魔王ですが1ターン目で床ペロする勇者はいかがなものでしょうか
魔王城最奥
魔王ギガスドゥアは勇者ラークと精霊術士マリーと対峙する。
「よくぞここに来た勇者……そしていにしえの精霊術士よ」
「魔王ギガスドゥア! 一族の仇! 私はあなたを許さない! 」
「僕が……勇者としてお前を倒す! 」
「来い! 人間共よ、我の力の錆としてくれる! 」
戦闘が始まった!
「(奴らは4人。勇者と憎き精霊術士と付属の2体のゴミ)」
魔王ギガスドゥアは大きく息を吸った。
「(開始早々焼き尽くしてくれる! )」
魔王ギガスドゥアのファイアーブレス。
「みんな、ほのおの盾を構えろ! 」
「なに!? 」
勇者ラークは炎ダメージを吸収した。
精霊術士マリーは炎ダメージを吸収した。
竜騎士リュウは炎ダメージを吸収した。
$%&k98¥は炎ダメージを吸収した。
「(奴ら戦闘開始の攻撃を読んでいたというのか。炎のダメージを無効果してくるとは小癪な! しかしなんだ奴らのレベルは……。平均レベル5だと!? 普通ならレベル50はあってもおかしくないはず。まぁ良い。奴らより早く行動し殲滅してくれる! )」
魔王ギガスドゥアの通常攻撃!
「ぐわっ! 」
勇者ラークは死んでしまった。
「フハハハハハ、勇者打ち取ったり! 貴様達の希望は潰えた! 」
「問題ないわ。ラークがここで死ぬことは最適解よ! 」
「勇者なのに!? 」
竜騎士リュウの通常攻撃
$%&k98¥は幻影の書を使った。
竜騎士リュウは分身状態(永続)となった。
精霊術士マリーはプリズムスターを唱えた。
「(くっ、やはり我を1000年封印したプリズムの一族は危険! 生かしてはおけぬ! )」
魔王ギガスドゥアは長いしっぽで薙ぎ払った!
「回避装備といえど低乱数でも命中70%! お願い祈って! 」
精霊術士マリーは死んでしまった。
竜騎士リュウは分身状態で回避した。
$%&k98¥は回避した。
「馬鹿め! 勇者と精霊術士のいないパーティなど恐るるに足らず、他の雑兵もとっとと死ねぃ! 」
「まだだ! 僕達はまだ負けていない! 」
「おい、死人が喋るな! 」
「まだいける! ラークと私が死んでも問題ないわ」
「お前も喋るんじゃない! 」
竜騎士リュウの通常攻撃
$%&k98¥は浮遊の書を使った。
竜騎士リュウは浮遊状態(永続)となった。
「ええい、鬱陶しい。燃え尽きろ! 」
魔王ギガスドゥアのファイアーブレス。
竜騎士リュウは炎ダメージを吸収した。
$%&k98¥は炎ダメージを吸収した。
「ああ、しまった! 」
竜騎士リュウの通常攻撃
$%&k98¥は徐々に回復の書を使った。
竜騎士リュウは徐々に回復(永続)となった。
「フフフ、なかなかやるではないか。我も少しは本気を出すとしようか」
「敵のHPが80%を切った! このターンは何もしない、攻撃しろ! 」
竜騎士リュウの通常攻撃
$%&k98¥は氷魔法の書を使った。
「お、おのれ!ならばこの魔法を受けてみよ! 」
大気が振動する。
竜騎士リュウはジャンプした。
「空に逃げたか。だが、この魔法から逃れられぬ! 」
魔王ギガスドゥアのメテオスォーム
$%&k98¥は死んでしまった。
「あと1体! 」
竜騎士リュウのジャンプ攻撃!
「小賢しい攻撃を! 」
魔王ギガスドゥアは長いしっぽで薙ぎ払った!
竜騎士リュウは分身状態で回避した。
竜騎士リュウは待機している。
「魔力を集え!」
大気が振動する。
竜騎士リュウはジャンプした。
「また空に逃げたか! くっ、魔法は止められぬ! 」
魔王ギガスドゥアのメテオスォーム
場には誰もいない。
竜騎士リュウのジャンプ攻撃!
「(む、どういうことだ。奴の武器は先ほどまでの聖なる槍ではなく炎の槍になってる。我は炎属性を無効にするからダメージは0。無駄な攻撃をなぜするのだ!)」
「地震をくらえ! 」
魔王ギガスドゥアの地震
竜騎士リュウは浮遊状態で回避した。
竜騎士リュウは待機している。
「魔力を集え! 」
大気が振動する。
竜騎士リュウはジャンプした。
「またか! 魔法を……」
魔王ギガスドゥアのメテオスォーム
場には誰もいない。
竜騎士リュウのジャンプ攻撃!
「またこの攻撃……、貴様、まさか我のMPを枯らすつもりか! 」
「フフフ、ようやくわかったようだな馬鹿め」
「死にながら啖呵を切るんじゃない」
勇者ラークは死んでいる。
「我のMPは54000だぞ! メテオスォームの消費は30.いったい何回撃たせる気だ! 竜騎士、貴様も貴様だ! 正気とは思えんぞ! 」
「リュウは選択系の仲間だからエンディングで一言喋る以外はイベントにも出ないし、喋らないぞ」
「そういえば戦闘前のイベントにいなかった! そんな半分モブな奴が我を追い詰めているというのか! 」
大気が振動する。
竜騎士リュウはジャンプした。
「(くっ、メテオスォームを撃たなければいい話なのになぜか2ターンに一度撃たなければいけない気になってくる! おのれ! )
24時間後
魔王ギガスドゥアのメテオスォーム
MPが足りない!
