5/102
第五章・夜の道を二人で…
今日のすることが終わって、帰る途中――僕はため息を吐いた。
「はぁ。やっぱり強いな、フレア兄さんは」
「FランクのドルにはやっぱりAランクのフレア兄さんはきついみたいね」
「自分だってEランクのくせに」
「それは間違ってないけど」
夜の道を二人で歩く。二人で歩くのは久しぶりだ。いつもはフウはさっさと帰っちゃうから。
「夕食でも食べて元気になろう」
「うん」
基本的には僕も料理は出来るが、大抵はフウが作っている。
今は自立して、フウや契約獣たちと一緒に住んでいる。
(アパートの)隣に住んでいるので、アパートの大家さんからは姉弟だと思われている。
(本当は違うんだけどなぁ)
きっと分かってはもらえないだろう。






