15/23
確定ルート
お題：許されざる就職 時間：15分
大体三十社ほど面接を受けた。
そのうち、十社ほど内定をもらった。
しかし、そのうち三社が倒産し、四社が赤字経営となり内定者を全て切った。
そして残り三社が詐欺紛いの会社であり、警察の介入が入り内定はすべてなくなった。
仕方なくまた就活をして、二十社受けて五社の内定をもらった。
そのうち一社が火事でなくなり、二社が内部分裂をお越しご破算となり、残りの二社がブラックだった。
俺は今、どちらの会社に就職するべきか決断を迫られている。
どちらも後でネットで調べたところ、かなりのブラックだから止めろと書いてある。
だが、俺にはもう後がない。
また就活する気力はなく、とりあえずどちらかの会社に就職するしかない。
どうしようかと悩んでいると、電話が鳴る。
出れば、親父がしつこく家業を継げといつもの勧誘をしてきた。
だが、俺は自立したいと思っていたし、ここで家業に逃げるのは少しばかり気が引けていたのだ。
だから俺は親父に言った。
この二社で内定をもらい、どちらかに就職するつもりだと。
すると親父は、そんなことかと気軽な調子で言う。
「その二社ならもう買収しといたから、戻ってこい」
逃げ道は塞がれた。
