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家出少女の帰る場所  作者: Dream Meter.inc「優」
16/16

雛にっき!すうぃーと♪{中学一年生-モッテモテな夏-}

~前雑談開始~


優「…中一ってなんかあったっけ?」


雛「えっと…特に」


優「ん?」


雛「えっ!?えっ?ななな…なんにもないよ!」


優「…雛、目を見なさい」


雛「…」


優「…ジー」


雛「や、やだなー!優君!ひ、雛の事好きだからって、そんなに見つめたら照れちゃ…」


ガシッ!!


雛「ミャーーーーーーー!?」


優「はい、三秒以内に言わないとヘッドロック強めて脇に押し当てるぞ」


雛「わ、脇ですと!?」


優「はい、さーーん…」


雛「そ…そんなの…!」


優「にーーい…」


雛「そんなの!ご褒美でしかないじゃないですかーーー!!」


優「いーーー!?なにそれ!?」


雛「フフフっ…!雛はこう見えて、優君の匂いをクンクンするの大好きですから!」


優「…マジかよ…」


雛「「洗濯お願い」って言われて、いっつも喜んでるでしょう!」


優「…わぁお」


雛「ワイシャツとかこっそり着て「はうぅ…///優君に包まれてる…///」とかやってますからね!」


優「oh…」


雛「さあ!カウントを読み上げて下さい!存分にクンクンしちゃいます!」


優「…ルール変更」


雛「…え?」


優「俺が雛の脇に顔を埋めます!!カウント1から!!」


雛「ごめんなさい!言います!言う!すぐに言う!中一に何があったか言う!雛が生えてたとかどうとかまで言うから許してー!?」


優「後半はいらねぇよ!自ら火傷すんな!」


雛「ギャー!早く!言いますから!ヘッドロックギブです!」ジタバタ


優「よいしょ…」


雛「あ、危うかった…!」


優「で、中一に何があったって?」


雛「…ゆ、優君が…」


優「…俺が?」


雛「…雛の友達にモッテモテだったじゃないですか…」


優「…」


優「あー!あったね!あったね!よし!書こう!」


雛「だめーーーー!!」


優「なんでぇ?」


雛「そ、その…!」


雛「…ひ、雛が嫉妬してるの…恥ずかしくて…///」


優「…きゃわわ」


優「安心しろよ、小6の書いた時点で大火傷してる状態だ。今更なにも恥ずかしくない」


雛「ううぅ…!恥ずかしい…!」


優「…はいはい、恥ずかしくない♪」


優「中学一年生の話ー♪」



~前雑談終了~

{中学一年生-モッテモテな夏-}



…プルルルルルルル♪

…プルルルルルルル♪


ピッ


優「あ、もしもし?雛?」


「お兄ちゃーん♪お疲れ様ー!」


優「うん。今日は仕事午前で終わりだからー」


「うん!待ってるね!早く帰って来てー!」


優「へいへい。りょーかい。すぐ帰るねー」


「はーい!大好き!」


優「ああ。大好き」


「…」


優「…」


「そっちから切ってよぉ~♪」


優「バカップルか!?」


「あ!そう言えば!今日は友達も呼んでるよ!」


優「へいへい♪りょーかい。じゃねー…」


プツッ…


…。

…。

…。


拝啓、皆さまこんばんわ。

お彼岸が終わってサビ残の増えるこの季節。皆さまはいかがお過ごしでしょうか?


今日、8/20。

この日がなんの日なのか、分かる雛ちゃんファンの方はいらっしゃいますか?


そう!今日は雛の誕生日!

あの!可愛い!雛の!誕生日!です!


…と、毎年恒例に、俺はプレゼントを買っていく。

仕事は午前様で上がるように調節し、さあて…。


…。

どこに買いに行こうか…。



例えば、去年はDSをプレゼントした。

その時は小学6年生。めっちゃ喜んで「大切に使うね♪」なんてDSに頬擦りと言うかDSの野郎はちょっとそこ代われ。

だったのだが…。


今年は中1…。

流石にゲームは微妙か…?

じゃあ二年前と同じくぬいぐるみ…。

ううむ…!

