プロローグ
本小説をご閲覧頂き、誠にありがとうございます。
この作品は、とある高校生が異世界に迷い込むという異世界ファンタジー作品ですので。
現実感やシリアスを求める方にはお薦め出来かねます。
それでもオッケーだぜ!!と言う方は、どうぞ末永くお付き合い下さい。
「ねぇ、生きる意味て何だと思う?」
前に、そんなことを誰かから聞いたような気がした。
「お金を稼ぐため?楽しく過ごすため?」と、そいつは続けざまに質問してきたが、その時の俺では、何も答えることはできなかったのだろう。
俺は、どこにでも居そうな高校生の水島蓮。特に趣味も無く全てが平均点のような高校生だ、ただ、数学が少し得意でチェスや将棋などの戦略ゲームが好きなだけの高校生だったのに……。
俺は、気が付くと荒野に倒れていた。何故か、全裸で……まあ、それは置いておこう。今は、ここがどこだか知るのが先だろう。しかしそこは、今まで俺たちが暮らしていた文明社会とは遠くかけ離れていたところだった。周りには何もなくただ、広大な大地だけが広がっていた。目を細めて見るとそこに、二つの人影が見えた。
「おーーーい!」俺は、大声を上げた。すると、二つの人影が近づいてきた。俺は、近ずいて来た人たちを見て驚愕した。その人たちの手には、ゲームでしか見たことないようなマシンガン、M-16が握られていた。M-16と言えばベトナム戦争でアメリカが使っていたマシンガンだろう、どうしてこんなところに。そして……。
「動くな!」そう言って、二人は銃を上げてきた。まる腰どころか生まれたままの姿で銃なんかに勝てるわけがない。こうなったら……
「待って下さい。僕は、怪しいものではありません。」
「全裸の奴になにを言われても信用できるか。」しまった~~~~全裸だったのを忘れていた。これは、うっかり。
「こ、これには理由が……」まあ、無いのだが。
「うるさい!第一貴様、アルキミアの魔法使い(ウィザード)だろ。」
「アルキミア?ウィザード?何のことを言っているんですか?」
「貴様、馬鹿にしているのか?仮にも四大陸の一つだぞ。ウィザードは、そこにいる魔法使いだ。」
「魔法使い?この世に魔法なんて……有るわけないじゃないですか。それに、あんた達だって……なんで銃なんか……ここは、日本じゃないのか?」
「日本?貴様、本当に馬鹿にしているのだな。もういい、死ね。」そう言って彼らは、俺に向かって発砲してきた。M-16の5.56mmNATO弾が俺の前に向かって真直ぐ飛んで来た。
「うぉぉぉぉぉーーーーーーー」俺は、とっさに大声を上げ右手を前に出していた。すると、俺に向かって飛んで来た弾が消えていた。
「なん、だと……」俺よりも彼らのほうが驚いていた。
「ふん、やはりウィザードだったか。しかも、かなりの能力者だ……分が悪いここは引くぞ。」そう言い残して彼らは、消えていった。
「なんだったんだ、今のは、弾が突然消えて……」そんなことを考えていると。
「ねぇ、生きる意味ってなんだと思う?」不意にそんな言葉が頭の中をよぎった。ああ、今なら分かる、生きる意味が、それは、お金を稼ぐことでも楽しく過ごすことでもない。生きる意味それは……