そうきたか。
3日でブックマーク数が40人とは多いのか少ないのか……個人的には嬉しい。
今に戻り……
「ひとつ疑問に思うことがあるんですが?」
「なんだ?」
「あなたの入学の件で話が進んでいたのに、話がズレすぎていませんか?」
「それを俺に言っても困るんだが………」
「要するに、囚われの姫を騎士が助けたと言えばよかったじゃないですか。」
「いや、囚われては……ま、それもありかなのかな?」
「ですね。4話も使われてますからそろそろ話を戻しましょう。」
そろそろ読者も戻れと思ってるだろうし。
「俺としては後、3話ぐらい……」
「何か言いました?」
「いえ!なんでもありません!」
「なら、話を戻します。」
本来の話に戻り……
「貴方の入学の件ですが……」
「悪いが断らさせてもらう。」
「やはりそうなると思ってました。」
俺はかつてアリステル王国の敵だったんだ。数え切れないくらいの兵士を殺し、無論聖騎士だって何人か殺した。だから、こうして追われながら隠れてるわけだ。
「ですので、こちらも色々と準備をしてきました。」
「少し待ってください。」といい、マサトーナは出て行ってしまった。今なら逃げれるが……
「逃げようとしても無駄ですよ? ドアに結界を張っておきましたので。」
流石はというところだな。下手に動くと拘束されかねない。ここは、おとなしく待つことにした。
五分後……
「お待たせしました。」
ドーーン!!
一体どうやって持ってきた?ってぐらいの荷物が机に置かれた。
「こんなに持ってきて……なにが入ってるんだ?」
「それは貴方が開けてください。貴方が一番よく知っている物だと思いますよ?」
俺が知っている物?とりあえず開けてみることにした。
そこには……
「こ、これは……」
そこには、武器が詰められた箱があった。中には、ハンマー、弓、鞭があった。
普通なら「は?」となるだろう。だけどこれは……
「俺達の武器……」
俺達が愛用していた武器だった。なんでこんなものが……
まさか……
「ええ、覇道の四刀は貴方以外は拘束、死亡しました。」
「嘘だ!お前ら聖騎士にあいつらがやられるわけが……」
「それが証拠です。」
いや、偽物って可能性も……
「なら、確認して見てはどうですか?」
「もちろんだ!!」
覇道の四刀なら、武器の何処かに四つの刀が
がそれぞれの方向を向き、手裏剣のような感じになっている、シンボルマークがあるはずだ。
探してみたところ……
「確かに本物だ……」
どの武器にも同じシンボルマークがあった。
「ええ、それを手に入れるために私達も苦労しました。」
マサトーナは裾をめくり、腕をみせる。その腕には最近できたであろう傷がくっきりと残っていた。マサトーナ直々に相手下にもかかわらずこの怪我となると……かなり苦戦を強いられたのだろう。
「あいつらの場所がよくわかったな。」
「ええ、ロイガルという男が全部吐いてくれました。」
「……やっぱりな。」
あいつは基本的に馬鹿だからな。酒に弱わせるか、大金を払へばベラベラしゃべる。そのせいで、どんだけ苦労した事か。
それにしても……
「ま、よく俺の仲間を倒せたもんだな。」
「いえ、倒したわけでわありません。」
「は?」
「ロイガルは自分から牢獄に入りましたが……後の2人は自害しました。」
自害か………なるほどね。
「ふふふ。はははは!!!!」
「いきなりなんですか!?笑い出して。」
「いやー、お前らから自害という言葉が出てきてなー、心配した俺に笑えたんだよ。」
「はい?」
やはりお前らはまだ分かってないなー。
「あいつらはゴキブリ以上の生命力だ。それに、うざいくらいの生きたがり屋さんの集まりなんだぜ?覇道の四刀ってのは。」
「それはどういうことですか?」
まだ、わかんないようだな。
「ようするに、自害は奴らが敵の目を騙すてと同じさ。あいつらは心臓を一時的に止められる。いわいる仮死状態が得意なんだよ。」
「!? 彼らが生きてるというのですか?」
どうやらわかったようだ。
「そうだ。ま、自害まで追い込んだ点はすごいと思うぞ?」
今まで一回も使ったことないのに。
「嘘です!!」
バン!!
マサトーナは卓を思いっきり叩いて激怒した。頑丈な岩で作ってあるはずなのにピキッ!とひび割れが走った。これ、高かったのに……
「わたしは確かに彼らの死をこの目で見ました!!仮死状態かどうかは調べませんでしたが……でも、私達は騎士道に基づき彼らを手厚く埋葬しました。例え、生きていたとしても土の中で窒息死してしまうはずです!!」
はぁ〜、やっぱりまだ甘いな。
「さっきも言ったろ。奴らはゴキブリ以上の生命力だ。そんなに心配なら墓を掘り起こしてみろ。多分無くなってるか、入れ替わってるだろうな。」
「そ、そんな事が……」
「この俺が言ってんだ。真実を受け止めな。」
どうやら、これを脅しに俺を入学させようとしたみたいだが……
「ま、詰めが甘い。出直して来い。出来れば二度と来てほしくないが……」
「………」
マサトーナは黙り込んでしまった。
そして……
「わかりました。貴方の入学を取り消しましょう。」
「ああ、そうしてくれると助かる。ついでにこの武器はお前たちにやる。」
そのうち、取り返しに来るだろうからな。
「わかりました……でも、一言言わせてください。」
「なんだ?」
「私は諦めません!」とかやめてくれよ?
「貴方は、きっと後悔することになるでしょう。私は騎士道に従い、戦場と決闘場以外では剣を抜きません。」
後悔するね……それ、現実になりそうだな。
「ですが、貴方とはいずれ戦う事になります。貴方が犯した罪は我が国は一生忘れません。」
はは、そうきたか。確かに、俺の犯した罪は人類史上最悪なものだからだ。誰が俺を恨み、呪い殺そうとしているのかわからない。
だが、俺には生きなければならない理由がある。
「ああ、いつでも受けて立つ。」
「では……」
マサトーナが荷物を担いで、帰ろうとした時……
「お兄ちゃーん!あーそーぼー!」
精霊王の娘ことアルラが訪ねてきた。そして、マサトーナと目があい……
「……貴方は誰?」
「貴方こそだれですか?」
まさか、この出会いが俺の運命を大きく変える事になるとは……