いや、もう大人びてる部分だってちゃんとあるんだ。ランジェリー系統も…。


…。

…。

…。


結局、全部買った。

DSソフト、ネックレス、ペンダント、ぬいぐるみ×2…。

俺の両手が塞がる頃、「なんで俺、こんな買ってんだ…?」と我に返り今に至る。


…。

普段は電気の点いてるオフィスビルの二階。

三階は友達の家。

いつでも彼女が笑顔で迎えてくれる場所。

俺の帰る場所。

我が家、我が巣、我が星。


一段30センチ近い、荒い鉄の階段を上り、俺は今日も帰ってきた。


…。

扉に近づいた時、中から笑い声が聞こえた。

ああ…もう、雛の友達が来てるのだろう。

ああ…雛を大切にしてくれる良い子達なのだろう。

ああ…ボーイフレンドが居たら俺に殺されるのだろう。


なんて考えつつ、踊り場へ。

すると中から今度はいつもの足音。


トットットット…。


間違いない。俺の嫁が来てくれた。


俺は出しかけた家の鍵をポケットに入れ、程なくしてガチャンと鍵の音。


ギィ…。


さあ、俺の女神が迎え…。


優「ただい…」


雛「おかえりー♪」


…。

ああ、そうだった。

女神と言えば、住んでる場所はオリンポスの神殿だろう。

それかヴァルハラか…。

とにもかくにも、こんな廃れた人間界では無い。


…扉の先は…。


ロリ×4「お邪魔してまーす♪」


狐がスラリとした静かな美しさの、それでいて無邪気な笑みを零し…。

兎が優雅に、そして爽やかで気品に満ちた笑顔向け…。

犬が元気に、しっぽを振るかのような満面の笑みを浮かべ…。

狸はニヤリと不敵な笑みを一度。それを隠すかのような純粋?な笑顔で手を振り…。

猫は、他の誰もかれもを幸せにする事の出来る笑顔で迎え入れてくれた。


…。

猫耳の…王道ロリ…雛。

狸耳の…ムチムチロリ。

犬耳の…褐色元気ロリ娘。

兎耳の…お嬢様ロリ。

狐耳の…無口ロリ。


そこは…。


楽園だった。


まさに…天国、ヴァルハラ、オリンポス…。


…。


ロリが…。


動物耳を着けて…。


それぞれが、それぞれの一級品で…。


あぁ…。



…。

…。

…。

何を言おうとしてるのか分からねーと思うが…。

恐ろしいロリの片鱗ってものを味わったぜ…!

この時、鼻血を出して倒れなかった俺はきっと、特別な存在なのです。


とりあえず、普通の対応を返そう。


優「…やあこんにちわ。ゆっくりしてってね」


と、決め顔で言う俺。


耳付きロリ×4「ありがとうございまーす♪」


…。

アカン、顔がデュフフになってまう…!


雛「お、お兄ちゃん…!?荷物沢山…!」


優「あ、え?…ああ。ちょっと買い過ぎた」


雛「…え?もしかして…全部?」


優「…プレゼント」


雛「わーーーーーー!!!」きらきら


雛「わーーー!わーーー!わーーー!」キラキラ


両手をあげ、いつもでは考えられない程の大喜び。

友達の前で、猫雛は机をバンバン叩いてその嬉しさを表現する。


優「あはは…ちょっと置いてくるね」


と、いっぺんトイレにでも駆け込もうかなぁ…?

つか、鼻血拭かないと…。

とか思いつつ、自分の部屋へ向かおうとする…が。


ガシィ!!


優「え?」


雛「皆ーー!注目!!」


…。

皆の視線が俺に集まる。

まるで会議中に遅れて入室した時のような疎外感…!

ってか、それよりも雛が絡めようとする腕をガン見されてんだけど…!?


雛「この人!この人が!雛の大切なお兄ちゃんです!!」


腕を絡めるな!!誤解される!!

…いや、誤解じゃないんだけどさ…。


狐ロリ「へぇー…」


きゃわわ。


兎ロリ「わぁ~♪」


きゃわわわ。


犬ロリ「ほー!」


きゃわわわわ。


狸ロリ「へぇ…♪」


きゃわわわわわ。


…。

とりあえず、5万でどうだ?と聞きたくなるのを抑える。

雛の目の前でやったら、後でガン泣きするだろうし…!


優「…」


雛「はい!お兄ちゃんも挨拶して!」


優「お、おう…」


優「…えーと。雛の保護者であり、お兄ちゃんの「優」って言います。皆、よろしく…」


ロリ達「知ってまーす!」


優「え?」


犬ロリ「いっつもお兄ちゃんお兄ちゃん…って…なー!?」


狐ロリ「…毎日言ってる。大好きって」


優「んマジでぇ!!!?」


雛「ぎゃー!!言っちゃだめ!言っちゃだめ!!」


狐ロリ「ん。優しくて好きだって」


雛「は!はい!そこまで!!!///」


雛「はい!!今度は皆が自己紹介して!!おにーちゃんに!!」


…顔真っ赤にする雛可愛い。

ってか、皆もそれを見てニヤニヤしてるw


兎ロリ「雛ちゃんは本当にお兄様が好きなのですね~…♪」


雛「がー!!言うなー!!」


兎ロリ「え!?へっ…!?」おろおろ


…なるほど、兎ちゃんは天然だったか。


雛「はい!はいはい!さあ!こっちから自己紹介して下さい!!!」


狐ロリ「ん…私かな」


雛「はい!みぃちゃん!どーぞー!!」


優「ネタバレしおった…」


狐耳が立ち上がる。

感覚的に言えば、無口・クール系の女の子。

でもロリ。ロリ。ほんとロリ。

良い感じにロリ。クッソロリ。可愛い。

時折、雛と話している時に見せる笑顔は、スラリとしていて美しさを感じた。


狐ロリ「ひーちゃんの友達…美月みつき…です。よろしくお願いします」


優「あ、よ、よろしくー…」


よロリくお願いしますってか。

ってか、ひーちゃんって呼ばれてるのか、雛。


みぃ「…ひーちゃんとは、小学生の時から友達…です」


優「おー!じゃあ長い感じだな?これからも、よろしくしてあげてな?」


みぃ「…はい」


雛「みぃちゃん可愛い!」


優「確かに」


雛「!?」


雛がびっくりしてこっち見てくる。

やべぇ。雛の前で可愛いとか言ったら…!


つねっ…!


優「…」


雛「…」むー


ちょっとつねられる。


優「じゃ、じゃあ。次の子!お願い!」


兎ロリ「私ですわね♪」


…立ち上がるうさ耳。

おうおうおう!なんだその黄金色の気品は!!

まるで片翼の鷲を胸に秘めてるかのようだぞ!?

