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第2話:由紀お姉様からのプレゼント

「ただいま、お母様」


「おかえり優子ちゃん」


「由紀お姉様は」


「まだ帰っていないわ。はやく着替えて、いっしょに夕食の準備をしましょうね。優子ちゃん」


「はい由香里お母様」


服を着替えるため、勇樹は部屋へはいっていった。 勇樹の部屋は、女の子になってからさま変わりした。部屋の壁紙はピンク色で、からだの全身がみえる鏡があった。

勇樹は、タンスから服を選んだ。

勇樹の選んだ服は、薄いブルー色のブラウスで、赤と黄色のチェックのついたスカートだった。

勇樹は着ている服をぬいだ。勇樹の下着は女の子の下着をはいていた。


いつもはいているのは女の子の下着で、体育の授業のある日しか男の子の下着をはかなくなった。 女の子の下着を着ていると、男の子としての生活はとても不便だった。

それは、トイレで立って足すことができなくて座って用を足すクセがついた。

女の子の服を着替えると、勇樹は優子になった。


「その服可愛いわよ。優子ちゃん」


「ホント由香里お母様。わたしうれしいわ」


優子は壁にかかっていたエプロンをつけた。

そのエプロンは、赤色のフリルのついた可愛いエプロンだった。


「優子ちゃんが手伝ってくれて、本当にたすかるわ」

「そんな、由香里お母様。わたし恥ずかしいわ」


そう言われて、優子の頬は赤くなった。


「そういう恥じらいをみせる優子ちゃんは、女の子っぽくて可愛いわ。

次は、この包丁でむいたジャガ芋を洗って、お鍋にいれてね」


由香里は息子の勇樹が女の子になった優子と、毎日いっしょに夕食をつくるようになった。 夕食をつくり終わろうとしたとき、玄関のチャイムの音がした。


「あら、由紀が帰ってきたみたいね。

優子ちゃん。由紀に夕食かお風呂か、どっちか先か聞いてきて」


優子は、玄関に向かっていった。


「ただいま優子」


「由紀お姉様、おかえりなさい。

由香里お母様から夕食を食べるのか、お風呂に入るのか聞きに来たの。

どっちを先にしますか、由紀お姉様」


「先にお風呂に入るて、ママにいっておいて。 そうそう、これ優子にあげるわ」


由紀が優子にわたしたのは、カラーリップだった。

「まちがって買ったのだけど、これ優子に似合うからつけてあげる」


由紀は、優子のクチビルにリップをつけた。リップをつけた優子のクチビルは、優子をより女の子っぽくなった。


「やっぱり、そのカラーリップが優子に似合うわ」


「ありがとう由紀お姉様。わたし大切につかうわ、このカラーリップ。由香里お母様が見たら、どういった反応をするか、たのしみだわ」


優子は台所にもどっていった。

優子の顔を見て、由香里はこういった。


「優子ちゃんどうしたのそのクチビル」


「由紀お姉様にいただいたカラーリップで、クチビルに付けてくれてたの」


「そうなの。優子ちゃんとても可愛いわ。

由紀に感謝しなくてはね。由紀はどっちを先にするっていったの」


「お風呂を先にはいるって由紀お姉様はいってましたわよ。由香里お母様」


「お風呂から出てきても、夕食の準備がもうすこしかかるから、あとから優子ちゃんもお風呂にはいったらいいわ」


「わかりましたわ、由香里お母様」


風呂からでてきた由紀は、由香里が夕食の準備をしている台所に入っていった。

「ママ、今日のオカズはなに。

ハンバーグと鳥のから揚げか。ひとつちょうだいね」

「由紀たらつまみ食いなんかして、女の子らしくないんだから。優子ちゃんのほうが女の子らしいわよ。

でも、あのカラーリップ本当は間違えて買ったのでなくて優子ちゃんのために買ってきたのね」


「なぜわかったの」


「由紀はリップをつけた所なんか見たことないわ。だから間違って買ったなんてウソをついて、優子ちゃんのためにカラーリップを買うなんて妹思いなのね」

「別に優子のために買ったわけじゃないもん」


「ハイハイ、由紀がそう言うならそうしとくわ。

もうすぐ優子ちゃんがお風呂からあがるから、夕食を食べに行きましょうね」


二人は台所を出て、夕食のある部屋に向かった。

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