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第27話:崩壊の序曲、情報の劇薬

アド・ヴァルムに集結した同盟者たち。影隼が持ち帰ったのは、二大勢力の内側に溜まった「怒り」と「疲弊」の情報だった。カミシロの法、ギルベルトの力。完璧に見える壁を、ミナトたちは「情報」で溶かし始める!


 アド・ヴァルムの作戦会議室。ミナトが地図に記した大きなバツ印は、三勢力の境界線であると同時に、敵の「心の隙間」でもあった。


「……半年だ。半年もあれば、どんなに完璧に見える統治にも『よどみ』が溜まる」


 ミナトは隠龍いんりゅうから提出された極秘レポートをカインに見せた。

 アド・ヴァルムの作戦会議室。そこには、三極の膠着状態を打破すべく、同盟を結んだ「移住者」たちが顔を揃えていた。

眠れるレンの席だけが空いたその部屋で、ミナト、カイン、ハヤト、ゴクウ、そして情報の要である影隼が、地図を囲んでいる。


「……半年、耐えに耐えたが、ようやく『風穴』が見えてきたぞ」


ミナトの言葉を裏付けるように、影隼が闇の中から一歩前に出た。


「私の影も、カミシロとギルベルトの喉元まで潜入した。報告しよう。奴らの統治は、もはや限界だ」


 影隼が地図の上に、赤い「ほころび」の印を次々と置いていく。


「カミシロの領域内では、法を破れば『法の神』の権能により裁かれる。一見完璧な秩序だが、不満が多く崩壊寸前だ」


 影隼の情報によれば、実務を担う4国――鉄腕公国グレイブ、万緑共和国フォレスト、空天領ソラリス、海覇国アクアテイル――から猛烈な不満が噴出しているという。


「ハッ、あいつの顔を見るだけで反吐が出ると思ってたが、みんな同じか」


ゴクウが鉄柱を鳴らして笑う。


「グレイブの職人どもは、酒も自由の飲めない生活にキレかかってる。ソラリスやアクアテイルの連中も、『法』による支配が嫌になっているな」

「外交からこのほころびを突くべきだ」


とハヤトが鋭い視線で付け加えた。


「彼らに情報を流せ。六国同盟を内側から腐らせるんだ」

「一方で、北のギルベルトもひどいものだ」


影隼の声がさらに冷たくなる。


「ギルベルトは弱肉強食を掲げる典型的な暴君。力のない領民を『不良資産』として切り捨て、軍備にすべてを注ぎ込んでいる。国は疲弊し、いつ爆発してもおかしくない内乱の火種が全土に埋まっている状況だ」

「……領民から搾取しすぎたな。ギルベルトには内乱を起こさせ、自滅を待つのが効率的だ」


 ミナトはペンを執り、地図の北側に大きく「火種」の印を描いた。


「……ミナト。武力ではなく、言葉と情報で国を揺さぶる。これが貴殿の言う『ほころび』ですか」


カインがその壮大な計略に圧倒されたように呟く。


「そうだ。人の欲望を動かすことだ。自由になりたい、腹いっぱい食いたい……その当たり前の欲望を、奴らの統治を壊す兵器に変えてやる」


 ミナトは会議室にいる全員を見渡した。


「ハヤトは北への揺さぶりを、ゴクウと影隼は東の4国への合法的な接触を頼む。カインは俺と、それらを国道網に乗せて『拡散』させるルートを作るぞ」


 眠れるレンを救い出すため、そしてこの歪な均衡を終わらせるため。

龍神の加護者の仕掛ける「ネガティブキャンペーン」が幕を開けた。


第27話をお読みいただきありがとうございました!

ハヤト、ゴクウ、影隼といったお馴染みのメンバーが協力し合う姿は熱いですね。 ミナトの戦略は、敵の法と力をそのまま短所に変えてしまうというもの。 果たして、最初に崩壊するのは東の契約社会か、北の独裁国家か?

次回、お楽しみに!

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※AIとの共同執筆作品となります。


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