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私たちは頽廃している  作者: StellA
リリアーヌによる湖畔の町に出現した悪魔憑きに関するレポート
9/28

01

識別符号:CH-Dem-5895

報告書作成年月日: 28 septembre 189X

報告者:リリアーヌ・M・デュボア

担当:リリアーヌ・M・デュボア

事件発生日27 septembre 189X

発生場所:学園周辺

被害者: 男性2名(1名は悪魔付き、1名は通りすがりの辻馬車の御者)、女性3名(2名は悪魔付きの男性の家族、他1名は乗合馬車に乗っていた当学園の生徒)


 概要:

 詳細は指示書No.970924に記載された内容を参照。


 被害男性1は悪魔付き、被害男性2は御者である。

 また、被害女性1は被害男性1の母、被害女性2は被害男性1の妻、被害女性3は馬車に乗り合わせた当学園の生徒である。


 担当者が、馬車に乗り現地に向かったところ、馬車を降りた時点で、家屋から影のような魔物が飛び出てきた。馬車の横をすり抜け、街道へ向かう。


 屋内には、倒れている被害女性1と、頭部に裂傷を負った被害女性2を発見。被害女性2、被害女性1の順に、奇蹟により治癒。後発隊を待ち、二人を保護。のち、後発隊に引き渡し。


 魔物を追ったところ、乗合馬車が崖から落ちた痕跡を発見。崖下には馬車が見えた。

 馬車の近くで、憑依している被害男性を失神させ捕縛。のち、後発隊に引き渡し。


 また、崖に張り出した枝に被害女性3が引っかかっているのを発見。悪魔付きと馬車との衝突時に、馬車の窓から投げ出され、枝に引っ掛かったと思われる。意識があり、目立った傷はなく、保護し学園へと送り届けた。


 なお、近郊で発生した4件の類似事件は同じ悪魔によるものだと推測される。


 ・以下、証言の記録

 なお、被害男性2馬車が街道沿いの崖から転落したことにより、死亡。証言は取れなかった。


 被害男性1の証言:

 記憶の混濁が見られ、支離滅裂である。


 被害女性1の証言:

 被害男性1は、仕事から帰ってきたとき、すでに様子がおかしかった。白目が黄変し、荒い息で、いきなり殴りかかってきたとのこと。その後、昏倒したため、記憶が曖昧である。


 被害女性2の証言:

 被害男性1が帰ってきた時点では、家の二階におり、被害女性1の悲鳴が聞こえたので、階段まで様子を見に行ったところ、被害男性1が何かを探しているように、部屋を荒らしていた。

 もともと、被害男性1は酒乱の気があるため、また暴れだしたのかと止めに入ろうとしたときに、外で馬車の音がした。出て行こうとする被害男性1を留めようと声をかけたところ、椅子を投げつけられ、負傷。また、傍に被害女性1が倒れていたため、混乱し、その場から動けなかったという。被害男性1男性は、外に向かって、人間とは思えない速度で出て行ったとのこと。


 被害女性3の証言:

 週末を利用し、街に滞在する後見人に会いに行っていた。詳細は添付の提出された外出届の写しを参照。

 帰りは馬車を利用したが、途中、強い衝撃を受けた後、気を失った。気が付くと崖に張り出した木の枝に引っ掛かっていた。

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