お兄ちゃんと遊ぼう!!
やっと投稿できたと思ったらだいぶ話が進んでない気が……
sideアルラ
精霊王の墓の中での出来事。
「え〜、今日も勉強なの〜?」
「そうです。貴方は姫なのですから。」
「ぶー!!」
ここは私を含め、従者の中でもごく限られたものしか入れない部屋。と言っても私の部屋なんだけどね。
「姫たるもの、将来は私たち精霊界の象徴となるのですから、これ位は当たり前です!」
「え〜〜。」
「これからは外の世界を出歩くことが多くなるでしょう。外の向こうは全くの別世界です!きちんとマナーを学び、姫として恥ずかしくないようにしなければなりません!」
私には精霊王の娘という、生まれながらの運命に縛られているのだ。無論この森から出たことなどない。
「というわけで、今日はこれをやってもらいます。」
ドン!!
何冊にも重なった教本が置かれた。本1冊だけで10センチ位ある。
「今日は、敬語を覚えてもらいます。では、今から標準語は禁止です!」
「え〜〜!!」
バシ!!
「そこは、え〜!! じゃなく、はい、わかりましたやわ。です!」
「はい、わ、わかりましたわ?」
「よろしい。では、はじめます。」
地獄の時間が始まった。
数分後……
「ふきゅ〜####」
あまりの難しさと恥ずかしさに頭から湯気が出ている。
「ま、今日はこれくらいにしましょう。」
「やったー!!」
バシ!!
「何回言わせるのですか?」
「先生様!今日も素晴らしい指導をありがとうございました!」
「よろしい。では、終わります。」
やっと解放されるかと思ったら……
「次は儀式の練習です。神樹の根の下の大広間でお待ちしております。」
「え?」
「今日は、分刻みのスケジュールですので馬鹿と遊ぶ暇なんてありません。」
「なんか、カズトのイントネーションがおかしくない?」
「気のせいです。」
ま、いっか。それより……
「では、30分後にお会いしましょう。衣装は
侍女達に着せるように任せてありますので。」
といってガイアは出て行った。
…………
「逃げちゃお。」
もう、あんなにやったんだからこれくらいにサボりに入らないわ。休憩よ!そう、休憩!
「そういやー、カズトは起きてるのかな〜?」
昨日は相撲大会で優勝したらしいし、その後精霊界一の酒豪と飲み比べをしたと聞いてるし……
「お兄ちゃん。すごかったな〜……」
記念日なだけあって、その日だけは自由だった。カズトとガイアの決戦ときたら……
「すごくかっこよかったな####」
あの戦いを見たら、誰だって惚れちゃうよ。
実際、優勝の時にカズトの元に沢山の女精霊が群がっていた。当の本人はまんざらでもないような顔だった。
それを見たアルラは嫉妬し、大暴走をした。幸い、カズトが「悪かった。」と言い、頭をなでなでしてくれたので、なんとか治った。
その様子を見ていたガイアがアルラに続いてまた暴走したが、ナマケモノ精霊がガイアを眠らせたお陰でなんとななった。
「そうだ!お兄ちゃんを起こしに行こ!」
恐らく、あんなに飲んだんだから絶対寝てるはず。
ちなみにカズトが飲んでいたのは精霊酒というお酒で、精霊しか酔わないお酒だ。人間なら、子供でも飲んでも良い。
たが、アルラは未成年なためそんなことは知るわけがない。
アルラの妄想……
「お兄ちゃん!お兄ちゃん!朝だよ!起きて!」
「………後五分……」
「もう!私がいないとほんとうにだめなんだから!」
「ZZZZZZ……」
「そんなに悪い子には……」
チュッ!
「な!?」
頬に少し暖かいものが当たり、びっくりして跳び上がる。
「お兄ちゃん。おはよう〜。」
「あ、アルラか。おはよう。」
ここまではいい雰囲気。
「お兄ちゃん、早く着替えて。 朝ごはんが覚めちゃうよ?」
カズトを起こす前に朝ごはんをつくる予定。こう見えて腕前はプロ級。ガイアの厳しい教育によって。
「朝ごはんを作ってくれたのか……でもな……」
「どうしたのお兄ちゃん?」
「俺にとっての朝ごはんは……お前だ!!」
突然抱きつかれる。
「お兄ちゃん!?」
戸惑いながらも嬉しい。
「んじゃ、いただきます!!」
「あ〜ん。お兄ちゃんのエッチ!」
「俺の女になれ。アルラ……」
「うん!兄い……いえ、カズト。」
妄想終了。
「えへへ。」
カズトの性格からしても、絶対にそんなことはないと思うが……
「大丈夫!頑張れ私!」
こう見えても、アルラはかなりスタイルがいいわ 。胸はそこそこあるし、くびれてるところはくびれてる。
「さーて、お兄ちゃんの家にいこ〜と。」
こっそり窓から飛び出してカズトの家に行く。
数分後……
「着いた!」
幸い、誰もにも見つからずにカズトの家に行くことができた。
「まずは、お兄ちゃんにご飯作ってあげなきゃ。それから……」
こっから規制。
そひて、扉の前に立ち……
「お兄ちゃ〜ん。あ〜そ〜ぼ〜。」
ドアを開けると……
「あら、貴方は?」
お兄ちゃんと見知らぬ女性がそこにいた。