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豚公爵と猛毒姫  作者: NiO
魔貴族編
171/205

第171毒 猛毒姫、ときめく

パソコンが壊れた話はしましたかね。


ん?

新しいパソコン?


まだ買ってないゼェ~!(ズギャ~ン!!)



####################################

 ~前回のあらすじ~


 途切れかけた意識の底で剛力殺は安堵していた。


剛力(良かった……。

   命を圧縮する事でしか成し得ないであろう能力……。

   二度と能力が使えなくなってもいい……それ程の決意と覚悟がなければ不可能……。

  天賦の才を持つものが更にその才を全て投げ出してようやく得られる程の力……)


剛力(殺されるのがボツリヌスで良かった……!!)


ぼつりん「ひえええ~良くないぞ~」


####################################


 目の前には、ぶぎーまんもーどのオーダー。

 後方には、脳筋の剛力。

 前門のオーダー、後門の剛力。


 その状況で。

 逆立ち版ぼつりぬす、大顕現。


 うむ。

 やばい。

 死地に踏み込んだ形。

 これは、おーばーきるふらぐじゃ。


 逆立ちしながら、恐る恐る後ろを振り返ると。


「く、く、クククク……」


 剛力が、なぜか笑っておった。


 こいつが笑うのって、珍しいのう。


「ぼ、ボツリヌスよ。


 もう、なんといっていいか……く、クククク……」


 何とか笑いを隠そうとしながら、剛力は続けた。

 ひやひやしながら剛力の笑いを聞いていた私であったが。


「……お前と戦う約束をしたな」


「む、むう」


「あれは、無しだ」


「ぬ!?」


 なしになった。

 い、良いのか?

 というか、此奴と戦っとったら勝てる確率なぞ無いので、全然ばっちこいなのじゃが。


「10中10で我が勝つが。

 もう、お前に勝っても、結果的に勝った気がしないからな」


 ……ふむ。

 よくわからぬが、戦わずして勝った、といったところか?

 ……やったぞ!

 私は、やったのじゃ!!


「そ、そうか。

 では、非常に残念じゃが、貴様との決着は、無しということにしようかのう」


「……良かったですね、ボツリヌス様」


 まるで、氷を投げつけるかのように。

 前門のオーダーが、そんな言葉を発した。


「これで、心置きなく(・・・・・)

 ボツリヌスの罪の数を、一緒に数えられますね☆」


 今更気がついたが。

 後門の狼がいなくなろうが。


 前門の虎だけで(・・・・・・・)私を殺し得る(・・・・・・)


「まずは……私たちの静止を無視した罪、2(ハン)


 オーダーが、指を折り始める。

 ……(はん)


「結果浚われた罪、プラス2翻」


 ……これは、あれか。

 麻雀的な奴じゃ。

 13翻で役満。

 その場合は、恐らく首が13回転することになるのじゃろう。


「使うなといった魔法を使った罪、さらに2翻」


「さっさと助けを求めなかった罪、さらに2翻」


 どんどん積み上げられていく私の罪。

 ひやひやしながら聞くことにする。


「そして、私を心配させた、罪」


 ぐう。

 これは、本当に、申し訳ないとしか言いようがない。

 下手したら5翻を超えるかもしれぬ。

 でもまあ、13翻で数え役満。

 それ以上は、打ち止めじゃ。

 13回転を超えることはないじゃろう。


 ……いや、13回転って、相当めちゃくちゃなのじゃが。


「……私を心配させた、罪」


 オーダーが、繰り返した。


31翻(・・)


「……え?」

 

31翻(・・)


 私は、指を折って数える。


 ひのふのみの………。


「合計39翻。

 数えトリプル役満(・・・・・・・・)ですね(・・・)


「き、き、聞いたことないぞ、そんな役!!」


死ねええええええ(・・・・・・・・)!」


()死ぬうううううう(・・・・・・・・)!?」


 どん引きする他の面子の顔が。


 結果的に、39回転した。

 私視点で。


#####################################


「だ、大丈夫か?

 私の胴体に、頭、ついておるか?」


「残念ながらついています、ボツリヌス様」


 私がぺたぺたと首を触っておると。

 オーダーが悔しそうに、そう言った。


 ざ、残念?


「お、オーダーよ!

 お主、がちで私を殺す気じゃったな!?」


「でぇじょうぶだ!

 光魔法で生き返る!」


 ぬうう。

 ど○ごんぼーるの、か○ろっと理論じゃ。

 とても受け入れられぬ!

 などとわーわーしておったら。


「ボ……ボツリヌスよ」


「む……ぬ!?」


 なんと。


 セルライトの奴が。


 ……抱きついてきおった。



 な、な、な。



「……無事で、良かった」



 お、お、お。


 え、え、え。


 激しく抱擁される私。


 流石はセルライト。

 膜の有無など気にせぬか……じゃなくて。

 や、やばい、てんぱっておる。

 なんと言うか。


 前世から含めて、こんなに誰かに心配されたことって、なかったんじゃあないか?



 ぐぐ、相当心臓がばくばくしておる。


 新感覚じゃ。


 私が一人でときめいておると。

 安心したのか、セルライトが笑いながら、私の耳元で囁いた。


「そ……それで。

 ボツリヌスよ。


 わ、我輩が、この、猛り狂った我輩自身を(・・・・・・・・・・)抑えるには(・・・・・)。 ……()、どうすれば(・・・・・)良い(・・)?」 


 ……。


 あら。


 ……ま、不味いぞこれ。

  ニンニク一同が、白い正義に染められて(・・・・・・・・・・)しまう(・・・)



「あ、ああ、そうじゃのう!


 帰ったら、お主の欲望を満たすほどに子作りをしよう!

 いやあ、楽しみじゃ!!」


 頑張って矛先を変えてみたが。


ぶひょ(・・・)ぶひょ(・・・)ぶひょひょひょひょ(・・・・・・・・・)


 セルライトは、一頻り大爆笑した後。

 良い笑顔で、言葉を返した。


「戯れ言は良い。

 は、早く教えろ」


 あ、怒ってらっしゃる。


寝言を聞くのは(・・・・・・・)

 ()ベッド中でと決めて(・・・・・・・・・)おるのだ(・・・・)


 またも出ました、セルライト名言。


 で、ですよね~……。

猛毒姫と気狂い従者

http://nk.syosetu.com/n0712dk/


ぼつりんとオーダーとのアホ会話です。

よろしければ。


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