第90毒 猛毒姫、ブライニクる
pv2000突破!
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pv5000突破!
ブックマーク80突破!
ブックマーク90突破!
NiO「僕は死なないよ、死なないんだ。こんなに文章を書いてきたんだ。いっぱいいっぱいいっぱいいっぱい書いてきてる。僕らはそれだけ生きることができるのよ。命を、命を増やせるの。私たちは永遠さ。そう永遠なのよ」
記念日がいっぺんにきますた。
なんでブックマークがいきなり20増えたかの詳細はあとがきで。
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前回までのあらすじ
NiO「ボツリヌス様の……イタコ設定?」
NiO「豚……公爵?」
アルツハイマー病かな?
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今日は発展四源最後の1つである嵐魔法に取り掛かっておった。
「これが『嵐』魔法……」
「正直、風魔法とさほど変わらんと思っておったが、威力が段違いじゃな」
魔力量1の『嵐玉』。
そよ風が吹く程度と思いきや、小さな竜巻が轟々と地面を削り出したので驚く私とオーダー。
「ああ、そう言えば教えていませんでしたね。
同じ魔法消費量で比べた場合。
『発展魔法』は『基礎魔法』のおよそ10倍優れていると言われています」
「10倍か……」
「更に『種族魔法』も『基礎魔法』のおよそ10倍有用とされており。
『特殊魔法』に至っては100倍有用とされています」
「100倍!?」
成程、確かに雷魔法は速度、威力ともに圧倒的じゃし、その位かもしれん。
残念ながら私の『雷玉』では、ぴりりっとした、位の効力しかないが。
「補助魔法は?」
「『基礎魔法』の10分の1の有用さ、と言われています」
さもありなん。
有用なのは確かなんじゃが、使用する魔力量が多い。
今では魔法分解して魔力量1の回復魔法が使える私であるが。
正直それでは切り傷すら治らない。
ほんのり温かいくらいじゃ。
「とりあえずこれで基礎四源、発展四源は完璧。
種族四源は空魔法を、特殊四源は雷魔法を覚えたぞ。
補助四源はまだ文詠唱れべるじゃが、こんなに沢山覚えてるって結構凄く無いか?」
「恐ろしい才能と努力だと思います。
残念なのは、魔力量が伴っていないためほとんど無意味な点ですかね」
「ぐぬぬ……」
私は臍を噛む思いであるが、事実なので仕方ない。
「まあ良い。
お楽しみは、これからじゃのう。
『魔法並列技術』を使って……行ってみよう、浪漫魔法!
まずは『嵐魔法』と『火魔法』!」
「おお、これは強そう!
……火、消えましたね。
風魔法と火魔法なら、相性よさそうですけど。
後は嵐魔法となら熱魔法ですかね」
「ぐぬぬー!
違うのじゃ!!
炎の竜巻がこう、轟っと起こる様なのが格好いいのじゃ!!」
「言いたいことがちょっと分かるようになってきている自分が辛い」
仕方あるまい。
気を取り直して、次に行ってみよう。
「『火魔法』と『氷魔法』!」
「おお、これは勿論!
……火、消えましたね」
「があああ!
浪漫なのにい!
浪漫なのにいいい!!」
私ははんかちを噛んで「きーっ」と叫ぶ。
「……あ、嵐魔法と氷魔法なんて、どうですか?」
「……むむ。
成程、確かにそれも浪漫じゃあないか。
やってみよう」
よいしょっと。
「……おお、成功じゃないですか!
地面がどんどん凍っていく!!」
「よーし、氷竜巻と名付けるぞ!!」
「……その氷竜巻、なんか、こっちに向かって来てますが」
「うむ!
その氷竜巻、既に私の制御下に無い!!」
「ウワアアアアアアアアア !! 」
結局オーダーが氷竜巻を凍らせると言う訳のわからない荒業で止めおった。
そして、私の首も竜巻の様に大回転したことは言うまでも無い。
くそう、合成する魔法の種類に関してはオーダーから言い出した癖に……。
「そういえば、気づいた事があるんじゃが。
以前オーダーは、同じ魔法を使い続けると消費魔力が減る、と話しておったではないか」
「ええ、言いましたね」
「実はこの前試してみたのじゃが、しょっちゅう使っている基礎四源に関しては、消費魔力が減っておった」
「え!?
減るって……1以下って、0しかないじゃないですか!」
「いやそれが……0.9とかなんじゃ。
魔力量1の、例えば『熱玉』を10個同時に作ると、消費魔力が9じゃった」
「……微妙っちゃ微妙ですね。
ちなみに消費魔力1の『熱玉』を1個だけ作ると、消費魔力はどうなるんですか?」
「四捨五入されるみたいで、消費魔力1じゃった」
「うわ全然使えねえっ、あ、失礼」
「ぐ……ま、まあ、これはどちらかというと学問的に面白いから良いんじゃがの」
などと、ちょっと痩せ我慢してみる。
「ところでオーダーよ。
私、6歳の誕生日が来たら、この屋敷を出て旅をしようと思っておるんじゃ」
「……そう……ですか」
「うむ。
……一緒に、来るか?」
「……え? 良いんですか?」
私は呵呵大笑する。
「残念ながらオーダーの人格形成計画がまだ終わっておらぬ。
終わるまでは私に責任があるしのう」
「……行きます行きます!
絶対一緒に行きます!!」
「そうか。
じゃあ、一緒にいろんな景色を見に行こう!」
突然元気になってぴょんぴょん跳ね出すオーダーに笑ってしまう。
オーダーには見せたい景色がたくさんある。
世界樹、帝国の街並み、鉱国の象牙壁に聖剣、他にも他にも。
公国や武国にも是非行ってみたい。
獣族の村や妖精の里も、きっと綺麗じゃ。
「ええ、一緒に!!」
オーダーは笑顔でそう言った。
2人で笑っておると。
……ハンドが私に向かって走ってきた。
はあはあ息を切らしながら、彼女は私に急ぎの用事を伝える。
「大聖女様!
こ、侯爵様がお呼びです!
大至急来るように、と!!」
……ふむ。
そろそろかと思ったが、とうとう来たか。
不安そうな顔をするオーダーに笑いかけながら私は答えた。
「では、行ってくるかのう。
最初で最後の家族会議に、の」
トキ様のパーフェクト悪役令嬢教室
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豚公爵と猛毒姫でおなじみ最強の傍観者、トキ様のサイドストーリー。
タイトルに意味はありません。
タダの読者ホイホイです(何てことを)。
短編を気に入ってくれた方達が多かったようで……そこから本編を見てくださった様ですね。
ありがとうございます!
つかブックマーク34%アップとか、時魔法すげえ。
私の大事な記念日を根こそぎ持って行かれて、何だかレイプされた気分。




