第23話:死線の先の三連星
休息は一瞬。隠龍からもたらされたのは、三人の「神の移住者」集結の知らせ。 マリア、ゴクウ、影隼。常識外の力を持つ彼らを前に、ボロボロのミナトとカインが「停戦」を賭けた命がけの交渉に挑む!
レンとの死闘を終え、ミナトとカインが国道3号線の端で膝をついていた時のことだ。 ミナトの後ろで、隠龍からの報告が入る。
『ミナト様! 偵察部隊より報告です。戦いの中で延伸された国道4号線、その終着地点に……残りの移住者たちが集結しつつあります!』
隠龍の報告は、絶望的なものだった。
国道4号線が突き当たった未開の地「三界平原」に、三つの勢力が陣を敷いているという。
「……三つの勢力が同時に……? こっちは二人だぞ」
ミナトは吐き捨てるように言い、隣にいるカインを見た。
カインの聖衣はボロボロに裂け、聖剣を握る手も小刻みに震えている。ミナト自身も、魔力を絞り出しすぎて視界が霞んでいた。
国道4号線を突き進むにつれ、空はどす黒い暗雲に覆われていった。
叩きつけるような豪雨は視界を奪い、足元の影が意思を持っているかのように蠢いている。それは「水の神」と「影の神」の力が混じり合った、異様な領域だった。
やがて、平原の中央。三つの神の旗を背負った者たちが、雨の中に立っていた。
東より、聖教皇国エセルガルド【水の神の移住者:マリア】。
修道女のような装いだが、その瞳は濁った深い海の底のように冷たい。彼女の周囲だけ雨が意思を持つ蛇のようにうねり、触れるものすべてを飲み込んでいく。
西より、獣王領フェラリス【猿の神の移住者:ゴクウ】。
大柄だが、全身から溢れる闘気で周囲の空間が歪んでいる。黄金の毛皮を纏い、巨大な鉄柱を軽々と肩に担いで、退屈そうに耳を掻いていた。
北西より、暗黒共和国ゾルグ【影の神の移住者:影隼】。
実体があるのかさえ疑わしい、黒い霧のような外套を纏った男。雨が降っているはずなのに、彼は決して濡れず、周囲の光を飲み込み続けている。
「……ミナト殿。正直に申し上げます。今の私の状態で、彼ら一人ひとりと対等に渡り合える自信はありません」
「ああ、俺もだ。あいつら、レン以上に『神』の力が馴染んでやがる……。まともにやったら1分も持たねぇな」
3対2。それもこちらは満身創痍。
だが、ミナトは震える脚を叩き、カインに向かって不敵に笑ってみせた。
「カイン。戦っても勝ち目がない……死ぬ気で、ハッタリをかましてやる」
「……ふっ、承知しました。貴殿の無茶には、最後まで付き合いましょう」
二人はお互いを奮い立たせるように肩を並べ、暗雲渦巻く最前線へと足を踏み入れた。 三人の移住者の視線が、冷酷に二人を射抜く。
世界を分かつ合戦の場に、今、主役たちが揃った。
第23話をお読みいただきありがとうございました!
ついに残りの移住者たちの名前と姿が明らかになりました。 清楚ながら冷酷なマリア、圧倒的な武を誇るゴクウ、そして正体不明の影隼……。 この絶体絶命の盤面で、ミナトはどんなができるのか!?
次回、お楽しみに!
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※AIとの共同執筆作品となります。




