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無色透明  作者: 夜桜菫
Xデー篇
34/41

高校生活初日の苦悩

いよいよXデー篇。

この篇は他人視点を多く入れていきたいと思っているので長くなると思います。

それとタイトルのXデーまでの日にちをカウントダウンしていこうと思います。

日付も残しておこうと思います


今回は4月7日。


メタ発言をすると、あと70話書かないといけないんですよね笑笑

エピソードがもたない気がしてきました


 入学式前日。私は自分の部屋ではしゃいでいた。付き合うってこんなにワクワクするものなんだなぁ、とか、同じクラスだといいなぁ、とか。溢れんばかりの妄想なんかして。

「明日は何の話しよう……」



 入学式当日。私は浮かれた気分で街を歩いた。春休みの間、(あおい)と登校の練習をしたのでバッチリだ。

 早咲きの桜が散るのを眺めながら私は言う。

「入学式楽しみ〜!」

 同じクラスになれるかな。席は近いかな。担任はどんな感じかな。

 新しい高校生活に期待しながら電車に揺られている。

 二週間前から方向音痴な私は何回も彼に教えてもらい一緒に学校への行き方を練習した。その甲斐もありもう完璧だ。

「同じクラスだといいね」

 彼が笑う。私はこの笑顔が大好きだった。

 でも、違うクラスになってもたくさん話そうね。



 学校に着いた。

 クラスの名簿を配っている。私は受け取り、蒼の名前を探した。ない?一番下まで見ると蒼の名前を見つけた。三組。だがこの感じだと養護学級のようだ。私の名前も三組で見つけた。

紅音(あかね)……僕養護学級なんだ」

 仕方のないこと、と言われてしまえば反論の余地はないがショックだ。

「残念だなぁ。でも放課後必ず行くからね!」

「うん!」

 二人で話をしていると、女子が近づいてきた。目的は勿論……。

「あのぉ、君の名前教えて♪」

 蒼目的の女子、か。此奴ら本当に人間か?猿なんじゃねえの……。

「紅音、全国の猿の皆様に失礼だよ」

 全国の猿の皆様すみませんでした。

 というか、思ってたこと声に出てたのか。

「行こっか、紅音」

 蒼が私の手を引っ張って歩き出した。

 時々、蒼がやけに他の女子に冷たいことがある。中学の時から思っていたが、もしかして、蒼……。

「えっ。ちょっと?!」

 女子が追いかけてくる。

「体育館行くんだよね?このあと」

 私が聞くと蒼は答えた。

「うん。あっ。ごめん腕引っ張っちゃって」

 蒼が慌てて私の手を離す。もうちょっと握ってて欲しかった。

「い、いや、別に!大丈夫!むしろ嬉しかったっていうか……」

 何を言ってるんだ、私よ。

「……なんでもない」

 私は顔を上げた。私より蒼の顔の方が真っ赤だった。熱でもあるのかと一瞬思ったが、どうやら照れている様子だ。

「は、早く行かないと……」

 私は蒼の手を引いて歩き出そうとしたがもはや手遅れだった。目の前からも後ろからも女子が殺到している。

 蒼の顔が青ざめていく。

 考えろ。コミュ障×2がサル山を駆け抜ける方法。答えは一つ。なんとかGOならぬ脇道GOだ。

「蒼!脇道GO!」

 私が塀に足をかけると蒼に後ろから言われた。

「紅音!今はダメ!スカート!」

 スパッツ履いてるから平気。

「じゃあどうすんの」

「正攻法で頑張る」

 どゆこと?いや、しょうゆこととか言わないでね。

「通して?」

 女子が道をあけた。笑顔で……というよりも殺気を感じた。



 お前さ、二重人格だろ。

蒼の二重人格がばれましたね


彼に残された時間、あと104日。

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