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夏ですね・・・お久しぶりです。冗談抜きでリアルで色々ありました。くだらないことから笑えないことまで。さぁ、今回の再会はいつまで続くかな・・・

ユーリside


あれから暫くして、真由も落ち着いた。今俺たちはモルゲンロートを探検している。


「それにしても広いわね、この船」

「だな。これがなかったら迷子だな・・・」


俺は宇喜多さんからもらった端末を見る。本当これのおかげで助かった。


「でも施設も充実してるし、居住区なんて一つの町みたいよね」

「そうだな。海を渡っていた時から大きな船の中は町みたいだからな」


親父に連れられて乗った大型客船の衝撃は忘れられない。本当に住めそうだったからな。


そんな話をしながら歩いていると広場についた。


殆どの人にネックレスがついている。聞いた話によればあれが魔狩の証らしい。

俺たちももうすぐもらえるのか。


そんな中、俺はとある一人の人物に目がついた。




「・・・あ〜、この任務は新人にちょいときついか・・・ガルーダやリッパーは論外・・・かと言って物資回収のみじゃ言う程訓練にならねぇしなぁ・・・」


・・・聞き取れた内容から察するに、俺たちの事を言っている。

それになりより・・・親父が言っていたような、歴戦の風格を感じる。


「ユーリ?どうかした?」

「いや、あの人が少し気になってな」


すると向こうが気づいたのか、此方を見て驚いた後手招きした。


「真由、呼んでるぞ」

「え?あ、はい」


俺は真由を連れて彼の所へ歩いた。



「お二人さん、少し確認したいんだが・・・今日配属の新人か?」

「はい。狩屋ユーリといいます」

「あ、同じく新人の國木田真由です」

「やっぱな。送られた写真と顔が同じだからな・・・ああわりぃ。俺は井鷹(いだか) 当夜(とうや)。まぁ簡潔に言えばお前らの上官にあたる。・・・つっても固くならなくていいぜ。ここじゃ階級なんて有ってないようなもんだからなぁ〜・・・」


そう言って当夜さんは苦笑いした。


「そうだ、ちょうどいいや。色々話もあるし、ちょっとこっち来てくれ」

「「分かりました」」



当夜さんに連れて来られた場所はエントランスのとある一角だった。


「ここは出撃前のブリーフィングに使うんだ。あとはまぁ、今回みたいな対談にも使うな。あ、そこに座ってくれ」


当夜さんに促されてソファに座る。反対側に当夜も座った。


「そういや、二人ともネックレスが無いがまだ魔武装は渡されてないのか?」

「ええ。もうすぐだと思いますが」

「そっか。それならそれでいいんだがな。さてっと。そういや挨拶がまだだったな。


・・・ようこそ、アガスティーアへ。先輩として、これからの同胞として二人を歓迎するぜ」


ニヤリ、と笑って当夜さんは言った。


「さて、いきなりで悪いが真面目な話がある」


しかしすぐ、真剣な表情に変わった。


「初めに聞こう。二人は、何が為にこれから武器を持つ?」

「何が為に・・・武器を?」

「そうだ。俺はこれでも4年くらいのキャリアがあるんだが、その間にいろんな奴を見た。魔物に復讐を誓った者、誰かを守る為に戦う者、自由気ままに魔物を狩る者・・・魔狩になり、武器を持つ者は善し悪しはまた別として、何かしらの覚悟と意思を持っている。・・・ああ、でも直ぐに答えなくていいぜ?いきなり言われても纏まった答えは出ねぇだろうしな。でもまぁ、いずれ聞かせてくれや」


「業務連絡、業務連絡、狩屋ユーリ様、國木田真由様、至急訓練室までお越し下さい。繰り返します。業務連絡、業務連絡・・・」


「・・・と、お呼びのようだな。俺も艦長に用事があるし、折角だからお供するぜ」

「「有難うございます」」


俺たちは席をたち、当夜さんの案内のもと訓練室に向かった。


・・・何が為に武器を持つか、か・・・



なんか昔、親父に聞いたことに似ているな。




「うし、訓練室に到着、と・・・」


先程検査した訓練室に到着。


「んじゃま今から入るぜ。ま、固くならなくて大丈夫だ。あの人軽いからな・・・まぁ、強いて気をつけるとすれば・・・何が出ても吹き出すなよ?」


・・・吹き出すな?それはつまり・・・艦長が変な格好しているから笑うな、とか・・・?


ポチ ウィーン

「キャプテン俺だ〜入るぞ〜新人連れてきたぜ〜」


・・・て軽い!?せめて返事待ちましょうよ当夜さん!ほら、真由も呆然としてるから!