でもロリ。マジでロリ。きゃわわロリ。

…ただ、言葉遣いや、質感の良いワンピースから察するに…マジでご令嬢っぽい。


兎ロリ「ごきげんよう♪雛さんのお友達をさせて頂いている、かなでと申します♪」


優「うおぉ…!よ、よろしく」


なにこれ菩薩?女神?

クッソキラキラしてる…。これが姫様か…!


かぁ「雛さんからは…か、かぁちゃんと呼ばれております…」


優「かぁちゃん!?」


雛「だ、だって呼びやすいんだもん!?」


かぁ「物言いからして、完全にお母さまのようですけど…。でも、友達として楽しく過ごさせて頂いてますわ♪」


優「うん♪これからもよろしくね♪」


雛「…」じーーーー


…。

こ、これはどーゆう事かな…?

雛がめっちゃこっち見てくるんだけど…?


…あれか。可愛いとか言いそうって事か!


優「…」


優「奏ちゃんも可愛いね!」


雛「!!!」


かぁ「か、可愛い!?ご…ご冗談を…///」


わあお!!素敵な反応!!

これは可愛い発言→可愛い反応ループのとつにゅ…!


雛「あ!」


突然、雛が玄関の方を指さす。

何事かと眺めるロリ達…。


ぺしっ!


優「いでっ」


ロリ達「?」


…ぺしってされた!


優「いや!いや!なんでもない!ねー?雛ー?」


雛「うん!お兄ちゃん♪」


…あかん。雛の後ろに炎が見える…。

これ以上からかうのはよそう…。


なお、後日談ではあるが、最近雛をからかった翌日は、甘かったりしょっぱかったり、辛かったりする卵焼きが弁当に入ってる。

「ふっふっふ…!どうだー!」なんていうが、仕返しにしてはご飯が進んで幸せ。


雛「はい!じゃあ次!」


犬ロリ「お!あたしだな!おっけー!」


っと、元気に立ち上がる日焼けロリ。

マーベラス!!!

犬っぽい元気っぽい言葉遣いっぽい!

可愛いっぽい!これは素敵っぽい!

もっと甘えると良いっぽい!


犬ロリ「あたしは、あきって言ーまっす!雛っちからは、あーちゃんって呼ばれてまっす♪」


優「よろしくぅ!」


あー「あ、ちなみに!雛っちと知り合ったのは中学からだぜ!」


優「…だぜ!?」


あー「あ…違った違った…。でっす!」


…。

DA☆ZEロリだと…!?

パーフェクトやん。このロリ。

アカン…!全員のルート開拓してハーレムエンドを所望するんだぜ!!


ぽんっ


…。

右側から、肩をぽんされた…。

…もう、見るのも怖いってか、完全に素敵な笑顔してるだろう…。


優「あ、あー!じゃあ、最後!狸ちゃん!」


狸ロリ「もー!狸じゃないですよぉ…」


優「…え?」


狸ロリ「あ、狸だった…」


優「?」


…。

立ち上がる狸ロリ…。

ここで、その娘の全てを表す事の出来る、二つのオノマトペを並べよう。


たゆんっ

むちっ


…。

でもロリ。マジでロリ。

発育が身長以外に行っちゃった系のロリ。

これは…可愛いと言うより…。

すぇくすうぃ~…!


是非ともダンザクドゥーロしたい!!


狸ロリ「初めまして~♪友達の、し・お・り♪って言います~♪」


…。

え?マジでセクシー。

でもロリ。

…マジで目が、おっぱいと太ももに行ってしまう…!


しぃ「雛ちゃんとはぁ…え~っと…。あ!少し前の、学年デーで友達になりましたぁ♪」


優「へぇ~!」


しぃ「で、最近好きなのはぁ…♪」


しぃ「ちょっとHな恰好して、その反応を楽しむ事です♪」


優「ぶっはっ!?」


ロリ達「しぃちゃん!?」


しぃ「良いですよね~♪Hなの…♪嫌いな人、居ませんもん♪」


雛「ストップ!!ストーーーップ!!」


しぃ「ま、まだ話してるのにぃ…」


雛「じゃ、じゃあ!いっつもの雛の呼び方も…!?」


優「え?どゆこと?」


雛「雛のあだ名が…!って!聞くなーー!!」


しぃ「…あれは…」


しぃ「あれは楽しんでる…だけ?」にっこり


雛「ぐあーーー!?しーちゃん!?」


あー「も、もうやめてやれよ!?」


優「な、なんて呼ばれてるの!?」


雛「ぎゃーーーー!!!お兄ちゃんはダメ!!聞いちゃだめ!!!」


…。

この時聞く事は出来なかったが、後々、雛が「雛ニー」と呼ばれていた事が判明した。

ヒナニーって…。もう半分ソレやんけ…。

なお、数年後の事だが、「おい、変態じゃねぇか!?」と問いただすと…。

「へ、変態って言うか!男同士のそう言うのに興味を持ったと言うか、今では女の子同士のそう言うのも興味と言うか楽しくて、でも一番は甘々に男女で愛し合いながらっていうのが好きなだけであって、でもお兄さんはカッコいいから無理やりでも…お、お兄さんならいいn「ええい、だまらっしゃい」

…なんて事があった。

つまり、変態。

この娘に興味がある人は、是非とも110番に電話して自首するといいよ。


優「ま、まあ…つまり…」


優「…雛、沢山友達が居るんだな…」


雛「…うん♪」


…。

なんだか安心した。

雛を愛しているのは俺だけじゃない…。皆、雛を雛として好きになってくれてる友達なのだ…と、ちょっと嬉しかった。


優「じゃあ皆!雛の誕生日を祝おう!!」


みぃ「ん…ケーキ出すね」


優「あ、俺買って来たよ?」


ロリ達「本当!?」


あー「マジかよ!?あ、あたしたちも買って来たんだぜ!?小さいのだけど…」


優「あ、じゃあそれも一緒に食べればいいよ♪ちょっと待ってて」


…。

俺はガサガサと、さっき買って来た大荷物の中に手を入れる…。

そこから出てきたのは…!


