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豚公爵と猛毒姫  作者: NiO
豚公爵編
142/205

第142毒 猛毒姫、かき氷を食べる

 某大型掲示板より


777 :この名無しがすごい!

こんにちは、豚公爵作者です。


787 :この名無しがすごい!

>>777

NiOさん乙

仕事大丈夫ですか?


796 :この名無しがすごい!

>>787

え。豚公爵作者ってデモベのイラストレーターだったのか


801 :この名無しがすごい!

>>796

mjd?


818 :この名無しがすごい!

>>796

 二シーではないニッケルです

なろうに残ってる方の豚公爵の作者名


################################


 おお。

 NiOさん、とうとうニセモノが出るほど有名人に。

 ちょっとうれしい。


 ちなみにNiOさん、2ちゃんはROM専。

 書き込みしたこと無いですよ、怖いもん。

 あ、あと>787さん、コメントありがとうございます、仕事は全然だいじょばないです!

 *******************


 前回のあらすじ


 夏に消えた猛毒姫が、


 *******************



 NTRってなんじゃろう。

 私、気になります。


 という訳で、じっとすきるを見ておると。


 ############################


 ユウシャ 男 13歳

 二つ名:勇者・真の勇者

 体力:88888888888 ↑up

 魔力:88888888888 ↑up

 スキル:逆境LV MAX

 限界突破LV MAX

 戦闘民族LV MAX

 片思いからの祝福LV 1

 NTR(Neo Tri Ray) LV 1 NEW!


 #############################


 おお。

 何の略か、出て来たぞ。

 ね、ねお、とら、とらい、れい。


 直訳すると、『新・三光』か。

 焼き尽くし、奪い尽くし、殺し尽くすつもりじゃろうか。

 流石にどんな能力なのかまでは分からぬのう。


 さて。

 ね、ねお、とら……面倒臭いから略して“ねとられ”で良いか。

 ユウシャは未だ自身に“ねとられ”の技術が付いた事に気付いておらぬ。


 まあ良い。


 私はいろいろ諦めて、公爵と勇者の戦いを観戦する事とした。

 さて、ぽっぷこーんとか無いかのう。


「かき氷ならありますよ」


「おお、オーダーよ。

 心を読むな」


 折角なのでオーダーと二人でかき氷をぱくつきながら椅子に座る。


「我に力を与えよ、聖剣“ヘキレキ”!」


 ユウシャが声を上げる。


『我が眠りを妨げる勇者よ……戦いの時が、来たというのか?』


 おお、ヘキレキじゃ。

 寝ておったのか。

 久しぶり。


「申し訳ありません、聖剣“ヘキレキ”様。

 魔王と対峙するまで呼びかけないつもりだったのですが。

 どうしても、どうしても負けられない戦いなのです!」


『……女か』


「そ、それは!」


『全く、ふざけた奴だ、人間の分際で!

 我は魔貴族か魔王以外と戦わぬと言ったであろう!!』


 む、何じゃ、ヘキレキの奴。

 大分上から目線なんじゃのう。



『ち……、まあ良い、勇者の女がどんな顔なのか見せて貰おうか。




 ウ、ウワアアアアアアアアアアアアアアアア!?』


 な、なんじゃ、ヘキレキの奴。

 私を見て叫び声を上げるとは、失礼な。


『お、おい、勇者よ。

 まままままさか、アレか!?

 悪い事は言わん、アレは止めておけ!

 アレはダメなヤツだ!

 ある意味魔王と同格くらいの化け物だぞ!?』


「聖剣“ヘキレキ”様。


 ……言って良い事と、悪い事があります」


『む、むむ……!!』


 上から目線の聖剣、意外と勇者に押し負けておる。


『く……まあ良い、呼び出された以上は戦ってやろう。

 あそこの、豚を斬れば良いんだな?』


「ええ、お願いします。


 ……公爵様。

 最後にもう一度、確認します。

 どうか、ボツリヌスを引き渡してください。


 これ以上は(・・・・・)手や足が(・・・・)無くなりますよ(・・・・・・・)


「ぶひょ、ぶひょ、ぶひょ。

 それはこちらの、せ、台詞だ。


 これ以上は(・・・・・)膜や貞操が(・・・・・)無くなるぞ(・・・・・)?」


『なんだこの豚は……。

 聖剣“ヘキレキ”に向かって……身の程知らずが!』


 睨み合った両者がそれぞれ相手を挑発しております。

 ばとるどーむの熱気は最高潮です!

 一体、どっちが勝つのじゃろうか!?

 かき氷を食べる手も進むと言う物じゃ。

 もぐもぐ。

 あ、頭、きーんと来た。

 オーダーよ、首、とんとんしておくれ。


 これ以上の言葉は無意味と感じたんじゃろう。

 ユウシャが、一足飛びにピッグテヰル公爵に斬りかかる。


 は、速い!

 これは、魔法を使う暇など無い!

 公爵は、辛うじて聖剣に掌を向けて防御しようとするが。

 何しろ聖剣は、ユウシャが斬ろうと思った物を何でも斬れる最強の刀。

 当然、ピッグテヰル公爵の手など容易く……。



 ガキイイイイイン!!



「……は?」


『……は?』


「……ぶひょっ」


 ……斬れなかった(・・・・・・)


 聖剣は……公爵の手を傷つけることなく、そこで(・・・)止まっておった(・・・・・・・)

 公爵はそのまま聖剣を握りこむ(・・・・)と、ユウシャの顔面に向けて恐ろしい出力の嵐魔法を叩き込む!


「ぐああああああああああ!?」


『なななななな!?』


 ユウシャは聖剣を手放し、反対側の壁まで吹き飛ばされる。

 おお……顔面から骨が剥き出しになっておる……だ、大丈夫か?


