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第9話:平和の使者と、隠された「契約条項」

王女の看護で全快したミナト。

しかし、そこに届いたのは帝国からの「平和の使者」。

「同盟を結びましょう。共に歩みましょう!」

そんな甘い言葉の裏には「ブラックな契約条項」が!?


 リリアーヌ王女による「あーん」という名の至れり尽くせりなメンテナンスのおかげか、あるいは龍神の加護のおかげか。ミナトの体は三日後、驚くほどの軽快さを取り戻していた。


「……よし。筋肉痛もゼロ。龍神様マジで神だわ」

『正確には、私のおかげよ。感謝しなさい、ミナト』


 頭の上のボーが誇らしげに揺れる。

 だが、英雄の休息は長くは続かなかった。アド・ヴァルム城の正門には帝国の使節団が到着したからだ。


 玉座の間。そこに現れたのは、バルザックのような武官ではなく、見るからに交渉慣れしていそうな、柔和な笑みを浮かべた紳士だった。


「アド・ヴァルム国王陛下。我が『剣戟帝国ブレイド・ガルド』は、今回の不幸な衝突を深く遺憾に思っております。……誤解から始まった戦いは、ここで終わりにして二か国間の『繁栄』を目指しましょう!」


 使節――カロンと名乗った男は、美しく装飾された羊皮紙を差し出した。


「こちらが我が国からの提案書……いわゆる『平和友好同盟』にございます。我が国の広大な市場と軍事力、貴国の素晴らしい『加護』の力を合わせれば、この大陸に新たな富をもたらすことができるでしょう」


 国王ヴァルム三世の顔が、目に見えて明るくなる。


「おお、同盟か! それは願ってもない。これ以上、民を戦火に晒さなくて済むのだな」


 リリアーヌも安堵の息をつく。だが、その背後に控えるミナトの「直観」が、猛烈な違和感をキャッチした。


(……怪しい。笑顔が完璧すぎる。無理難題を押し付ける前の上司の顔と一緒だ)


「……ボー。あの書類、スキャンできるか?」

『了解。……あー、やっぱりね。ミナト、この契約書、かなりエグい「隠し条件」が仕込まれてるわよ』


 ミナトは、サインをしようとする国王の手を、あわやというところで制止した。


「陛下、お待ちを。……カロンさんでしたっけ? この契約書、帝国に有利すぎませんか?」


 カロンの眉が、一瞬だけピクリと動いた。


「……何のことでしょうか、移住者殿。これは対等な同盟案ですが?」

「いやいや。……一度検討させてください」


 リリアーヌがハッとしてカロンを睨む。


「……カロン様、それは本当なのですか?」


 ミナトは一歩前へ出た。


「平和を望むなら、もっと対等な『同盟』をしましょう。……アド・ヴァルム側からのお願いです」

「……もちろんですとも!」

「そうですか? アカツキという『最強の戦力』を失った帝国にとって、龍神の力を持つ俺と『敵対しない』こと自体が、最大の利益だと思うんですけどね」


 ミナトは、かつて競合他社を論破した時のような、キレのある不敵な笑みを浮かべた。


「……ひとまずお帰りを……同盟は検討させていただきます」


 カロンは顔を真っ赤にしながら、逃げるように部屋を後にした。

 静まり返った玉座の間で、リリアーヌが感嘆の声を漏らした。


「……ミナト様。あなたは剣だけでなく、言葉でも戦えるのですね」

「これは戦いです……武器の移住者がいないのでこちらが有利な条件で問題ないと思います」


 29歳、元広告マン。

 彼は看護してくれた王女への恩返しとして、今度はこの国の「富」を守るため、異世界での本格的な戦略を練り始めるのだった。


第9話をお読みいただきありがとうございました!

戦争が終わったと思ったら、今度はドロドロの「政治と契約」の戦い。

ミナト「契約書の裏を読むのは基本中の基本だぞ!」

次回、第10話。お楽しみに!

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※AIとの共同執筆作品となります。


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