テッテレー!!!


ロリ達「ふわあああああああああああああああああああああ!!!!」目キラキラ


…この日の為に特注した…。

およそ10号の特大ケーーーーーーキ!!!

中はアイスも入っていて、ついでに6種類もの味が楽しめる、めちゃくちゃ素敵なケーキなのだああああああああ!!

あああああああああっはっはっは…。

…諭吉飛んだ。


でも、この程度の金で、俺の愛を測っちゃ駄目だぜ?(暗黒微笑)

そして、その程度の金で、この天使のロリ達の笑顔が買えたんだ…。

もう、思い残す事もない。


みぃ「大きい…!」


うむ!


かぁ「お…おいしそう!」


うむ!うむ!


あー「チョコ!!チョコだ!チョコ!チョコ!」


うむ!うむ!うむ!


しぃ「…おっきぃ…♪」(意味深)


うむ…?おう、トロ顔すんな。


雛「わーーーーーーーーーーー!!!」


…。

可愛い。

ああ。やっぱり、どれだけ可愛いロリに囲まれてても…。

雛の笑顔が…一番輝いてる…。

きっと、皆その笑顔を見るのが好きなんだろう…。

全員、その嬉しそうな雛の顔に見とれてる…。


雛「食べよ!ねえ!食べよ!」


雛「あ!お兄ちゃん!食べていいよね!ね!」


雛「あ!包丁持ってこないと!切ろうよ!」


ロリ達・優「…♪」


雛「え…!?な…なに!?」


ロリ達・優「別に~♪」


優「今取って来るわ♪待っててなー」


全員「は~~~~い♪」


…。

やっぱり…。

ロリっていいな。

いいよね?流石だよね?


そして、メインディッシュが始まる…。


優「はい、火点けるよー」


ロリ達「はーい♪」


シュボッ…


…ジジジ…


みぃ「電気、消します?」


優「んー。お願いするよー」


みぃ「はい。しーちゃん、カーテンお願い」


しぃ「カーテン閉めるわね♪(意味深)」


優(ど変態じゃねぇか…)


しぃ「あ、フォークとかあります?」


優「あるよー。えっと、キッチンの二番目!」


あー「あ!あたし取るわ!」


優「よろ~」


雛「…♪」うずうず…


かぁ「雛さん!?まだ吹かないで下さいね!?」


雛「わ、分かってるよ!」


優「…よし。13本…」


雛「あ…!」


雛「わぁ…♪」


全員「ニヤニヤ」


雛「だ、だからなんで雛を笑うのー!?」


優「可愛いからだろ」


ロリ達「うん♪うん♪」


雛「もーーー!!!」ぷんすか


優「さ、雛」


雛「?」


優「皆も一緒に…」


あー「行くぜー!!せーの!」


全員「はっぴばーすでーとぅーゆー♪」


雛「…///」


全員「はっぴばーすでーとぅーゆー♪」


雛「い…いえい!」


全員「はっぴばーすでーでぃあ…ひなっちぇうひdにーー!」


優「バラッバラじゃねえか!?」


全員「はっぴばーすでーとぅーゆー…♪」


雛「…♪」


全員「おめでとーーーーーーーーーー!!!」ぱちぱちぱちぱち


雛「えへへ…♪」


雛「えへへへへへ…♪」


みぃ「嬉しい?」


雛「えへへ…♪ニヤニヤが止まらないぐらい嬉しい…♪」


優「…♪」


あー「さ!雛!ふーって!ふーって!」


雛「うん!」


雛「すぅ…!」


雛「ふーーーーーーーー!!」


…。

これほどうれしそうな雛を久々に見た。

俺と一緒に居て、彼女は時折喜々とするが、それ以上のトロけ顔だ。


雛。誕生日おめでとう。


優「さ!!ケーキ切るぞーーー!」


ロリ達「やったーーーーーー!!」


…。

…。

…。


結果を先に述べるのであれば、ケーキは思いっきり余った。

流石に10号はでかすぎたか…。


ただ…。


ロリ達「…♪」もくもく


優「…はーい!写真撮るよー♪」


ロリ達「わーい(*´▽`*)」


優「パシャッと♪」


カシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャ!!


ロリ達「ちょwwww」


あー「って連写かよw兄さん〜(笑)」


優「あはは」(真顔)


雛「怖いよ!?」


…。

素敵な笑顔の写真が、合計280枚も撮れたので幸せだった。


優「後で適当に現像して雛に渡すよ」


雛「学校で配るね!!」


かぁ「…けぷっ」


あー「奏っち、今げっぷした?」


かぁ「き、気のせいですわ!」


カシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャ!


雛「お兄ちゃん!?」


優「…つい」


かぁ「(/ω\)」


あー「こらー!奏っち困らせるなー!」


しぃ「そうですよ!撮るならしっかりと服を脱がせてから…」脱がし脱がし


かぁ「きゃあ!?汐里さん!?」


いいぞ、もっとやれ。

ブラチラとか最高すぎて何も言えませんわ。


…あれ?