「お〜当夜君、お前も一緒だったか」


そして艦長さんか!?なして平気なんですか!?あれか、所謂慣れ、てやつか!?そうなのか!?


「・・・ユーリ・・・真顔で・・・ぷふっ、引きつってるわよ・・・」


おっと、顔に考えが出ていたか・・・あと真由、笑いを堪えないでくれ。てか堪えきれてない。


「どうした二人とも〜入っていいぜ〜」

「「ああ、すみません」」


当夜さんに促され、俺と真由は訓練室に入った。そこにはいかにも風来坊な格好をした男性がいた。・・・あれ?言うほど可笑しな格好をしているわけでもないような・・・


「おお二人とも、この姿では初めましてだな」

「この姿・・・?」

「ほら、検査の時の天の声」

「あ、ああ成る程」


なんか聞き覚えある声だなと思ってたらそういうことか。いやまあよくよく考えたら当たり前か。


「改めてようこそモルゲンロートに、そしてアガスティーアに!私がモルゲンロート艦長、そしてアガスティーア代表を務めるオリバー=デュロスというものだ。ユーリ君、真由君、これからよろしくな」

「「こちらこそよろしくお願いします、オリバー艦長」」

「あー、できればキャプテンと呼んでくれるか?その方が艦長としても代表としてもとれるからな」

「「あ、分かりました」」


当夜さんもさっきキャプテン、て呼んでたしなそういや。


「さて、それでは本題だ。・・・狩屋ユーリ、國木田真由。以上二名を魔狩、そしてアガスティーアのメンバーに任命し、その証を授ける」


そしてキャプテンは俺に大きな剣が象られたネックレス、真由に細身の剣が象られたネックレスを手渡した後、龍を象られたペンダントを双方に渡した。


「ペンダントはアガスティーアのメンバーの証だ。まぁ、魔狩の世界における身分証明書だと思えばいい。そしてそのネックレスは魔武装だ。念密な検査のもと、一番身体に合うものを選んだ。これともう一つ好きなタイプのセカンダリウェポンが設定できるが、まぁそれはおいおいやるとしよう。二人とも、早速展開してみてくれ」

「その前にお手本だな。よく見とけよ」


そう言って当夜は広いところに行き、ネックレスを首から外し手に取った。


「まずはこれを両手で抑える。指は絡ませておけよ。すると・・・こうして光るからこれを・・・一気に引き抜く!」


当夜さんがネックレスを抑えた瞬間指の隙間から光が漏れ出した。そして両手を握りしめ一気に引き抜いた瞬間・・・当夜さんの両手には黒と紅を基調とした拳銃が握られていた。


「とまぁ、こんな感じだな。引き抜く動作は武器によって異なるけどな。ユーリのそれは両手を一気に地面につき、両手で柄を持つように構えて抜く、真由のそれは右手を握り左手から剣を抜く感じでやればできた筈だぜ」

「「分かりました」」


えーと、まずネックレスを両手で抑える・・・うお!?当夜さんの時みたいに光が漏れ出した!で、これを両手を地面につき・・・指は絡ませたままでいいよな。そしたら柄を握るように持ち替えて・・・引き抜く!



・・・で、出た!これが俺の魔武装・・・


「ユーリ、それまだ微妙に出しきれてねぇぞ」


あれ?あ、ほんとだ。先端がまだ埋まってる。でも腕伸びきって少々限界なんですけど・・・


「手を持ち替えて振り下ろしてみろ」


えーと、つまり左手を順手持ちして、右手を左手に合わせて逆手持ちして、剣を肩にかけるように構えて・・・振り下ろす!


ヴゥン!ドゴッ!


よし!出た!・・・にしてもでかいなこの剣・・・


「ユーリ、どうだった?」

「今出せた。そちらはもうできてるか」


真由も出せたようだ。こちらはレイピアのようだな。フェンシングやってたんだし丁度いいんじゃないか?


「ユーリ君の武装のタイプは大剣、真由君の武装のタイプは片手剣だ。因みに当夜君のは両拳銃だが・・・まぁ彼の場合特殊だからな・・・」

「特殊?」

「それについては実地演出の時に話すぜ。とりあえずは折角魔武装も出したんだし・・・丁度ここも訓練室だし、軽く動かしてみるとするか」

「そうだな。それがいいだろう。二人とも、今の内に武器に慣れてくれ。では、少し準備しよう」

「「分かりました!」」


さて、ここからがスタートだ。俺はこの剣を使いこなしてみせる。


ここからがスタートだ(3ヶ月)



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