『ガネーシャ王国』
こんにちは!霜上悠矢です!あげたい気分になったのであげました(笑)最後まで目を通していただけると光栄です!
その夜、いつものように寝る支度をし、ベッドへ入った。歩他はさっきの出来事を考えた結果デタラメだろうと言う決断に至った。だが、『石』の事が頭によぎった。気になって机の上に置いておいた石を持つ。見れば見るほどこの世の物とは思えない石だった。紫色をしていて、どんな宝石にも負けてないような光沢感があった。歩他はその石に愛着が湧いたのかポケットに入れ、そのままベッドにごろ寝し眠りに落ちた。
次の朝、歩他はもう午後になりかけようとする時間に起床した。『こ…ここは…?』
すぐに自分に起きている事を理解した。ここが何処か、過去の思い出、自分の名前までが思い出せない。そう、歩他は記憶を失っていたのだ。1つだけ不自然に覚えている事がある。頭の中にこびりつくように強く確かな言葉があった。その言葉は『魔石』だった。その言葉の意味はよくわからないが魔石という言葉だけがなぜか頭から離れない。突如、ポケットから微かな光を感じた。恐る恐るポケットに手を入れてみる。ポケットには昨日自分で入れた石が入っていた。だがその事を本人は覚えていない。その石は光を増しているように見えた。そのあまりにも綺麗に光る石に見とれていて意識が薄れていくのに気づいていなかった。石の光が最高潮になり目の前が眩んだ瞬間、歩他は意識を失った。
気がつくとそこには見覚えのない街並みが広がっていた。歩他は少し黙り込み唖然とする。歩他には記憶がない。故にここが現世なのか異世界なのかなどわかるはずがない。
とりあえず5分ほど悩み、ここが何処なのかを知るために手当たり次第聞きまわることにする。「あの…すいません」
街を通りすぎる人々は人間と亜人みたいな人が多く人間に声をかけるつもりだった。あぁミスった…『エルフ』だ。耳が青い髪の毛で隠れていて気づかなかったがこの特徴的な尖った耳はエルフそのものだった。
「どうしたにいちゃん?」
でもこの際聞いた方が効率がいいと思ったので聞くことにした。
「ここって何処ですか?」
「なにふざけたこと言ってるだよ。入国審査の時に散々国の名前聞かなかったのか?」
なんだよ入国審査って…こちとら目が覚めたら街中だ!と叫びたい衝動を抑え「そうなんだが、ちょっとド忘れしちゃってな。教えてもらえると嬉しい」と顔を多少顰めながら答えた。
相手のエルフは困惑しながらも深くは疑っていないらしく爽やかに答えてくれた。
「ここは『ガネーシャ王国』と言うところで、ここはその王都に当たる場所だな」
「なにそのいかにも財力最強みたいな名前の国?!…にしてもそんなにお金持ってそうな街並みには見えないんだが…」
「ガネーシャ王国の名前の由来は別に国が財力に優れていることが由来じゃないんらしいんだ。まあ俺も詳しいことは知らないけどな」
「そうなのか…助かったよ」
「困った時はお互い様だろ?」とそのエルフは言い残しその場を去っていった。
いかがだったでしょうか?まだまだ文を書くのにもなれませんがちょくちょく更新したいと思います。まだ何人が見てくれるかわからないほどですがここまで読んでくださった方には心の底から感謝申し上げます。そして次回も読んでくださると嬉しいです!!!