優「そう言えば、なんで全員耳着けてるんだ?」


純粋な疑問。


雛「しぃちゃんが持ってきてくれたんだよ!」


優「へぇ〜!」


しぃ「他の耳も持ってますけど、それよりもしっぽが欲しくて…」


優「…しっぽ?」


しぃ「はい…。お尻に…」


優「うん!もういいや!お腹いっぱいだ!」


変態要素の役満である。

お尻に張り付けるって言っても遅いからな!


あー「汐里っちって、そう言うの沢山持ってるよなー!」


優「耳の話ですね。分かります。」


かぁ「でも、耳は可愛いですわね♪以外と気に入ってしまいましたわ♪」


優「全員最高ですわ」


雛「…全員?」むぅ


雛がむっとする。

…いやいや、一番は雛だけど、普通にこの場で言える訳ないでせう?


優「…全員」


あー「本当!?これ可愛い!?」


優「可愛いよ、めっちゃ」


犬耳元気っ娘が可愛くない訳がない。


しぃ「狸さんも…可愛いですかー?」


優「ああ。素敵に可愛いよ?」


むっちむち最高ですわ。


かぁ「うささん…は、別に…」


優「至高」


お嬢様ロリとか…なんも言えねぇ。


みぃ「…」


優「狐さんきゃわわ!」


みぃ「…///」


クーデレはいいぞ(至言)


…。

あー。全員。嫁に来ないかなー…。

俺、絶対に幸せにするよ…。


…なお、この時が唯一の浮気である。

浮ついた気持…って事で、勿論最強は雛ちゃんだよ!!

さあ!一番かわいい所を見せてくれ!!


雛「(´・ω・`)」


優「…」


雛はちょっぴりしょぼくれて…。


優「雛」


雛「え!?な、なに?」


優「可愛いよ」ヾ(・ω・*)なでなで


雛「えっっちょ!?///」


しぃ「あら^〜!!」


雛「やっ!お、お兄ちゃん!恥ずかしいって!!」


優「んー?別に普通じゃないか?」


雛「うぅぅ…!」


あー「( ゜Д゜)…」


雛「ほ、ほら!あーちゃん見てるし!!」


あー「…え、いいな…」


雛「いいな!?」


しぃ「秋ちゃんは撫でられる事少ないものね〜^^」


みぃ「…それに、お兄さんのなでなで…」


しぃ「気持ちよさそう…」はぁはぁ


雛「だ、だめーーーー!!」


全員「!?」


雛「…はっ!!」


雛「ふ、普通だもん!そんな良い訳ないよー!あ、あははー!」


雛「だ、だから撫でられたってもう…ほら!別に!って感じだしー!」


…。

俺に、他の娘を撫でて欲しくないのが見え見えだ。

完全に独り占めしたいんだろうが…。

雛、その答え方だと…


しぃ「そんなに気持ちよくも無く、普通で普通なのー?」


雛「そ、そう!普通に普通で普通すぎて…こう…!普通だよ!!」


あー「気持ちいいとか気持ち悪いとか…それに偏らないなでなで…!?」


しぃ「逆に興味が沸くわよね〜!」


雛「なぜぇ!?」


あー「なあ!なあ!撫でてみて!撫でてみてよ!」


…。

雛の演技力の低さも問題だったのだろう。

逆に首を絞めてしまったな…。


雛「こ、このなでなでは気持ち悪いですー!正直嫌になっちゃう感じでー!」


しぃ「棒読みねー?」ニヤニヤ


雛「ぎゃー!!」


かぁ「まあまあ。そんなに減る物でもないですし…。一度譲ってみては?」


雛「か、かーちゃんまで…!」


…。

何か嫌な予感がした!やばい気がする!!

これアレだ!雛が誤爆する奴だ!

「お兄ちゃんは私の婚約者だからだめー!!」とか言いそうな奴だ!!


それはちょっと回避しなければ…!


優「…まあ、別に独占するような物でもないし…な?雛?」


雛「…!」


あ、俺の言いたい事分かってくれた。


雛「ぐぬぬ…!」


優「はいはい、じゃあ一回だけだぞー?」


あー「わーい(*´▽`*)」


ぐっ…!なんて可愛さだ…!


あー「じゃ!ほら!はい!お願いしマス!」


優「はいはい…」


雛「…!」


ヾ(・ω・*)なでなで…


…。

…どうだ?


あー「ふぁあ…!ふぁああああ…///!!!」撫でられ


優「!?」


あー「な、なんだこれ…!?なにこれなにこれ!?」撫でられ


かぁ「ど、どうしましたの!?」


あー「やばい!!これすーーーーーーーーーっごく気持ちい!!!」撫でられ


全員「!?」


あー「な、なんか!?すごい!!頭のツボをしっかり刺激してる!!」撫でられ


あー「ふぁっ…す…!ふやぁぁ…!///」ビクンビクン!


…!?

俺の右手にそんな能力が宿っていたのか…!?

た、確かに、雛に喜んでもらえるように毎日なでなでして研究を続けてはいたのだが…!


あー「あーー!!あぅ…!あっ…!」撫でられ


優「…ちょ、ちょっとやめようか」


ガシッ!


あー「だめ…!だめ!もっと!もっと撫でて!」


雛「あーちゃん!?」


…。

俺の右手にだいしゅきほーるど…。

なんだこれ。なにこの状況。


みぃ「…あーちゃん、ちょっとどいて」


あー「え?…こ、ここ?」


みぃ「うん、ちょっと雑務があって…」


あー「…」


…凄まじく名残惜しい顔をするあーちゃん…。

だが、みぃちゃんの謎の言葉にそこを離れる…。


とてとてとて…

ぽすん…


優「…?」


みぃ「…」


みぃ「撫でて下さい…!」くわっ!


