大丈夫ですか、この部隊(3)
遅れてすみませんでした。(・・;)
続きです(ごめんなさい)
~このまま1時間が経過した~
状況は変化なしで、王様が花音とオカマ隊長etc…にいじめられてカイトの頭がポロッとなどもあった。
「とりあえず、この部隊の事を話して欲しいんだが……」
関係ないけど、知っていますか?ウサギは寂しいと死んじゃうんだよ?……嘘だが。
しかし、寂しさのみで死ぬことは基本的にはない。
ただ24時間異常の食欲不振には耐えられない生き物だから、寂しさなりのストレスで食欲がなくなり、それが24時間以上続いても何のケアもせずに放置しておいたら、命に関わることはあるらしい。
24時間以上の食欲不振が起こると、胃腸の運動障害や、悪玉菌の増加、脂肪肝などさまざまな別の病気が続いて起こり、これを放置することは、確かに命の危機につながると思う。
そういう意味では、全く何にも世話をせず、かつ食欲がなくなっても気づかないくらい放置しておくと、死ぬ可能性があるのだ。てかなに言ってんだろ俺……。
「花音!!オカマ隊長!!もういいだろ!!さっさとこの部隊の事を説明して欲しいんだけど…」
「五月蝿いぞ少年!!今は良い所なんだ!!さぁレーヌ様。お仕置きを再開して下さいませ!!」
「きもい!!「おぉ!!」」
ダメだコイツ、早く何とかしないと……。
て言うか、花音がなんでレーヌ?何で王妃?さらに、何で花音はノリノリなんだよ‼超輝いてるよ!!超生き生きしてるよ!!
~数分後~
「さぁ、王子。私が入る部隊について話して貰おうかな?」
「イエスマム!!喜んで!!」
王様はとても綺麗な敬礼を花音にしてから、
崩れた服を直すと、通常のキリッとした空気をまとった。
「まぁ、お遊びもここまでにしようか……シュウ君、例の紙を持って来てくれないか?」
そう告げると、シュウという使用人が数分で少し古くなった紙を持って来た。
「……ふむ、まず君達の入る部隊は『666』とも言われている。それは分かるな?」
そう言って、オカマ隊長を見る王様。
……何となくその理由が分かって困る。
それにしても、666?確か、不幸の数字だったような…。
そんな俺の表情を読み取ったのか、王様は言葉を重ねる。
「まぁ大丈夫だよ。王国の精鋭部隊、という意味だ。詳しい事は、アスカやカイト達に聞くと良い。それに、この紙にも部隊の規則や国の歴史が書かれている。さて、次のことだが……」
雑な説明?が終わると、王様はオカマ隊長を呼び、真剣な眼差しで告げた。
「君達に告げるべき任務がある」
「何!?」
王室の空気が一瞬の内に緊迫とした空気に変わった。
「実は他国にこの国の魔導師が迷い込んだらしくてな……そいつを回収してきて欲しいんだ」
なるほど、そんなバカな事があるなんてな。しかし、俺はどうなるんだ?今回の任務は行かなきゃダメなのか?
「蓮君•香音君達にも言って欲しい。少しでも場の空気に慣れて欲しいからな」
ですよね〜、ハァ……。
「はい、王様。質問です」
「どうした、カイト」
「何故、他の部隊ではなく私達の部隊なのですか?」
カイトは少し不機嫌に質問した。
「うむ……確かにそうだな!!だが、他の部隊はある事件を追っていてな……」
「FP03ですか?」
コクリ、と王様は頷く。その顔を伺うと、驚くほどに暗かった。
「FP03とはfool crimeの略で『愚者の罪』という意味でな」
「その内容、詳しく聞かせて下さい!!」
香音が何故かFP03に喰い付いているのが気になったが、俺には何か引っかかる点があった。
「うむ、最近ウィザードが襲われる事件が多発していてな……。しかし、何故か死者が出ていないのだ」
「まぁ、死者が出てないことは不幸中の幸いですけどね」
「やっぱり……、何か引っかかる」
「蓮?何か言った?」
「イエイエ、何も申しておりませぬ」
そう?とだけ呟いて、香音は考え事をするかのように真剣な眼差しで虚空を見つめた。
「さぁ!!会議室に行って作戦会議よ!!」
『YES mom!!』
なんだ、皆ノリノリじゃないか……香音と俺は心の中でそう呟いた。
そしてかなり過酷?な初任務が始まった。