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カンナグァ戦記  作者: 樹 琴葉
第一部 第一次プルミエ侵攻
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さらなる侵攻

 かくして、二度目の侵攻後に罠を再構築し、今後の方針を各集落に徹底した後、三度目の侵攻に備えるのであった。


今度は十日間の間を開け、侵攻してくる。


五人組で四十組、人数は変わらないが、今度は広範囲ではなく、比較的平野に向かって直進的に進むつもりか、中央に寄せてきた。


若干の時間差があって侵入してきたことを見ると、今度は横に広くではなく、縦に伸びるように使ってきたような印象だ。


それにより、罠を解除した地域へ次の部隊が入ることも多く、引っかかる率も下がる。


加えて、負傷兵の回収なども上手くいき、連合国の被害は減っていた。


ただ、ある一定の距離と規律だった行動をしていないせいか、動き、経路に規則性が徹底しているわけではなかった。


これは、森の中で単純に迷ったこともあると思うが。


そして、想定していたことではあるが、夜にキャンプを張ったようである。


こちらも予定通り襲撃をしたようで、五つのキャンプを襲撃。


といっても、平地からテントに向けて火矢を二、三本放った程度であるが、当の本人達は徹夜での警戒を余儀なくされ、撤退した部隊もいたようである。


当初から壊滅させるよりも、牽制、警告といったレベルのことしかやらないつもりだったのだろう。


情報も渡すことなく、被害を決して出さない姿勢は狡猾と言えよう。


平野までの行程を十とするならば、八くらいまで侵入を許したが、最終的に撤退をしていった。


夜の襲撃以外の迎撃は今回も行なわず、被害ゼロでの防衛となった。


ただ、敵も被害は少なく、およそ半分以上が生きて帰還することとなったようである。


この段階になっても、迎撃を出さないことを徹底できたのは驚嘆に値する。


そして、「最悪、一人でも死者が出るくらいならば、素通りさせよう」という意図があるのではないかと、のぞみたちは推察していた。





「次はまとまった侵攻になりそうだな」


朝美はそう言うと、のぞみの方をみる。


「ボクもそう思うよ。向こうも方針や戦略はある程度固まったと思うしね」


おそらくは次はまとまった戦力を投下してくるだろう。


縦列で若干の距離を取りながら、侵攻してくるに違いない。


少なくとも、森の状態は多少なりとも学習し、罠についても理解してきたのであろう。


敵の迎撃がないことに不安は覚えるだろうが、その一点を除けば何とかなるような気もしているはず。

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