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カンナグァ戦記  作者: 樹 琴葉
第一部 第一次プルミエ侵攻
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次なる行動

 一番気弱で、消極的かつ控えめだが、主に作戦を展開するのはのぞみである。


眼鏡を人差し指で擦り上げながら、自信なさげに今後の方針を伝える。


「では、今日はもう遅いので、ここでキャンプを張りましょう。わたしとテラガルドさんと琴葉ちゃんでキャンプの準備を、朝美ちゃんとアスおじいさんは先ほどの戦闘地に戻って、遺体の処理を手分けしてやるということで良いでしょうか?」


のぞみは立案し、同意を求めるように四人を見渡す。


「異論無し。もう、だいぶ遅いし、早速行動に移そうぜ」


朝美はそう言うと、先端がとがっただけの簡易な槍を二本持つと、アス老人の肩に一度手を置くと、すでに足先は先ほどの戦闘地点に向ける。


こうなることを予想していたのだろう。


「ほっほっほ。一戦交えたばかりだというのに元気じゃのぅ。しっかりと護衛を頼むぞぃ。わしは非戦闘員じゃからのう」


アス老人も予め準備していたバッグとスコップを持つと、後を追う。





「あ、ちょっと待って!」


琴葉は二人を呼び止める。


「もう良いよね?」


振り返り、のぞみに同意を求めるように琴葉は尋ねる。


「そうだね。もう遅いし、それなりに国境からは離れているから、良いと思うよ。」


のぞみがそう答えるよりもはやく、琴葉は少量の油が染み込んだ木を手に取り、小さく何か呟く。


突然、木の先端が燃え上がり、たいまつができあがる。


それをアスじいさんに手渡すと、


「じゃあ、気をつけてね。お土産忘れないでね!」


と言って、手を振って送り出すのだった。

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