全員「みぃちゃん!?」


あー「ひ、酷い!雑務って言いながらあたしをどかしたな!?」


みぃ「さぁ…お兄さんどうぞ」


優「え…あ、じゃあ僭越ながら…」


ぽすん…。


みぃ「…」


優「…撫でるぞ」


ヾ(・ω・*)なでなで


みぃ「…!/////」ゾクゾクゾク!ビクン!


優「!?」


みぃ「あっ…///ちょっ!ちょっとストップ…!」


優「お、おう!」


みぃ「はぁー…!はぁ…!」


みぃ「あ、侮っていました…!」


あー「だろ!?やばいだろ!?」


みぃ「…こんなにも快楽が苦痛に感じる事があったなんて…!」


優「なんの哲学だよ!?何!?俺の右手、そんなレベルなの!?」


かぁ「またまたご冗談を…」


トットット…


かぁ「さあ、撫でてみて下さいまし♪」


…。

あ、これお嬢様が快楽に堕ちるとかそんな流れっぽく…。

いやいやいや…そんな訳が…。


ヾ(・ω・*)なでなで


かぁ「ああぁぁぁぁぁぁぁぁ…///!!」ビックン!ビックン!


ですよねーーーー!!分かってました!!


かぁ「あぅ…!あっ…!ひやぁ…!」撫でられ


優「と、止めよう」


かぁ「あぁぁ…!ご、後生ですわ…!もっと撫でて下さいまし…!」


優「何!?俺の右手は麻薬かなんかなのか!?」


雛「ストーーーーップ!はい!終わり!もう終わり!!」


しぃ「なら〜♪私が最後ね〜♪」


雛「終わりだよぉ!?」


しぃ「さあお兄さん♪むっつり雛ちゃんは置いといて撫でて下さい〜♪」


雛「雛!むっつりじゃないよ!?」


優「…ま、まあ仲間外れは…な」


ヾ(・ω・*)なでなで


しぃ「ふやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁ…!!!」


しぃ「イッ…!あっ…!そこ…!ダメ…!よ、弱いのぉ…!」撫でられ


※撫でてるのは頭だけです。


雛「ストップ!ストップ!」


優「お、おう…」


しぃ「はぁ…!はぁ…」


しぃ「うふふ…♪つい一回ほどイってしまいm」


雛「はい!お終い!お兄ちゃんのなでなでおしまーい!」


あー「えー!?もっかいやって欲しいんだけど!?」


雛「だめです!これ以上はお兄ちゃんが勘違いしちゃうからだめです!」


優「どんな勘違いじゃ…」


雛「べ、別に!!お兄ちゃんのなでなでは雛限定…!とか!そんなんじゃなくて!おしまいだよ!!」


雛「…あ!」


…誤爆りおった。

この後、泥沼のような言い訳マシンガンが火を噴く事になった…のは想像に難くないだろう。


…。

…。

…。


夜。

雛の友達は、大きなケーキを持ち帰る事になって、凄まじい笑顔を浮かべて礼を言って来た。

おう、惚れるからやめろ。


…対して雛は…。


雛「うぅぅ…///」


雛「明日から学校行けないよぉ…(*ノωノ)」


雛「恥ずかしいよぉ…(/ω\)」


と、頭を抱えて(/ω\*)三(*ノωノ)してた。

この可愛らしさ、G級。


優「ふぅ…疲れた」


なお、俺はあの後、3週撫でさせられた…。

しぃちゃん…は置いといて、そんなに気持ちいいのか…?俺の右手は…?


