閑話 騒がしい先輩
ナギはベットの上に座り、自分の手をひらをジッと見ていた。
下ろした髪が邪魔に思える。
そうしてると、ラインが病室のドアをガラッと開け入ってきた。
手には赤色の果実をカゴに入れ持っていた。
そのカゴをベットの近くにある机に置いた。
「調子は....どう?」
重たい口をラインは開けた。
病室はいつもより暗かった。
「調子は良いが、魂が削られたような感覚がある」
ナギは俯き、アレンの事を考える。
生きている事は知ってるが、レベル5級の魔人に狙われている事に気が気でなかった。
「アレン....死んだんでしょ」
涙目になったラインは、俯き髪で瞳を隠す。
会って間もないはずの相棒が死んで悲しむ自分に疑問を呈する。
「あぁ死んだ。魔剣士をやっていると良くある事だ」
「私、甘かった魔剣士の認識が。甘かった。もっと強くなりたい」
ラインの手は震えていた。
それを見たナギが同意するように頷き言った。
「ああ、俺は案外負けず嫌いらしくコレからは絶対に負けたくない」
病室のドアの奥には、魔剣士のナギとラインの先輩が3人居た。
だが、重い雰囲気に出る機会を逃す。
「おい!どうするよ?こんな雰囲気で行けるわけがねぇ。デルバお前この部屋に突っ込め!!タバナ」
紫色の髪でポニーテールをしたルナがデルバを先に行かせようと急かす。
「嫌だね!あんな雰囲気で入れる奴人間じゃない!!」
豚の顔の被り物を着た男――デルバが否定する。
「俺も無理!中間とってルナが行ってこーい!」
頭の側面に丸い目とアヒルのような嘴がついているお面を被りっている男――タバナが病室のドアを開け、ルナを突っ込ませる。
ルナは、涙ぐんだラインと落ち込んでいるナギを一目見て、目を泳がせ掛ける言葉を探す。
「おぉ、お前ら。話は聞いている。仲間の死は辛いが前に進まなければならない....と言う事で私らがお前らを鍛え直す。良いな?」
ルナは悲しい話から本題へと苦し紛れに移し胸を張った。
「はい、俺達は強くなりたいですルナ先輩と....後ろにいるデルバ先輩とタバナ先輩もよろしくお願いします」
ラインも即座によろしくお願いしますと言うと、顔だけをドアの隙間から覗かせたタバナとデルバがよろ!と一言。
良い感じに纏まった雰囲気に、ルナが安堵のため息を吐くとさっきの怒りが湧き出してきた。
「おーい!!タバナァアアアア!!許さんぞぉおおお!」
そうして怒りを吹き出したルナは、タバナをしばく為、逃げたタバナを追いかける。
「いや?ここ病院です。迷惑行為ですよね....?」
「せやな」
そうして、ラインとナギの行き先は決まったのであった。
これで1部が終了となります。
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