私のヒーロー
本日は二話更新!
今回と前話は事実(5割)妄想(5割)でお送りしてます。
過去編書いてる時は透明アンサー聴くのが一番です
(`・ω・´)
最近男子までもが暴力を振るうようになった。
私はその男子たちに大嫌いな父の姿を重ねていた。そんな私といえば放課後の学校の裏庭で、私は醜態を晒しているだけ。
その時、足音が聞こえて来た。担任のものだった。
「あっ」
担任と目が合った。担任は小さく声を出し逃げて行った。
「ヤバくね?」
「に、逃げよう!」
生徒たちが逃げて行く。私も立ち上がり、今日は帰る。
あれから一週間が経った。結局あの担任は封殺したのだ。大人はみんなそうだ。都合の悪いことには蓋をする。
弱い奴はその中で絶望に苛まれながら死んでいく。私も死ねば楽になれるのだろうか。
放課後の教室で私はそんなことを考えていた。痛覚なんてものは麻痺してしまったから思考に集中できる。あの聲を思い出せる。
「紅音!」
細くて弱くて未熟な男子の声。誰かなんて考えなくてもわかった。さっきまで脳内で再生していた声なのだから。
「なんだお前」
蒼は他の男子よりも痩せてて身長も低いから、ナメられるのは当然といえば当然だった。
「……………」
何かを蒼が言ったが聞き取れなかった。
「紅音を傷つけないでよ」
「正義のヒーロー気取りだ」
女子たちが蒼を嘲笑する。
「君達には痛みなんてわからないんだろうね。同じ痛みを味わったらわかるのかなぁ」
蒼が冷やかに笑う。蒼はいつも明るく笑ってるイメージしかないからその笑みが恐ろしく感じた。
それはみんな同じだったようで全員が逃げて行った。
蒼はその無様な男子たちに一言声をかけた。
「次はないからね」
怖すぎる。私が彼奴らの仲間なら逃げ切れないと観念して死んでるって!
「大丈夫?」
「大丈夫じゃありません……」
私のメンタルが死にそうだ。
「大丈夫じゃない?!ええっと……どこか怪我……」
違うわ。
「助けてくれてありがとう」
「ううん。もっと早く助けられなくてごめんね」
「そんなことないよ。でもいつから気づいてたの?」
「一年の時から。でもあんまり変なことするとエスカレーターするから」
エスカレーター?!
「エスカレートだね」
「そうそうエスカレート!」
蒼はしばらく「そうだよ!」などと独り言を言っていた。此奴の頭大丈夫だろうか。
「帰ろっか」
蒼が手を差し出してくれる。
私はその手を取って立ち上がった。足が少し痛むが気にしないことにした。
「肩掴まって」
気づいてたのか。
「ありがとう」
「こういう時にお姫様抱っこができればいいんだけどなぁ」
しなくていいよ!私が羞恥心で死ぬわ。
でもやっぱり、あったかいなぁ。
紅音は私(女)、蒼は親友(男)がモデルなのですが私の親友ここまでかっこよくない。笑笑
蒼が怖すぎて書いてる間ずっとスマホがバグ起こしてました(スマホで書いてる)