優「…」


優「ヾ(・ω・ )なでなで…」


雛「うぅぅ…!今更優しくされたって…!」


雛「そんな…!雛の心は癒され…」


雛「…えへへ♪」


優「マジでそんなレベルなの!?」


専門撫で師…みたいな国家資格ありませんか?特級取りたいです。


雛「…!」


雛「うー…!(/ω\)…!」


優「…」


俺はそんな雛の姿を見て、少し笑った。

クスリ…とくる、平和な…そしていつもの日常的な笑いだ。


優「…なでなで〜」


雛「…」


優「ひーな♪誕生日おめでとー♪」


雛「…」


優「ほら、膝の上座って座って…」


雛「…」


ぽすん…


優「…雛、今年で何歳だー?」


雛「…13」


優「そっかそっか…♪じゃあ一番可愛い年頃だなー♪」


雛「…」


優「…な、今日、俺が他の娘撫でて…ちょっと不安だったりしたか?」


雛「…」


優「ほら、答えてみて?」なでなで


雛「…うん」


優「どういう風に不安だったんだ?」


雛「…」


雛「…お兄さんが…取られちゃうかも…って」


優「あっはっは…♪なに?そんな事が不安だったのか?」


雛「…うん」


優「…バカ言うなよ…。俺は、他の娘の頭を撫でたりしたって…。結局、雛にぞっこんなんだから…♪」


雛「…ほんと?」


優「ホントだよ…。ずーっとずーっと…大好きだったんだからさ…」


雛「…うん」


優「だから、心配する事なんてないよ…。俺はロリコンだけど、雛以外は眼中に無い…。って言うか、もはや雛に依存してるのさ…」


雛「…」


雛「雛コン…?」


優「そ、雛コン」


優「だから…ほら、機嫌直して…さ?」


雛「…お兄さん」


優「んー?」


雛「…ちゅーして」


優「いいよー♪」


…。

大体この頃だろうか…。

雛が俺に対し、正確に「男女の関係としての好き」をくれていると気づいたのは…。

それからと言うもの…いや、初キスを済ませてからと言うもの…。

雛は、俺によくキスを求めて来た。


雛「…」


優「…」


雛「…ね、ちょっとだけ落ち着いた…んだけど…」


優「うん?うん」


雛「…反省中…」


優「反省?」


雛「…雛、雛の友達に…。ちょ、ちょっとだけだよ?」


雛「…嫉妬しちゃった…」


優「嫉妬…?」


雛「…こ、こらー!お兄さんは私のものなのにー!…って…感じで…」


優「…そっかそっか」


雛「だ、だから…その…お兄さんは信じてたけど!な…なんて言うか…」


雛「…」


優「…雛、こっち向いて…?…いつものお風呂みたいな感じで…」


雛「…うん」


…。

後ろから抱きしめていた雛を、対面に座りなおさせる。

…顔は真っ赤、そして少しだけ涙ぐんで…。

これだけで、どのくらい雛が俺の事を好きなのか…が、分かる。


…他の娘へのなでなでは、俺も少し控えないとな…。


優「…雛?」


雛「…うん」


優「それは俺が悪かったんだよ…?ノリで頭撫でちゃった訳だし…」


優「…で、雛がそう言う気分になる…って言うのも、薄々は気づいてた…」


優「…多分、嫉妬と言うか…まぁ、可愛い反応してくれるんだろうな…って…少し軽んじてた部分があったさ…」


優「…ごめんな」


ぎゅぅ…。

…と、雛を…。

しっかりと抱きしめる…。


優「…13歳、おめでとう…」


雛「…ありがと」


優「…今日も、沢山プレゼント買って来た…んだけど…」


雛「…うん」


優「…実は、二つ…まだ渡してないのがあったんだ…」


雛「え…?も、もういいよ!いっつも沢山貰ってるし…!」


…。

ぬいぐるみもアクセサリーもゲームも…。

たったの3年間で、この部屋は埋まり尽くしてしまった…。


…もうそろそろ遠慮する頃とは思ったけど…。

これだけは受け取って欲しかった。


優「じゃあ、ほら雛…。まず、目閉じてくれないか…?」


雛「…」


雛「ん…」


優「…「右手」出して…」


雛「うん…」


す…ススス…


雛「ひぇ!?えっ…!」


優「まだ、目開けないで…」


スルスル…


優「…よし、目開けていいよ」


雛「…」


雛「〜〜〜〜〜〜〜!!!」


…。

雛の「右手の薬指」で、淡い銀色が輪の形に輝いていた…。


雛「え…!ゆ、指輪!?」


優「そう…指輪」


雛「な、なんで!?あ!左手じゃないの!?」


優「13歳!13歳!まだ結婚は出来ないだろ?」


雛「そ、そうだけど…!」


優「…じゃあ、ほら、俺の右手、薬指見てみ…?」


雛「あ!!同じ…!」


優「ま、まだ結婚は出来ないけど…。ほ、ほら…なんて言うんだろうな…?」


優「…予約って言うか…さ。いつかこれを左手に嵌めよう…みたいな…さ」


優「婚約…じゃなくて「結婚指輪」…さ。ダイヤとかの装飾もないし…」


雛「わぁ…!わぁ〜…!」


優「…ちゃんとリングの裏に、名前まで掘っちゃってさ…」


優「あー!チクショウ!!恥ずかしい!!(/ω\)」


雛「ね!ね!ちょ、ちょっと待って!」


雛「…ほ、本当に結婚指輪…!?」


優「…一応、指輪メーカーには…そう伝えた」


雛「…ふぁあ…!」


雛「じゃ…じゃあ…!お、お兄さん!けけけ…!結婚!しっかりしてくれるの!?」


優「…一生養う…ってのは、随分昔に言ったんだけどな…」


雛「ほんと!?嘘つかない!?も…もう返さないよ!?」


優「…貰ってくれ。それとも嫌か?」


雛「そんなそんなそんなそんな!!」


優「…じゃ、一つ目のプレゼント…だな」


雛「…う、うん…!」


雛「うん…!!!」


優「…で、…えーっと…」


雛「…??」


優「…ほ、ほら…。こう…そう言うの渡して…って事…はさ…」


雛「…」


優「…しっかり、男として言わないといけない言葉…が、あるだろ…?」


雛「…?」


優「…あ…」


雛「…!」


雛「それ!もしかしなくても!!」


優「…うん」


…。

実は、この日まで俺は雛に「愛してる」なんて言葉を言わなかった。

「月が綺麗ですね」なんて、ちょっとした言葉遊びで言ったことはある…。

でも…。


雛の、正式な好意を受け止めた日から…。

俺は…その言葉のハードルの高さを、初めて思い知らされたのだった…。


優「…い、言うからよく聞いとけよ!?」


雛「うん!!うん!!」


優「あ…えっと…!あ…!あ!!」


雛「頑張って!頑張って!!」


…。

言えるか!!

は、恥ずかしいじゃすまないんだけど!?

これ言ってる奴らは何者なんだよ!?


雛「「あ」!で!「い」!」


…。

も、もうだめだ…!一回ごまかす!!

コンチクショウ!!!


