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豚公爵と猛毒姫  作者: NiO
恐怖大王編
183/205

第183毒 猛毒姫、青くなる

2017/7/15

総合評価 4031pt

評価者数:137人

ブックマーク登録:1382件


……うん、自慢するつもりじゃなかったんだよ?

減るはずだったんだよ?

ネタにするつもりだったんだよ?


皆様、ありがと~!

頑張るぞ~!

******************


 前回までのあらすじ


 穢○転生かな?


******************


 穢土○生?


 何を言っておるのか全然分かり兼ねるが。

 NiOさんの、完全おりじなるじゃよ?



 さて。


 目の前に、人族最高の英雄たちが現れた。

 魔族侵攻を食い止めた彼らが、もしも人間界に攻め込んできたら。

 確かに、これはまずいじゃろう。


 戦闘力は勿論のこと、多くの人族にとっては御伽噺の存在で、精神的な支柱とも言える彼らが、魔族とともに攻めて来たなら。

 まともな抵抗もなく滅ぼされる事が容易に想像できる。


 そんな最悪を考え青い顔をしている私の横で。


「……ぶひょっ」


 ……豚が(・・)嗤った(・・・)


「……ふうん?

 勇者一行のメンバー……メタボル・ピッグテヰルと言えば……ピッグテヰルはんのお爺さんやよねえ。


 ……意外と、普通の顔、しているのねい~」


 いちころさんの言葉に、セルライトが、言葉を続ける。


「な、なあに。


 そいつは(・・・・)()もう(・・)死体(・・)だからなあ(・・・・・)

 


 ……ただ、確かに、他の面子は。


 め、めんどうだなあ……」


 セルライトは、懐から魔方陣の書かれた紙を、数枚投げ捨てる。


「ま、まあ。


 しょ、召喚獣でも、呼ぶか」


 しょ、召喚獣!?


 初めて聞いた概念じゃぞ?


 あ、いや、でもセルライトなら可能か。


 転移魔法があるので、予め調教しておいた獣を呼べば良いのじゃから。


 ……それにしても、最強と名高い勇者一行に対抗する召喚獣とは。


 果たして、鬼が出るのか、蛇が出るのか。


 そんな事を考えてわくわくしておると、魔方陣が、輝き始める。



「緊急度・赤。

 バイタビッチ・ダブルピース、推参」


「緊急度・赤。

 サイコパス・コロスキー、はいはい、きましたよ~」


「緊急度・赤。

 オンヲアダ・デカエース、顕現」



 魔方陣から現れる、見知った面々。



 ……おいおい。



 ちょっと、それは、まずいんじゃあないか?



 呼び出された、召喚獣(・・・)は。



 ()王国5公のめんばー(・・・・・・・・・)、じゃった。


###############################



「おいこら、ピッグテヰル公爵!

 一体、何を考えている!!


 我々は、王国5公……戦闘も去ることながら、領地安寧もその職務に入るのだぞ!


 ……ていうか、我々、一応貴族なんだぞ!?


 何故こんな鉄火場に単騎で呼び出したのだ!」


 気炎を上げておるのは、我らがまどんな、バイタビッチ・ダブルピース公爵じゃ。

 相変わらずの『豚毒』良心。

 言っている事は、どうしようもなく正論じゃ。


「ダブルピース公爵のおっしゃる通り。

 ちゃんと、理由をお話頂きたいものです」


 にこにこ笑いながら、サイコパス・コロスキー公爵が言葉を続ける。


「い、いや、まて。


 あ、あれは、もしかして……」


 お、意外にも、最初に気がついたのは、オンヲアダ・デカエース公爵じゃった。



 「……ぶひょ、ぶひょ。


 ぶひょひょひょひょ(・・・・・・・・・)ひょひょひょひょひょ(・・・・・・・・・・)



 簡単に、言っておく。



 ここは、に、人間界に程近い、ま、魔界の一地方だ。


 目の前の敵は。



 ()いずれ倒さねば(・・・・・・・)ならぬ者共(・・・・・)()



「……曾祖母様……!?」


 バイタビッチ・ダブルピース公爵が、アヘガヲ・ダブルピースへ声を上げる。


「ははあ、お爺様、ですか」


 同じくサイコパス・コロスキー公爵が、パラノイア・コロスキーに向けて言葉を放つ。


「お、お、おおお、おじいいさまあああああ!?」


 最後に、オンヲアダ・デカエース公爵が、オンヲオン・デカエース公爵に向かって叫ぶ。





「こ、此奴らは、に、人間界へ攻め込む、脅威だ。



 緊急度(・・・)()



 倒す算段を(・・・・・)建てよ(・・・)!!」



「「「……了解」」」



 公爵たちは、各々のご先祖様に剣を向けておる。


 公爵家を興したという、尊敬すべき彼らが。


 洗脳に近い状態で、目の前に立ちはだかっておるのじゃ。


 恐らく、3公は、怒りでいっぱいじゃろう……。


「……曾祖母様……私が、必ず、止めて見せます……」


「やあ、お爺様……。


 一回殺してみたかったんですよねえ、貴方」


「お爺様、倒させていただきます。


 例えそれが……恩を仇で返すことになったとしても!」


 各々が、思い思いの言葉を叫んでおる。

 ……詳細は、割愛するが。


 ……ん?

 まてよ?


「お、おい。

 セルライトよ。


 このままでは、ライオン・サヨナラーと、ストリー1世に対峙する者がおらぬぞ」


「……ライオン・サヨナラーは、強いとはいえ、たかだかヒトケタの戦士だ。


 バトラー、シャーデンフロイデ!


 ()行けるな(・・・・)?」


「「はい(にゃ)!」」


 後方に控えておった、バトラーとシャーデンフロイデが、戦闘態勢でライオン・サヨナラーへ向きあう。

 それを満足そうに見やると、セルライトは声を上げた。


「ストリーは、我輩が、あ、相手をしよう」


 ふむ。

 てきぱきとした指示。


 確かに、大変頼りになる……が。


「お、おい。


 それだと、一人、足りないじゃろう。



 め、メタボル・ピッグテヰルは、どうするつもりじゃ!?」


 私の声に、セルライトは、心底面倒くさそうに、答える。


「はあ?


 め、メタボル?


 ……ああ、親父(アイツ)のこと、か?」


 そして、目の前に立つ、父親に向けて、呪文を唱えた。




粉砕嵐流(プラズマクラスター)




 風の魔法が、渦巻いて。



 ……セルライトの父親は、爆発四散した。 



 ふむ。



 爆発、四散、した。




 ……は?


「サヨナラ!」(爆発四散)

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