
確か、虫のようなモンスターに襲われそうになっていた
有里『あの、本当にありがとうございました。
お礼がしたかったんですけど、なにをしたら良いかわからなくて…
あの、私のせいで怪我をさせちゃって、手当てだけでもさせてください』
有里と名乗った娘は僕のおでこの方を見ながらそう言った
優(……!?)
自分のおでこに触ると大きな瘤ができていた
優(そういえば、殴られてたんだっけ)
瘤の大きな見た目に反し、痛みは不思議と無かった
優「そんなに痛くないし、大丈夫だよ。でも、やってくれるならご飯の後やってくれると嬉しいな。
柏さんもご飯食べたら?」
有里『ありがとうございます。
でも、大丈夫です。
色々な出来事がありすぎて、食欲が無くて…
あの、また食べ終わった位に来ます』
柏 有里は小走りで、女子が数人いる場所に戻った
相太の方を見てみるとニヤニヤしている
優「…何?」
相太『いや? ヒーローはモテるねぇ。
そんなヒーローにお願いなんだけど、ネギ食べない?』
優「食べられないの?
別に良いよ」
相太『さすがヒーローは違いますなぁ』
優「・・・怒るよ?」
相太『ごめん、ごめん』
相太のサラダの玉ねぎを食べてあげた