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豚公爵と猛毒姫  作者: NiO
恐怖大王編
182/205

第182毒 猛毒姫、吹き飛ぶ

2017/7/10

総合評価 3,996pt

評価者数:135人

ブックマーク登録:1,375件


ちゃんと調べたら、6ヶ月ぶりの更新でした!

皆様のパワーで、下がらずに……ていうか、むしろ上がっております。


なぜええええ!?

******************


 前回までのあらすじ


 なぞなぞです。


 3000+3000+3000=4500 なーんだ?


******************


 あるてぃめっと、じゃろ?

 分かる人にしか分からんなぞなぞは止せ。



『GYYYYYYYYYYYYYYYY!!!!』


「ぬお」


 そんなことを考えておると、魔貴族邸が……つまり、私の酒池肉林の園が、崩壊した。


「ぐえ」


 吹き飛ばされながら後ろを振り向くと。


 屋敷の優に2倍はありそうな巨大な生命体が、雄叫びをあげておった。


 す、凄いのう。

 あれが、画竜点睛ガリョーアイズ・ブルードラゴンか。


 ワカリュウやロウリュウより一回り……いや、二回りは大きいぞ。

 しかも、その皮膚は若々しく、とても老いた者とは思えぬ。

 ……恐らくいちころさんの能力で、最盛期の体が与えられておるのじゃろうが……。


画竜点睛(ガリョーアイズ)ゥゥゥ!!」


 大声を上げて歓喜の声を上げておるのは、やはり剛力じゃった。


『GYYYYYYYYYYYYYYYY!!!!』


 そして剛力を一睨みすると、画竜点睛(ガリョーアイズ)も激しく吠えた。


 おお、ここに、魔貴族・現・序列第2位と。

 魔貴族・元・序列第2位の、全盛期(・・・)


 その戦いが、始まるというのか!


 果たして勝つのは、一体どっちなのか!


 ああ、これはぽっぷこーんが欲しい!


 私は両手をわきわきさせる。


 ……あれ?

 そういえば、いちころさんは、どこ行った?



 きょろきょろしておると。



「う、うわ、なんだ貴様は!」

「と、突然どうしたというのだ!」

「敵だ、殺せ!」



 遥か後方の、セルライトの軍隊から、声が上がった。


 ……そう言えば、軍隊を率いて来ておったの、セルライトの奴。


「あせらない、あせらない。


 人殺し、人殺し」


 ぽつん、とそんな言葉が聞こえて。


 ごばあっ!と、謎の擬音がしたかと思うと。


 遠くから見ても分かるほどに、セルライト軍のど真ん中から、大量の骨が吹きあがり始めた。


 恐らくその根元にはいちころさんと、彼の持っていた桶があるんじゃろう。

 

 今回、人間界を攻め滅ぼすために準備してきた、骨のたくさん(・・・・・・)詰まった桶が(・・・・・・)


 吹きあがった骨は、空中でめきめきと肉を付け、地面に着く頃には鎧を着けた兵隊になっておった。


 恐らく、この兵隊たちも、歴戦の魔族か、バッタ武国の狂戦士(ぱーさーかー)達じゃろう。

 

 や、やばいぞ。


 司令官であるセルライトは、ここにおる。

 このままでは、頭のない軍勢なぞ一飲みにされる……!


「……ち。


 各員、『狂王の棺』の陣に付け!」


「ぶひょ!?」


 珍しく、セルライトが驚いた声を上げておる。

 さもありなん、何故かニンニクが目を真っ赤に光らせ、セルライト陣営に飛んで向かいながら、そんな指示を出したからじゃ。


 セルライトの軍も、何故かニンニクの言うことを聞いて陣形を作っておる。

 どうやら指示のお陰で辛うじてその脅威を最低限に抑えておるが……なんで軍隊の皆さん、ニンニクの言うこと、聞いておるんじゃろ?


 ……ああ、そう言えばニンニク、吸血鬼、じゃったの。

 あの赤い目と言い、多少の洗脳・混乱系のすきるをもっておるのじゃろう。


 洗脳してやることが、彼らの命を守ることとは。

 いや、もちろん、自領を守るためであるとか、セルライトに恩を売るためであるとか、そう言う下心もあるんじゃろうが

 つくづく、ニンニクの奴は魔族に向いてないのう。

 良い意味で。


「私たちも、行きましょう!」

「ここでは、足手まといみたいだしね!」

「とろけるようだよ子猫ちゃん!」

 

 人間ちーむではない魔貴族ちーむの面々が、人間を守るために動き始めた。

 これは有難い。


「……ふん」


 面白くなさそうにみているセルライトではあるが、どうやら止めないらしい。


 多分、ニンニクの指示した『狂王の棺』陣形が、的確だったのじゃろう。

 あれだけ反目しあっておいて、とは思うが、まあ言うまい。

 


「あせらない、あせらない」


「「「!?」」」


 今度は、いつの間にか私たちの前に現れたいちころさん。


 こ、こいつ、本当にただの人間か?


 いくらなんでも、神出鬼没過ぎじゃろう。


 とん、とん、とん、と。


 いちころさんの奴は、人間の頭蓋骨を6つ(・・)、私たちの目の前に、等間隔に置いておる。


「人殺し、人殺し」


 頭蓋骨も、先ほどの骨と同じように、ぎゅんぎゅんと肉をまとっていく。


「……さあて。


 これが、わたくしの用意した、人間界侵攻の全勢力、ですわ~。


 本当はもうちょっと持っていくつもりであったけども。


 まあ(・・)此奴らだけでも(・・・・・・・)十分だと思うから(・・・・・・・・)ねい(・・)

 


 ……これだけで、十分?


 確かに、恐ろしい大戦力であることは認めよう。


しかし……。


 画竜点睛ガリョーアイズ・ブルードラゴンがいるとはいえ、この面子で人間界を落とすのは、流石に無理ではないか……。


 目の前の頭蓋骨の持ち主も、筋肉にじわじわ付き始めている皮膚の色を見る限り、唯の人間に見えるし。


 6つの頭蓋骨がその顔に皮膚を張り始めているのをぼんやり眺めながら、そんなことを考えておると。


「……ぶひょ、ぶひょ。


 ぶひょひょひょひょ(・・・・・・・・・)ひょひょひょひょひょ(・・・・・・・・・・)!」


 セルライトが私の隣で(・・・・・・・・・・)嗤った(・・・)


「な、成る程な。


 人間界を落とすのに……人間側の心を折るのに(・・・・・・・・・・)()これ程の適格者達は(・・・・・・・・・)()おるまい(・・・・)


 な、なかなかに、()懐かしい面子だなぁ(・・・・・・・・・)


 初代ストリー王に(・・・・・・・・)

 アヘガヲ(・・・・)ダブルピース(・・・・・・)

 ライオン(・・・・)サヨナラー(・・・・・)

 パラノイア(・・・・・)コロスキー(・・・・・)

 オンヲオン(・・・・・)デカエース(・・・・・)


 そして(・・・)


 ……ほう(・・)



 親父(・・)()




 ……なんだかセルライトの方から。

 人間界を守護した(・・・・・・・・)歴史上最強の(・・・・・・)勇者ぱーてぃーの(・・・・・・・・)名前が(・・・)出てきたのじゃが(・・・・・・・・)


 き、気のせいかな?

詳細は『第150毒 元魔族、過去を思う』ですよ~。

皆様、どうせ覚えてないでしょ~。

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