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豚公爵と猛毒姫  作者: NiO
日常編
22/205

第22毒 猛毒姫、スキルを得る

 妖怪・首置いてけ……じゃなかった、オーダーに首ちょんぱされてから9か月が経過した。

 魔法習得は順調で、8つの魔法は全て語詠唱までは出来るようになり、一部は無詠唱も可能になった。

 あれだけ貯まって辟易(へきえき)していた屑魔石も、今ではむしろ足りなくなって追加注文を出しておる。

 8つの魔法を無詠唱にする計画は、当初は1年と半年位の予定であったが、1年で何とかなりそうじゃ。

 そして魔法だけではなく、練習の経過で『鑑定』以外の新しい技術(すきる)を2つも得ることが出来た。

 それでは私がこの9か月で手に入れた2つの技術(すきる)要約(だいじぇすと)でお届けしよう。


*********************************


①『魔法並列 LV1』

複数の魔法を同時、もしくは時間差で使用することができる。


「オーダーよ、これは良い魔法を手に入れたぞ。

 『魔法並列』じゃ!」


「『魔法並列』ですか。

 四源魔法を交互に使用していたから得られたんでしょうかね。

 これはまた微妙な物を……」


「ぬな!?

 複数の魔法を同時、もしくは時間差で使用できるのじゃぞ?

 風魔法と熱魔法で『風炎(ふぇーん)』とか、水魔法と土魔法で『土石流』とかの浪漫(ろまん)魔法が使えるのじゃぞ!?」


「あ……暑苦しい!

 なんですか、浪漫魔法って。

 それに、魔術師の魔法の使用方法を思い出してください」


「……!!

 ああ……。

 そうか……。

 一源特化……じゃな……」


「そう、今の流行(はや)りは一源特化。

 2種類以上の異なる魔法を使える魔術師はほとんどいません。

 『魔法並列』は、全く使い道のないスキルなんですよ。

 ……ああ、いや、でも、ほら、ボツリヌス様は四源全てマスターするんですから、使えるかもしれませんよ! 浪漫(ロマン)魔法!」


 あからさまにがっかりする私をオーダーは必死に補論(ふぉろー)するが、時既に遅し、じゃ。


 一応『魔法並列』を使って魔法の合成を試みることにした。

 『風玉(ウィンドボール)(劣化版)』と『熱玉(ヒートボール)(劣化版)』で『吹風機(どらいやー)』。

 『水玉(ウォーターボール)(劣化版)』と『土玉(アースボール)(劣化版)』で『濡れた土』が出来た。


『濡れた土』……。


*********************************





*********************************


②『魔石流量感知 LV1』

魔石に宿る魔力の流れを感じることが出来る。


「『魔石流量感知』という技術(すきる)を手に入れたのじゃが、どんな物なんじゃろう」


「聞いたことありませんね……。

 おそらく大量の魔石を使ったことで得られたスキルでしょう。

 もしかしたらオリジナルかもしれませんよ」


原初(おりじなる)とな?」


「初めて見つかったスキルのことです。

 発見者の名前がスキルに付くこともあるんですよ。

 ちなみに具体的にはどんなことが出来るスキルなんですか?」


「うむ、魔石からの魔力の流れが解るようになったからのう。

 以前は魔石を手で握らないと使用出来なかったが。

 今では足で踏んだり背中で押した状態でも使える様になった」


「……それは、……凄いスキルですね」


「気休めは止せ」


「……凄いスキルですね、『魔石流量感知(ボツリヌス)』……」


「私の名前を付けるな!!」


*********************************


 そんなこんなで自分の技術(すきる)の使えなさに嘆きつつ。


 いつの間にか気が付けば。



 私は5歳になろうとしていた。

閑話を挟んで第2部予定です。

第2部まで少し間が空くかもしれません

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