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現在。
「マオ、さっきからニヤニヤしてるけど、なんか良い事でもあったん?」
「いいえ」
こんな時間が長く続かないと思うと、寂しい。
「マオ、寂しそう……もごもご」
姉は、一瞬ではあるが目を伏せ、すぐに元の元気な顔に戻った。
みゅーが食べながら口にした言葉は、どうやらだれも聞き逃してはくれなかったようだ。
「なんかあったのか?マオ」
キョーが手を止めて尋ねてくるが、答えられない。
代わりに、オーブンに鉄板を入れ、自分も姉の向かい、キョーの隣に座った。
「何でもありませんよ……──本当に。」
姉がおいしいと言ってくれたサラダを口へ運ぶ。