「しゅ、首尾は上々、だな」


 ピッグテヰル公爵が周りを見渡すと。


 いつの間にか。

 シャーデンフロイデがセンシを。

 バトラーがマホウツカイを。

 そして、キサイがソウリョを制圧しておった。


「「「うぐ、ぐあああ……!!」」」


「み、みんな……!?」


 ユウシャが、驚きの声を上げる。

 うむ。

 私も同じ気持ちじゃ。


「お、オーダーよ。

 早すぎて見えなかったのじゃが。

 説明を頼む」


「……ピッグテヰル公爵が聖剣を受け止めた瞬間に、公爵サイドの3人がそれぞれ勇者パーティーに襲い掛かっていました。

 聖剣を受け止められると言う、想像すらしていなかった光景に。

 勇者パーティーは、完全に虚を付かれたみたいですね」


「虚を付いたとはいえ、一瞬でユウシャ一行を制圧するとは……恐ろしい奴らじゃ……」


「勿論、そこも驚愕すべきことですが。

 最も恐ろしい事は。

 公爵サイドの3人とも、ピッグテヰル公爵が勝つと微塵も疑っていない(・・・・・・・・・)動き(・・)だったことです。

 いえ、それどころか勇者を手玉にとって、勇者パーティーの隙を作り出す事まで予測した動きでした」


 オーダーの解説が終わったところで、改めてユウシャを見る。

 おお。

 なんだかしゅーしゅー言いながら顔面が回復しておる。

 骨が見えていた部分も、美しい光を放ちながら肉が盛り上がってきていた。

 ユウシャが驚いている所を見ると、先ほど手に入れたばかりの技術(スキル)、“ねとられ”の効果なのかも知れぬ。


 全く、“ねとられ”は最高じゃ。


「凄い回復スピードですね……」


「うむ!

 サラマンダーより、ずっとはやい!!」


「え?

 サラマンダー?」


「え、あれ?」


 なぜ、サラマンダーが出てきたんじゃろう。

 まあ良い。

 それにしても、ピッグテヰル公爵の攻撃力も相当の物じゃ。

 体力11桁のユウシャにまさか一撃でこれほどの損害を与えるとは。

 相当量の魔力を注ぎ込んだ一撃だったんじゃろう。


「ぶひょ、ぶひょ、ぶひょ。

 ゆ、ユウシャよ、た、大勢は決したぞ。


 回復したとはいえ、だ、ダメージは深刻。

 頼みの聖剣は奪われ、仲間も全員地面に寝ている」


「ぐ、ぐぐぐぐ……!」


 ユウシャはふらつきながら立ち上がるも、足はがくがくしておる。

 確かにだめーじは相当な様じゃ。


『な、何故だ!!

 貴様、何故、我の攻撃が通らない!?』


 聖剣が驚きの声を上げた。

 それ私も知りたい。


「せ、聖剣“ヘキレキ”よ。

 貴様の、の、能力は、『勇者が斬ろうと思った物を何でも斬れる』と言う物だ。


 ……だが、そ、それよりも上位に存在する、“隠れた能力(・・・・・)”が、あ、あるだろう?」


『な、何を言って……』


「……ぶひょひょ、


 ()久しぶりだな(・・・・・・)ヘキレキよ(・・・・・)


 吾輩を忘れたのか?

 ()あんなに二人で(・・・・・・・)()愛し合ったではないか(・・・・・・・・・・)


『ひ、ひ、ひ、ひいいい!?


 う、うあ、あ、ああああああああ!?


 ()貴様(・・)ぴぴぴぴぴぴぴp(・・・・・・・・)ピッグテヰルかあああ(・・・・・・・・・・)あああああ(・・・・・)!?』



 なんだか、お知り合いの様じゃ。


 ……聖剣と、愛し合う?

 ちょっと何言っているのか分からないが。


 ピッグテヰル公爵は、男相手でも“立ち”専なんじゃろうが。

 聖剣にも、穴はあるんじゃろうか。


「で、オーダーよ。

 なんで公爵は聖剣を防御出来たのか分からんのじゃが」


「え、ええ。

 多分、聖剣には仲間を斬らないためのセーフティー機能も付いているんだと思います。

 恐らく、以前仲間だったピッグテヰル公爵へのセーフティー機能が付きっぱなしだったんでしょうね」


 成程。

 なんでも切れる聖剣を持ったユウシャが、混乱系の技術(スキル)を食らって仲間を攻撃するという事態は、十分考えられる。

 そうなった時に仲間を傷つけないように、『勇者が斬ろうと思った物を斬る能力』よりも上位に、『ただし斬ろうと思っても、仲間に登録した者は斬れない能力』みたいな物が存在していてもおかしくない。

 と言うか、存在しないとおかしい。


「それにしても、聖剣と顔見知りとは……。

 いよいよ化け物染みてきましたね、豚公爵」


 そ、それは私にも突き刺さるぶーめらんじゃ。


「さあ、勇者よ。

 諦めて、お、大人しくするのだ。

 4人並んで(・・・・・)仲良く(・・・)()尻を差し出すが良い(・・・・・・・・・)


 絶望的な状況で、絶望的な言葉を放つ豚公爵。

 しかし。


「そ、そんな事は……絶対に、させない!!」


 流石は勇者。

 強くなったのう。


 体も心もぼろぼろで。

 剣も仲間も失った状況にも関わらず。

 両手に雷を纏ったユウシャの瞳は。


 まだ、死んでおらんかった。

 サガん様、ネタ頂きました、ありがとうございます!


 さて。

 ユウシャ回は2話くらいで終わるはずだったのに。

 どうしてこうなった( ^ω^ )?

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