ホルツホックへの指示
相手の数が圧倒的に多いため、少しでも減らすようにホルツホックには相当の罠と迎撃をお願いすることとし、部隊の動向など情報を逐一共有して欲しい旨を伝える。
ただ、翌日には、部隊動向を優先するか、迎撃を優先して行なうかを指示して欲しいと返答があった。
理由としては、手一杯であり、広範囲に索敵すると、迎撃に全力を注げないということである。
のぞみはすぐに索敵優先を指示し、迎撃は先頭の軽装歩兵とヴィータの弓隊を優先することをお願いする。
迎撃と索敵を比べた際に、索敵を優先したということになる。
全くもって正しい判断であり、元より誰からも異論は出なかった。
重装歩兵はその装備ゆえに被害が出にくい可能性が高く、迎撃効率が落ちるため、優先度を下げたのだ。
先頭を叩くことで、全体の行軍速度を落とすことも出得きるため、それも大きな狙いの一つであった。
何よりも、通常先頭は罠の解除の役割が大きい。
つまり、ここを叩けば、その後の部隊が罠にかかる率は高くなる。
後続に行くほど、初めて森に入るものが増え、罠の解除を不得手とするものも増えるだろう。
本来は迎撃方法や罠についても細かく指示を出したかったのであるが、一応他国でもあるため、判断は委ねることにした。
たとえば、熱湯を上から落とすという戦略などは籠城戦ではよく行なわれる。
しかし、熱する場所が限られるため、集落の近くで仕掛けることが多く、結果として集落の位置を予測されることにもなる。
もとより反撃を受ける可能性は低く、一定の期間後に集落を移動させるため、それほどリスクが高いわけではないが、ゼロではない。
そのリスクテイクをホルツホックに強制することを、いくら本国の特派とはいえ、のぞみは出せないと考えていたからだ。
同じ森を守るカンナグァ連邦とはいえ、最悪、戦争に不参加という選択肢をとることも可能である。
できることをやってもらうだけ感謝だ。
のぞみが絶体にやって欲しかったのは情報提供であるため、そこを重点的にお願いする。
特に、先頭の部隊の位置についてお願いをしておいた。




