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豚公爵と猛毒姫  作者: NiO
豚公爵編
126/205

第126毒 NiOさん、治る

#####################


骨折、治りました!

でも……、忙しさは治りません!

絶対にエタりませんが、更新頻度はお察し下さい……。

読んで頂いている皆様方、誠に申し訳ございません……。



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 *******************


 前回までのあらすじ


 悪い子の部屋の天井裏には……ブギーマンがいる!


 *******************


 ピッグテヰル公爵領へと続く一本道。

 その両側に等間隔に備えられた光。

 バトラー曰く、夜陽灯、は。 どう見ても、道路の照明灯じゃった。


「こ、これは魔法で光っておるのか!?」


「ええ、魔法陣が仕込まれています」


「ば、馬鹿な!」


 超科学技術(おーばーてくのろじー)……いや、超魔法技術おーばーまじっころじーにも程がある!


 まず、私の知る限り、光を放つ魔法は存在しない。

 ピッグテヰル公爵は、完全に新しい魔法を作り出したのじゃ。


 しかも、これら全てに魔石が仕組まれているとは考えられないため。

 どうにかして魔力をそれぞれの魔法陣に転移させる技術も持っておる。


 更に言うと、これほどの魔法技術の塊を盗もうとする輩がいないのは。

 単に夜陽灯に自爆など何某かの防御しすてむが備えられておるせいか。

 もしくは、ピッグテヰル公爵領の治安が、物凄く良いかのどちらかじゃろう。

 ……いや、というか、恐らくどちらもか。


 驚愕しながら眺めておると。

 景色は長閑(のどか)な田園風景へと移動した。


 ……が。

 私は再度、驚愕する。


「で……巨大(でか)い!!」


 育っている作物や果物、通常の5倍から10倍の大きさがあるのじゃ。


「成長補正魔法を使っています。

 大味にもならずに、とても美味しいんですよ」


 成長補正魔法!?

 これも、初めて聞く魔法じゃ。



 更に、奥の方には家畜もおる。


「おや……家畜は大きくなってないのう」


 てっきり、成長補正魔法を掛けている物かと思ったが。


「家畜を大きくすると、餌が多くなって逆に困りますからねえ。

 なので、促成魔法を掛けています。

 あの大きい牛でも、多分まだ6か月くらいだと思いますよ」


 まじでか。


 ちょっとちょっと、凄く凄いぞ、豚公爵!

 まるでちーと主人公のNAISEIではないか!!


「私はてっきり、酷い圧政でも敷いている物かと思っておったが……。

 意外とまともな治政をしておる様じゃのう」


 豚公爵、良い奴じゃあないか。


「それは違うにゃ、ぼつりん。

 あの豚がまともな治政をしているのは……好きな事に集中できるようにするためだけにゃ!」


 シャーデンフロイデが吠える。

 ふむ。

 好きな事、か。

 豚公爵は魔法気狂い、と聞くから、其れの事じゃろうか。

 まあ、例えそうであったとしても。

 理由はどうであれ、まともな治政をしてくれているのならば、良いじゃあないか。


「成程。

 以前、うちのテトロド・トキシン侯爵の爵位を無理矢理引っぺがしたのは、その辺に理由がありそうじゃのう」


「そうですね。

 魔族と接する領土を治めるには、圧倒的な武力と、知力が必要になります。

 それらを持っていないと、他の公爵領が割を食いますからね。

 おそらくピッグテヰル公爵は、ニコチン侯爵にそれだけの器を見たのではないでしょうか」


 ふむ。

 妹の私も鼻が高いぞ。


 #######################################


 そんな感じで、ピッグテヰル公爵領は、見たこともない訳の分からない魔法で溢れておった。



「あれは、雷魔法を使った獣などを追い払う柵ですね」


「あれは、水魔法を使った運送システムですね」



 最初はかなり憂鬱だったピッグテヰル公爵との面会も、だんだん楽しみになってきた。

 質問したいことが、たくさんあるぞ!

 ……まあ、彼奴は多分「ぶひょひょひょ」とか言って、答えてくれぬじゃろうが。



「さて、そろそろ公爵邸へ付きますが、その前にお願いがあります」


「ふむ、なんじゃ?」


 バトラーの発言に、私が尋ねる。


「これは、オーダーさんにも言いたいのですが。

 恐らくピッグテヰル公爵家で生活していくにあたって。

 公爵様は、お嬢様を試す様なことを何度も行うと思います」


「成程。

 それは、不快なものも含めて、ということじゃな?」


「そうです」


「……だ、そうじゃ、オーダーよ」


 ピッグテヰル公爵が何かしら私に対して害意を示す可能性は十分に考えられる。


 私は大丈夫であるが、オーダーが逆上しないかだけが気がかりじゃ。


「……ええ。

 ボツリヌス様が我慢できる範囲の事であれば、私は口出しいたしません」


「そか」


 ……ほ。

 助かった。

 多分、私が我慢できないと判断した場合は、暴れ回るという宣言のつもりじゃろうが。


 ぶっちゃけ私に我慢できないことなど1つもないので。

 実質すーぱーふりーじゃ。


「良し。

 さあ、待っておれ、ピッグテヰル公爵よ!」


 私が呵呵大笑すると。

 闇の中で雷が走り、遠くのピッグテヰル公爵領を暗く鈍く映し出した。

 遅れて轟く、雷鳴。

 夜の(とばり)の中に浮かび上がるその屋敷は、まるで魔王城の様な空気を醸し出しておった。


 なんじゃ、この酷い演出。


『あれ?第125毒は?』



実は、短編で上げてます。



第125毒 猛毒姫、ぐりぐり攻撃を科学する。

http://nk.syosetu.com/n1437da/


骨折中に左手で書いた絵なども載せてあります。

すっかり左利きになったNiOさんの画力。

腰を抜かして白目を剥くが良い!

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