第186毒 猛毒姫、チェックする
とうとう、NiOさんの書いていた異世界チート系小説のひとつが完結しました
きっと面白いから、皆様、見てみてね?
話数が3の倍数と3の付く時だけ最強無敵の存在になれるタイプの祝福
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前回までのあらすじ
最悪の骸骨と災厄の猛毒、相対す!
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格好いいあらすじ、さんきゅー。
「……凄いなあ、それも正解よ~」
いちころさんは、調子を取り戻したように、手を叩いておる。
やはり、北真倉猿夢の亡骸回収は、いちころさんにとっては欠かせない作業だったのじゃろう。
「ボツリヌスちゃん、本当に6歳児?
もっと年上の貫禄があるわ~!」
「ぬふふ。
ばぶみを感じて、おぎゃっても良いのじゃぞ?」
「ばぶみ?」
よしよし。
いちころさんの思惑が、読めてきたぞ。
この調子で私の秘密がばれる前に、いちころさんの考えておること、丸裸にしてやろうじゃあないか!
「頭の回転も凄いけど。
やっぱり、ボツリヌスちゃんの凄さは、その精神力、だねぃ」
「む」
「北真倉猿夢の精神攻撃も、逆にその精神力で踏み潰した、とか、かなあ?」
「ぎくぅーっ!」
ややややばい。
私は視線を上下左右に動かしながら、「ききき気のせいじゃよ」という他なかった。
「……まあ、あの体力バカ、精神力バカの、倶園薬踏台ですら抗えなかった精神攻撃だからねぃ……。
流石にその線は薄いか……」
お、なんだか一人で考え込みもーどに入っておる。
よし、このたいみんぐで、なんとか話を逸らさなくては……。
ごおおおおおおん!
突然起こった激しい音へ視線を向けると。
勇者ストリーの聖剣を、真正面から受け止めているセルライトが、おった。
「ぶひょひょひょひょ!
雷魔法も無しに、こ、この我輩に特攻か?
し、死にたいらしいなあ……!」
セルライトが、指先から風魔法を発する。
それは的確に勇者の顎を揺さぶりながら、そのまま相手を数百m吹っ飛ばした。
吹き飛ばされたストリーは……当たり前のように、だめーじぜろ、じゃった。
そして。
その全身に、黄金色のおーらが、立ち上る。
おお、これは凄い。
これが、これこそが。
正しい、雷魔法の、使い方、なんじゃなあ。
「そうそう、それでこそ。
こ、殺しがいが、あるというものよ。
ぶひょひょひょひょ|」
セルライトは、ひとしきりぶひょぶひょした後。
「王国5公よ!
王国5公の力を、見せているかぁ!?」
突然、他の公爵をあおり始めた。
「「「おう!」」」
その声に、皆が、一様に答える。
視線を移すと、王国5公の面々は……苦戦、しておった。
そりゃあ、そうじゃろう。
相手は、伝説の勇者のぱーてぃー。
辛うじて、オンヲアダ・デカエース公爵が気炎を吐いておった。
奴は薬師じゃからのう。
たぶん、ここ100年に研究された薬剤の差で何とかオンヲオン・デカエースに対抗できておるのじゃろう。
ふいと、横を向いてみると。
ピッグテヰル軍と死者の戦闘は、これまた互角の状態であった。
死者の物量に押されながらも、ニンニクが何とか陣形を完成させようとしており、いけてるめんずが人間軍を補論しておった。
「防御魔法、防御魔法!
おら、そこ、気を抜かない!」
「……くそ……ピンポイント回復は、結構疲れるんだよなあ」
「とろけるようだよ子猫ちゃん」
おお、いけてるめんずは、補助四源……つまり、“回復・防御・解毒・強化”に特化しておるようじゃな。
圧倒的な魔力量を背景に、人間軍を助けてくれておる。
陣形が完成すれば、戦いになりそうじゃ。
更に視線を移動させる。
画竜点睛の前に、剛力と、うんこ好きが相見えておった。
ほう、意外じゃ。
てっきり、剛力の奴が、自身への助力を拒否するものかと思ったが。
「……てっきり、助力を拒否するものと思っておりましたが」
おお、うんこ好きが、私と同じことを考えておったようじゃ。
「いろいろな強さがあることを、知った、とでも言おうか。
取り敢えず今は、我の自尊心より、コレを撃退する方を優先することにした。
……童こそ、あれ程コケにされて、よく我と戦おうと、思ったな」
「……全ては、お母様のため」
二人が何やら喋っておるが、聞こえなかったことにしよう。
私は関係ない、うん。
「ひーん、ちょっと待って、こ、コイツ強すぎるにゃー!」
「ぐ、流石は伝説のヒトケタ……硬すぎる……!」
その声の方に顔を向けると。
ライオン・サヨナラーと戦うバトラーとシャーデンフロイデが見えた。
こちらも、かなり押されておるようじゃ。
ピッグテイル公爵家の化け物2名と単騎で互角以上の戦いとか、強すぎるじゃろ、ライオンよ。
「ふむう、どうやら、ウチの軍勢が、優勢のようだねぃ」
いちころさんが、にこにこ笑っておる。
……むかつくのう。
むかつくから、思わず、言ってしまった。
「お主が人間界を襲う、三つ目の目的じゃが。
……光魔法、じゃな?」
いちころさんのにこにこ顔が、凍りつく。
くくく。
ざまあ!