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under 500 Ⅱ

ガラス越しの恋人

そこには、キミがいる。


でも、逢うことは出来ない。


厳しい家庭で、キミは大切に育てられているから。


キミは外に出ても、徹底的に監視される。


キミと再び逢った暁には、ボクが排除の対象となるだろう。


電話にだって、メールにだって、監視の目は行き届いている。


今、キミがもたれている、そのガラスは防音らしく、いくら叫んでもキミには届かない。


ボクから見たら、半透明のガラスなのに、キミからは、こちらが見えないみたいだ。


こちら側から、キミが見られるのが、唯一の救いだ。


キミがガラスに最大限、近付かなければ見えない。


しっかり鮮明には見えず、ずっとボヤけている。


でも、キミが動きを見せてくれるだけで、すごく嬉しい。



半年前、目を盗んでキミと逢ったが、すぐに見つかり、キミは連れていかれた。


キミは監視員に引き戻されているとき、ボクに向かってこう言ってくれた。


「こいびと」


それが最後の、視線と視線がぶつかった瞬間だった。

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