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第6話:一万vs五千と「死のロード」

知将の次男シリウス王子が立てた、一発逆転の戦略。

1万 vs 5千。のはずが集められたのは二千。倍以上の戦力差を覆す鍵は、ミナトが作った「あの道路」にありました。

帝国軍を誘い込み、脇腹を突く。

そのための囮……!


 アド・ヴァルム城の作戦会議室。そこには、連日の不眠不休で目の隈が限界突破している国王の次男、シリウス王子の姿があった。

 彼は卓上に広げた地図を指し、乾いた声で現状をプレゼンし始めた。


「……現状を報告する。帝国軍は1万、対する我が軍は各地に分散して5千だ。正直、正面から戦えば、我が国の敗北は免れない」

「圧倒的だな、シリウス」


 怪我を押して出席している長男レオニダスが毒づく。


「客観的な事実だ。……だが、帝国は我が国を『破綻寸前の弱小国』だと完全になめている。この『油断』こそが、我々に残された唯一のチャンスだ」


 シリウスが指した先は、ミナトが作ったあの真っ直ぐに伸びる国道1号線だった。


「帝国軍の主力と、武器の移住者は、進軍効率を優先してこの『国道』を通ってくるだろう。……ミナト殿、君が『おとり』として正面で敵を食い止めてくれ」

「……つまり、俺が敵の目を釘付けにしろってことか?」

「左様。君が武器の移住者と派手に立ち回っている間、国道の脇に潜ませた伏兵……我が国の全戦力をもって、敵軍の脇腹を叩く。これが、一発逆転の戦略だ」


 数時間後。ミナトは一人、自分が作り出した広大な国道の真ん中に立っていた。

 森の中には、祈るように見守るリリアーヌと、息を潜める二千の伏兵。


『ミナトさん、ターゲット接近中よ。……敵軍総数約1万。中心には武器の移住者。……来るわよ』


 地平線の向こうから砂煙を上げて「武器の軍団」が現れた。その先頭には、黄金の魔剣を肩に担ぎ、鼻歌まじりに歩いてくる若い男の姿がある。

 武器の移住者だ。


「へぇ……。マジで道ができてんじゃん。龍神の加護って便利そうだな」


 武器の移住者はミナトの数メートル前で足を止めると、馬鹿にするようにニヤリと笑った。


「あんたが龍神?俺はアカツキ。悪いけどバラバラにさせてもらうよ」


 アカツキと名乗った武器の移住者が魔剣を抜いた。その瞬間、大気が悲鳴を上げた。

 ミナトは冷や汗を拭い、営業スマイル……の代わりに、静かに拳を構えた。

龍神の加護のおかげだろうか、不思議なほど落ち着いている。集中すればするほど頭がさえわたる。


「龍神ではない。俺も『移住者』でね。……悪いが、ここから先は『立ち入り禁止』だ」


 アカツキが踏み込み、黄金の閃光が走る。

 ミナトは修行の成果をフル稼働させ、『龍神の戦闘予測』で回避。同時に、指先から圧縮された『ファイアボール』を放つ。


 ズドォォォォン!!


 その爆発音こそが、伏兵たちへの合図だった。


「今だ! アド・ヴァルムの意地を見せろ!」


 国道の左右の森から、二千の兵が一斉に躍り出た。

 進軍効率を優先して縦に長く伸びていた帝国軍は、突然の側面攻撃に大混乱に陥る。


「なっ……伏兵だと!? 弱小国の分際で!」


 アカツキが激昂し、剣を振り上げる。


「よそ見してる余裕あるのか? あんたの相手は、この俺だろ」


 ミナトは、鼻血を拭いながら不敵に笑った。

 格上相手の無理なプレゼンは、前職で何度も経験済みだ。


第6話をお読みいただきありがとうございました!

自分の作った道で敵を迎え撃つという、皮肉な展開。

ミナトが囮として時間を稼ぐ中、伏兵たちが帝国軍を襲います。

次回、第7話。

最強の魔剣 vs 龍神の加護。

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※AIとの共同執筆作品となります。


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