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無色透明  作者: 夜桜菫
追憶篇
16/41

青春リスタート

中学校の二人です(`・ω・´)

ぼっち女子紅音と人見知り系蒼は友達を作ることができるのでしょうか!

 以来、私が虐められることはなかった。彼奴らも他にターゲットを移したりはしなかったらしい。



 中学校入学式前日。

紅音(あかね)!明日入学式だよ!楽しみだね!」

 (あおい)は人生初の入学式をとても楽しみにしていた。新しく買った鞄を何度も抱きしめては中身を確認したり、学ランを着てベッドの上で暴れまわったりしている。

 私はクローゼットにかかったセーラー服を眺めては溜め息をついている。制服なんて面倒だ。

「私なんて似合わなさすぎて死にそうだよ」

「似合うと思うけどなぁ」

 現在の時刻、午後十一時。あまり夜更かしすると蒼にもよくない。

「もう寝るよ、蒼」

「わかった!おやすみ!」

 テンション高すぎると心臓に負担かかるんじゃないのか……?



 当日。

 蒼はハイテンションだった。

 そんなに楽しみにするものだろうか。担任がただ単純に物配って、校長がバカみたいに正論語り明かして、生徒が一つ覚えに連んで駄弁って。くだらないの一言に尽きる。

 蒼は早起きしたようでさっきまで廊下でスキップしていた。母さんが作って行った朝食を温め直してパンが焼けたと伝えると飛んできた。

「いただきまーす!」

 お前、少し落ち着け。

 そんなことを思っていると目の前から声がした。

「ごちそうさまー!」

 早すぎだろ。


 髪は蒼が結ってくれた。私が髪を結うときはいつも適当なため蒼が結んでくれるようになったのだ。

 私はその間にスカーフを整えたり歯磨きをしたりしていた。

 結び終わったそうなので私は鏡を見てみた。ポニーテール、か。


 靴を履いて私は蒼に聞いた。

「忘れ物ない?筆記用具となんか適当にファイル入れた?」

 蒼は鞄の中身を確認し

「大丈夫!」

 と答えた。

 ところで、長時間の式に蒼は耐えられるだろうか。



 蒼と学校に着いた。

 クラスの名簿を昇降口前で配っていた。私がそれを受け取り、蒼にも「貰って」と声をかける。蒼は慌てて名簿を受け取る。

「全然知らない人ばっかりだ……」

「周りは後でどうにでもなるよ。自分の名前まず探してよ」

 私の名前を二組の名簿から見つけた。まっすぐ下に見ていくと蒼の名前もあった。

「蒼、私たち二組だよ」

「同じクラス?嬉しいなぁ」

 私は蒼の手を引き歩き出した。



 教室は多くの人でごった返していた。

「ねぇ君どこ小からきたの?」

 いきなり女子が話しかけてきて二人とも驚いた。話しかけられているのは蒼なのだが蒼は私に助けを求めている。何故に。

「ええっと……」

 助けて!!と訴えかけてくるが私にはどうしようもない。

 とりあえず蒼はボソッと小学校名を口にして逃げ出した。どうせ戻ってくるだろうと、私はすぐには追わなかった。



「紅音〜!」

 暫くして蒼が戻ってきた。涙目だ。

「なんかたくさん話しかけられたんだけど答えられなかった……」

 もう笑うことしかできない。

「あ、あの子?」

「近くにいるのは彼女かな?」

「どう考えても違うでしょ」

「あんな冴えない子が彼女なわけないよ」

 女子の会話が聞こえてくる。確かに蒼は身長伸びたし元の顔立ちが綺麗なので、モテるのも理解できなくはないが此奴らそれしか頭ねえのか。

「友達作るにはどうすればいい?」

「いや、私に聞かないでよ!」

 六年間ぼっちの私に聞くな!

「一緒に頑張ろうね」

新しいものってみんな新鮮ですよね。


前回蒼は親友をモデルにしたと言いましたが厳密には親友と姉をかけて2で割りました。病弱なのは姉、それ以外は親友。

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