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異世界に住む姫はどんな旅を?  作者: 葉月 いつか
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熱帯の町・フリート

今私達は熱帯の町にいます。

どうしてこんなに熱いんでしょう?歩いているだけで汗が出ます。

ちなみに気温は30度越えです。

この町に来てから薄着に着替えていますが、それでも暑いです。


それに、この町の男性の方はほとんど上半身裸でサングラスを掛けて、

マッチョなので余計に暑苦しいです。

男性の方は羨ましい限りです。

服を着なくても外を歩けますので。


また喉が渇いてきました。

喫茶店がありましたので、入ってアイスカフェでも飲みましょう。

ちゃんと水分補給をしなければ倒れそうです。

店内に入ると広々とした喫茶店で、丸くて白いテーブルが多数あり、

壁にはお洒落な額が飾ってある綺麗なお店です。


しかし、今は暑さで参ってますので、そんなことはどうでもいいのです、

とにかくアイスカフェを飲んで涼しくなりたい。

少し待つと、注文したのが届きました。


すこし行儀は良くないですが、

ストローを取ってコップに口をつけ飲みました。


『ふー、生き返るー、冷たいねー』

『だね、でもこれを飲み終わるとまた暑くなるね』

『言わないでよー』


そんな会話を2人でしていたら、 褐色肌の男性に声を掛けられました。

店内なのに上半身裸で、しかも、マッチョです。

この町にはこんな人しかいないんでしょうか?


『ヘイッ!随分と肌が白い2人組みだね、海で泳いで日焼けした方がいいゼ!』


余計なお世話・・・ん?気になる言葉がありました。


『海がこの近くにあるんですか?』


男性は不思議そうに見ていて首を傾げていました。


『知らないのかい?もしかしたら、観光客カナ?結構に近くにあるヨ!』

『海がある場所、教えてください!!』


海で泳げばこの暑さをなんとか防げそうです。

男性の方に海の場所を教えて貰い、泳ぐためにも水着を買わないと行けないので、

水着を売っている場所も教えて貰いました、本当にありがたいです。


アイスカフェを飲み終え、早速そのお店に行きました。

店内には沢山の水着が置いてあり、可愛いものや大人っぽいのもあります。

何を買おうかしら、悩みますね・・・。


おっ、すごく際どい水着がありました、これは・・・ないな。

スフィアは決まったのかな?聞いてみよう。


『スフィアー、どの水着買うか決まったー?』

『んー、どっちを買うか迷っているんだよね・・・。どっちがいいと思う?』


私に見せてくれたのは、フリルとビキニの水着。

フリルは紫色で花柄の可愛いデザインに対して、

ビキニは青色で水玉柄のクールなデザイン。


『んー・・・、スフィアはビキニの方が似合うんじゃないかな?』


『花柄はちょっと可愛すぎるもんな。リリーだったら似合うと思うけど、やっぱりビキニにするか』

『私にそのフリルの水着似合うかな?まだ決めてないから、それでいいかも。』

『そうなの?だったら、このフリルでリリーに似合う色があるんだ』


新しく手に取ったフリルは紫色ではなくピンクでさらに可愛いくなっています。


『これは、ちょっと可愛いすぎない?』

『リリーは可愛いから大丈夫だよ』

『可愛いなんて照れるわ、ちょっと試着して見るね』


試着室に入り、カーテンを閉めて着替えをしました。

サイズは、うんぴったりですね。


スフィアに着替え終わった?と聴かれカーテンを開けました。


『どうかな・・・?』


まじまじと見られているので、緊張します・・・。


『凄く可愛いよ、リリー!』

『そうかな?ありがとう、じゃあこれ買うね!』


今度はスフィアが試着をしに入りました。

きっと似合うんだろうなー、と思いながら待っていました。

着替え終え、カーテンが開きました。

やはりスフィアは物凄くビキニがあっていた、胸はそれほど大きいわけではないけど、

スラッとして括れもありモデル級の体格だ。羨ましい。


凄い褒めたらスフィアが照れていた。

2人とも買う水着を決めたので、次はいよいよ海に向かいましょう。

外は暑いですが、海のことを考えていたら涼しく感じてきました、私って単純だわ。

そして、ようやく着いたのです。


『海だあぁぁぁぁ!!!!!』


海辺には沢山の人がいて、ビーチパラソルで休んでいる人や海で泳いでいる人。

筋トレをしている男性の集団もいます。

あー、なるほど、こういうことをしているからみんな筋肉が凄いのか・・・。


みんなとても楽しそうです。

個室で水着に着替え、走りながら海へ飛び込もうとしたら止められました。

準備体操をきちんとしないとダメだぞ!と。

そうでした、いちーにーさんーしー・・・。


良し飛びこもう!!!!!

勢い良く飛んだので水飛沫が凄いです。


『んー!冷たくて気持ちがいいー!』

『リリー、こっち向いて』

『ん?』


振り向くとスフィアに水を思いっきり

掛けられました、顔面にです。


『わぷっ!?やったなー、お返しだよ!』

『おっ、やるねー、こっちも本気でやるよ!』


はたちの大人が大はしゃぎで水の掛け合いをしました。

こういうのもたまにはいいかな?

スフィアのテンション上がり、途中から水の掛け合いではなく、

抱きつかれてそのまま海の中に倒れ込み超危険でした。


その後は、泳いだり、海の岩場に行き蟹を探したり、

屋台で氷水の中に入ってキンキンに冷えたジュースを飲み海を堪能しました。

熱帯の町フリートは最高に楽しい所です。


『こんなに、はしゃいだのは久しぶりかも』

『私もそうだな』


帰り際になると、二人とも日焼けをしてしまい、

海辺のシャワーで体を洗う時はとても痛かったです。


遊び疲れた私達は宿屋に戻り、一階の飲食店で夜ご飯を食べ終え、

すぐにベッドの上に倒れこみました。

今日は少しはしゃぎすぎたかしら?ちょっと早いけど寝ましょう。


翌日、早朝に起きて涼しい間に旅をすることにしました。

スフィアは眠たそうですが、頑張って起きさせました。

海で遊んだのは楽しかったけど、今度は涼しい町へ行きたいですね。

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