「1000回以上も打たされることになるとは……、竜騎士……貴様は化け物か」
「ぐぅ…‥僕の仲間を……ぐぅ……侮辱するな……」
「勇者! 死にながら寝るんじゃない! 」
竜騎士リュウの通常攻撃
「がはっ、再び聖なる槍に装備を変えたか! 」
魔王ギガスドゥアは長いしっぽで薙ぎ払った!
竜騎士リュウは分身状態で回避した。
竜騎士リュウの通常攻撃
魔王ギガスドゥアの地震
竜騎士リュウは浮遊状態で回避した。
竜騎士リュウの通常攻撃
魔王ギガスドゥアのメテオスォーム
MPが足りない!
竜騎士リュウの通常攻撃
「貴様ら! 我を舐めるな! 」
「HP50%を切ったぞ! 必中の闇の一撃を3回打つけどHP1残るからご褒美攻撃だ!」
魔王ギガスドゥアの闇の一撃!
竜騎士リュウのHPが1となった。
竜騎士リュウは徐々にHP回復で回復していく。
「魔王……やはり手強い。勝てないのか! 」
「いきなり何を言い出す勇者。さっきの威勢の良さはどうした? まぁ死んでいるが」
「あきらめないでラーク! 思い出して、美しいあなたの故郷を! この戦いに勝ったら連れてってくれるって言ったわよね」
「ああ、死んだ父さん、母さん、妹をマリー……君に紹介するんだ」
「貴様はすでにそいつらと同じ状態だがな! 」
「私とあなたがいれば誰にも負けない! 」
「だから貴様らはもう死んどるだろうが! 」
魔王ギガスドゥアのファイヤーブレス
騎士リュウは炎ダメージを吸収した。
竜騎士リュウの通常攻撃
「このままじゃ……世界のみんな……お願い! 私達に力を貸して! 」
死んでるマリーの祈りが世界を包む。
「何をする気だ! 精霊術士! 」
魔王ギガスドゥアの頭を揺さぶる声。
『ラークとマリーの姉ちゃんが戦ってるぞ! 』
『わしらの祈りを2人に! 』
『勝つんだラーク! おまえなら魔王に勝てる! 』
『ラークを譲ったんだから!勝ちなさいよマリー! 』
世界中の祈りがラークとマリーを包む。
ラークは死んでいる。
マリーは死んでいる。
「何も起きんのかい! 」
竜騎士リュウの通常攻撃
「くっ……この我が追い詰められているのか」
「怖いのか魔王」
「少なくとも貴様は怖くない」
「怖いのね魔王」
「おまえも怖くない」
竜騎士リュウの通常攻撃
「怖いのは無言で我を斬り捨てるこの男だ!」
魔王ギガスドゥアは手を交差する。
「まずい! グランドクロスはレベル×38~42ダメージの必中聖属性攻撃! リュウのHPだと高乱数で8割即死! 」
「お願い!みんな祈って! 」
「祈る場面がおかしいだろう! ええい、くらえ! 」
魔王ギガスドゥアはグランドクロスを放った。
竜騎士リュウのHP 残り11
「生き残った!」
「おのれ、ならばもう一度!」
魔王ギガスドゥアは手を交差する。
竜騎士リュウは自らの命を使い$%&k98¥を蘇生させた。
竜騎士リュウは死んでしまった
魔王ギガスドゥアのグランドクロス
$%&k98¥は聖ダメージを吸収した。
「$%&k98¥は聖なる籠手を持たせてある! 」
「ば、馬鹿な!ここまでを読んでいたというのか! 」
$%&k98¥は幻影の書を使った。
$%&k98¥は分身状態(永続)となった。
「何なんだこいつは!? 名前がおかしいぞ! 」
「$%&k98¥はバグ技で仲間になるキャラだ! 台詞は1つもない。ちなみにキャラのドット絵は僕の妹だ」
「貴様、こんなバグに頼って恥ずかしくないのか!? 」
$%&k98¥は氷魔法の書を使った。
「我は魔王だぞ! こんな所で朽ち果てる王ではない! 」
魔王ギガスドゥアの通常攻撃
$%&k98¥は分身状態で回避した。
「残り10%、あと一息よ!」
「魔王、勇者として止めを刺す! 今日、ここで終わりだ! 」
「貴様はずっと死んでいただけだろうが!」
$%&k98¥は氷魔法の書を使った。
「ば、馬鹿な! この魔王が敗れるだと……。だが我だけでは死なんぞ! 貴様らもみちづれにしてくれる!」
魔王ギガスドゥアのギャラクシーエンド!
MPが足りない!
魔王ギガスドゥアは朽ちていく。
死んでいるはずの勇者ラークと精霊術士マリーがイベントで立ち上がってる姿が薄く見える。
そこには竜騎士リュウも$%&k98¥もいない。
一言だけ最後に脳内に刻まれた言葉があるとすれば
Take 80という意味の分からない言葉だけが頭に残った。
そして世界は救われた。
面白いと思って頂けたならありがたいです。感想等頂けると励みになります。
投稿している長編が一区切りしましたのでお時間ありましたら是非ともご覧くださいませ。