雛「ほら!おにーさん!がんbむぐぐ!?」


ぎゅぅ…!と、無理やりに唇を奪う俺。

一瞬の驚き…そして、目をつむる雛…。


雛「…」


雛「…ぷはっ♪」


優「…」


雛「…ねえお兄さん♪」


優「…なんだ」


雛「…雛は、これから先しっかりと料理を覚えて…で、お洗濯やお掃除もしっかり覚えて…。例えば子供が出来たとき…それを絶対に幸せに…したいって思ってて…」


優「…ん」


雛「そ…それで…!お兄さんの事…!」


雛「優さんの事…!も、もう!好き!じゃ…お、抑えきれ…なくて…」


雛「じじじ…!実は!優さんの誕生日!に!雛からプレゼントで言おう…!とか…も…思って…たん…だけ…ど」


優「も…もしかして…。…あ…い…って?」


雛「…///」


優「…」


雛「…うん!」


優「!!!!」


その瞬間…俺の恥ずかしさは、霧が晴れるかのように消え去った。

そうだ…何が恥ずかしかったんだろうか…?

そもそも、指輪を早漏に渡したりしてる時点で気づけよ!?

その時点で…!別に…!恥ずかしさなんて…!ないだろ!!!


優「雛!!!」


雛「は、はい!!?」


優「…」


あぁ…。

とある言葉がある。

「愛してる…なんてのは、言葉にして伝えようとするんじゃなくて…。心で強く強く思えば…勝手に出てくるんだ…」

…いや、こんなタイミングで、友が書いた小説の事を思い出すなんて…。のも恥ずかしい話ではあるが…。

ふと、それが浮かんだ。

俺は、その言葉の意味を…。

生まれて初めて受け取った…。


頭で考えて…無駄な演出をしたりするんじゃなくて…。

そう…。

まるで…何も考えないかのように…。

好きで好きで…大好きで…。それさえ超えてしまった感情を…。

ただ、言葉にするんだ。


優「…」


雛「…」


優「愛してる」


…。

…。

…。


友よ、お前がここから先の事を小説にしてなかった理由が分かった。

「めええええええええええええっちゃくちゃ逃げたい!!!!!」と思う。

…いや、言い逃げしたくてしょうがないんだよ!!

本能の向くまま言ったけどさ!?こここここ!?こ、今度は!?一気に恥ずかしさがががが!!


雛「…///」


めっちゃ目見開いて驚いてる!!

初めて会ってお茶ぶっかけたバジリスクの朧みたいな顔してる!!

ってか!多分俺もぶっかけられた弦之助みたいな顔してるはず!!


…こっぱずかしい…。


優「あ…え…」


雛「…ぅ」


優「…?」


雛「ぅ…ぅ…(;Д;)うぅぅぅうう…!」


泣いた。


優「うおぁああああああああ!?ごめん!ごめんな!?嫌だったのか!?」


雛「ぢがうよおぉぉ(;Д;)そっ…ぞうじゃなぐでえぇぇぇぇ…!」


雛「うっ…うぅぅぅ…!」


優「だ…大丈夫か…?」


雛「ぐすっ…ぐずっ…!」


雛「ゆ…!優さん…!」


優「あ…はい…!?」


雛「…ぐすっ…!」


雛「ありがと…!ほんとに…!ありがと…!」


優「…うん」


雛「…で!!雛も…!雛も!!」


雛「優さんが!!好きで!!もう…どうしようもなくて!!」


雛「愛してます!!!」


…。

雛は…。

年相応の女の子が…どこかで転んで大泣きしているかのような顔で…言い放った。

後で聞けばそれは…今までに感じた事の無い「愛」を感じて…気持ちの置き場が無くなってしまったからだそうだ…。

今まで親に愛されなくて…そして、本当に心から愛と言われて…。

嬉しさと、そして無限の嬉しさと…。

それらから…雛は初めて…大きな声を出して泣いた。


雛「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


雛「うわああぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!」


…。

これが、雛の本当の泣き方…。

昔、声を出して泣く事を許されなかった時から一転…。

その呪縛から解かれたかのように…。

彼女は嬉し泣きを続けるのであった…。



そう。

雛はまた…成長した。

彼女は大きく変わった。


これからも…これから先も…。

俺はそんな彼女を守り続けたい。

つまり…。

俺はこの娘を愛し続ける事を…。

永遠に誓う。


誕生日に起こった、ちょっと素敵な初めての物語。


この辺りで締めくくろう、



{中学一年生-モッテモテな夏-}

〜後雑談開始〜


雛「…あれ?」


優「(/ω\)」


雛「ゆ、ゆーくんの方がダメージ受けてる!?」


優「…こっぱずかしい…!」


雛「…で、でも…大泣きしたのばれちゃって…(/ω\)」


優「…そっか、だからこの辺の話はあんまり触れなかったんだな、俺たち」


雛「多分…」


優「…まあ、今じゃ愛してるとか普通に言い合う仲になった訳で…」


がしー!!


雛「おー!?なんだとー!?普通だとー!?気持ち込めて言いなさいよー!!愛すぞコラー!!」


優「ほら言った…」


雛「ゆーくんがお仕事行ってる間、雛がどれだけ寂しい思いをしてるのか分かってるんですかー!?」


雛「ひとりぼっちですよ!雛ぼっち!」


雛「もっと愛して愛して愛さなきゃ!!」


優「…雛」


雛「な、なんだー!こらー!」


ガシッ!!


雛「ふぇ…!?」


優「寂しい思いさせて悪かったな。さ、目を閉じて…」


雛「ひゃうぅ…!」


…。


しないよ?


~後雑談終了~

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