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異世界に住む姫はどんな旅を?  作者: 葉月 いつか
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旅人のロネちゃん

新キャラ登場します!

夜中に小腹が空いたので、お菓子を買いに行って宿屋に戻ると、

カウンターで店主の方と誰かが揉めていました。

見た目は20代くらいで綺麗な黒髪の女性です、

格好は黒のショートパンツと黒のパーカーを着ています。


『お願い!他の宿屋も空いていなくて、ロビーでもいいから泊めてよ!』

『何回も言わせんな!無理だって言っている!』

『分かりました・・・』


女性の方は暗い表情をして宿屋を出ようとしました。

ちょっと心配になったので声を掛けて引き止めた。


『すいません、何かあったんですか?』


私に気がつき、振り向いた彼女は今にも泣きそうで涙目になっていました。


『実は泊まれる宿屋を探していたんだけど、何処も部屋が空いてなくてね。

さっきロビーでもいいから泊めてほしいと言ったんだけど、無理と言われたのよ』

『そうだったんですか・・・』


このままだと彼女は外で寝ることになってしまいます。

それは流石に可哀想だし心配です。

なので私は提案をしました。


『良かったら私の部屋でもいいなら泊まる?

あっでも、もう1人いるからちょっと聞いてみないと・・・

多分良いよって言ってくれると思うから大丈夫だよ!』


『えっ、いいの・・・?助かるけど見ず知らずの人を部屋に泊めさせるのは嫌じゃない?』

『だってこのままだとあなた、外で寝ることになってしまうでしょ?

同じ女性として心配よ、それに悪い人に見えないから大丈夫!』


彼女は余りにも嬉しかったのか、私に抱きついてきました。


『ありがとう!あなたは命の恩人よ!女神様だよ!』

『ちょっ、大袈裟だよー』



『と、いうことで彼女を部屋に泊まらせたいの、いいかなスフィア?』


ちょっとだけスフィアに飽きられてしまいました。


『君はちょっと優しすぎる・・・しかし私も同じ女性として心配だから構わない』


彼女は深々とお辞儀をしていました。


『本当にありがとう!!』

『いえいえ、そんなにかしこまらないでいいよー』

『ああ、宜しくな。えーと・・・そういえば名前は?』


3人とも沈黙をしました、そういえばお互い名前知りませんね。

3人で自己紹介をしました。

彼女の名前はロネちゃん、年齢は私達よりも一つ下の19歳。

実はロネちゃんも旅人なんですって!!


自己紹介の後は交流を深めるために、

先程買ってきたお菓子を出して、お菓子パーティーを始めた。


『どうぞーいっぱい食べていいよー!』

『ありがとう、頂くね!』

『むっ、このピザ味のポップコーン以外といけるな』


なんだかんだでとても盛り上がりました。


そろそろ寝むたくなってきましたので、3人で一つのベッドに寝ました。

ロネちゃんはソファで良いよと言っていましたが、

風邪を引いても心配なので3人で寝ようと言った。

数時間でこんなに仲良くなれるのは私の特技なんだろうか?



朝になり、最初に起きていたのはロネちゃんみたいです。


『んー、よく寝た・・・。

あれ、リリーさんとスフィアさんはまだ寝てるのね・・・』


とても仲良さそうにぐっすりと寝ていました。


『どういう関係なんだろう?気になる・・・』


いえ、それは置いといて。

お二人方に部屋に泊めてもらったお礼をしなければいけません。

私は服を着替えて宿を出ました、そう買い物です。

朝は私の得意料理、サンドイッチをお礼に作ろうと思います。


『んー、何のサンドイッチにしようかな?

朝だからフルーツ系でもいいかも・・・』


サンドイッチの種類を決めて買い物を済まして宿屋に戻りました。

お二人共まだ寝ていました。


『さて、頑張って作るよー!』


3人分のサンドイッチが完成したところで、リリーさんが起きてきました。


『おはよーロネちゃん、もう起きていたのね。

あれ、そのサンドイッチはなぁに?』


『おはよう、リリーさん!これは私の手作りのフルーツサンドイッチよ。

泊めてくれたお礼をしたくて作ったのよ!』


眠たそうな表情から一変し、目を輝かせていた。


『私達のために?ありがとうロネちゃん!!』

『これぐらいはしないと、バチが当たってしまうからね!』

『いま、スフィアも起こすわね』


リリーさんはスフィアさんを起こしにベッドへ向かった。


『スフィア、朝だよ起きて!ロネちゃんがフルーツサンドイッチを作ってくれたの!』

『んーおはよう・・・ぐぅ』

『スフィア起きてー!!!』


諦めてこちらに来ました。


『スフィアは朝がとても苦手なのよ、ごめんね』

『いえいえ、スフィアさん起きるまで待ちますよ』

『それまで話をしましょうか』

『そうしましょう!』


お互いの旅の話をすると、旅人同士なので意気投合しました。

話に夢中になってるといつの間にかスフィアが起きてきましたので、

テーブルにフルーツサンドイッチを並べて食べました。


『うん!とっても美味しい!』

『ホイップクリームも甘さ控えめで蜜柑と苺の相性も抜群だ!』

『喜んでくれて良かったー、作った甲斐があったよ!!』


食べ終わったので食器を片付けようとしたら、

ロネちゃんが私達にぎこちない感じに質問をしました。


『あの・・・聞きたいことがあるのよ、いいかな?』

『なんでしょうか?』

『どうしたんだ?』

『あの・・・お二人は恋人同士なの?』


想像していた内容の斜め上を言われたので驚きました。


『いえいえいえいえいえ、友達だよ!!!』

『そうなの? 私の勘違い?』

『うん』

『ああ』


ロネちゃんにビックリされる発言をされたので、朝からドタバタです。


その後、私達は次の町に行くために旅の準備しました。

ロネちゃんはもう1日この町で休むみたいなので、

この部屋にそのまま泊まることになりました。

お別れをする時にロネちゃんが、町の外まで見送りをしてくれました。


『これからはちゃんと早めに宿を予約しなさいよ?』

『うん、気をつけるよ』

『じゃあね、また何処かで逢ったら一緒に泊まりましょう!』

『その時はまたサンドイッチを作ってくれ』

『はい、また逢いましょう!』



ロネちゃんとお別れをして1週間が経ちました。

今、私達は宿屋を探してるのですが、部屋が見つからない状況になっています。

ここで5件目です。


『すまないな、二人とも、満室で泊まれないんだ・・・』

『ここも満室ですか・・・』

『どうしようか、リリー・・・』


2人で悩んでいる時でした。


『あれ?もしかしてリリーさんとスフィアさん?』


聞いたことがある声がしましたので、後ろを振り返るとロネちゃんが居ました。


『ロネちゃん?』

『はいっ、また逢えるなんて感激よ!!』

『私達も会えて嬉しいよ!!

ところで・・・ロネちゃんはここの宿屋に泊まっているの?』

『はいっ、泊まってますよ!』


彼女は頷きましたのでお願いをしました。


『ロネちゃんの泊まっている部屋に泊まれないかな!?

私達、泊まれる所を探しているんだけど何処にもなくて・・・』


彼女は満面の笑顔で言ってくれました。


『勿論良いよ!!!』


今日の夜は仲良く3人で寝ました。

こういうのはなんていうのかな?運命?偶然でしょうか?


きっと、また何処かで逢える気がしますね。

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