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第16話:絶望の港町と「炊き出しプロモーション」

「何よ、このボロボロの現場!」

到着した港町は、まさに崩壊寸前の町。

しかし、ミナトは慌てません。

龍神の力でインフラを爆速修理し、王女の「優しさ」で民心をキャッチ!


 アド・ヴァルム王都から馬車で数日。ミナトとリリアーヌがたどり着いた新領土の港町「マリナ・ガルド」は、鼻をつく潮風と共に、死んだような沈黙に包まれていた。


「……ひどい。これが、かつて『真珠の町』と呼ばれた港なのですか?」


 リリアーヌが絶句するのも無理はなかった。港の桟橋は無残にへし折れ、打ち捨てられた漁船が泥に沈んでいる。街を歩く人々は生気がなく、新領主の紋章をつけたミナトたちの馬車を、濁った瞳で睨みつけていた。


『敵対心が すごいわね……今のままじゃ、握手を求めようとしただけで刺されかねないわね』


 頭の上のボーが、網膜に赤い警告を点滅させる。


「……想定内だ。『帝国』にボロボロにされたあと、いきなり『アド・ヴァルム』が乗り込んできても、不信感しかないのは当然だろ」


 ミナトは馬車を降りると、街の中心にある広場……もとい、瓦礫の山に立った。


「まずは、この『廃墟の街』を何とかしよう。……龍神の加護による浄化を開始する」

『了解。……いくわよ!』


 ミナトが右拳を地面に叩きつけた。


 ズドォォォォン!!


 衝撃波が広がり、ヘドロにまみれた石畳が新品のような輝きを取り戻した。わずか数分で、汚れていた街が「新築」の姿で復旧したのだ。

 呆然と立ち尽くす住民たち。ミナトは土煙を払いながら、営業スマイルを浮かべた。


「お待たせしました。……まずは『仕事道具』を直しておきましたよ」


 汚れがきれいになっても、壊れた建物は直らない。そこでミナトは、温めておいた「奥の手」を発動させた。


「リリアーヌ様、出番です。……『炊き出し』の準備は?」

「はい、ミナト様! 皆様、お腹が空いているはずですわ!」


 馬車から次々と運び出されたのは、アド・ヴァルム特産の「ハニーアップル」を隠し味に使った、熱々のスープと焼きたてのパンだ。

 リリアーヌは王女の身でありながら、自らお玉を握り、住民一人一人に微笑みかけながらスープを注いでいく。


「アド・ヴァルムから参りました、リリアーヌです。……もう、怖がることはありません。一緒にこの街を、海を、取り戻しましょう」


 その神々しいまでの美しさと、空腹に染みる温かい食事。

 住民たちの瞳から、少しずつ険が取れていく。


「……あ、アド・ヴァルムの姫様が、俺たちのために……?」

「帝国は奪うだけだったが……この人たちは、まず『与えて』くれたぞ!」

『ミナト、「王女への好感度」が急上昇中よ。……さすがは「看板娘」ね、効果は絶大だわ』


 復興の兆しが見え始めたその夜。ミナトが港の防波堤で一息ついていると、足元の影が微かに揺れた。

 忍者組織『隠龍』の構成員だ。


「……報告します。……住民の中に、数名の『スパイ』が紛れ込んでいます」


 ミナトはコーヒーを一口飲み、冷徹な目で夜の海を眺めた。


「……なるほど。『情報収集』か。……そいつらを泳がしてどこの国のスパイか調べよう」


 29歳、元広告マン。

 彼は平和な復興の裏で、闇に潜む刺客たちを「更地」にするためのプランを練り始めた。


第16話をお読みいただきありがとうございました!

インフラ整備+炊き出しという、「信頼構築」を異世界で実践するミナト。

しかし、やはり帝国は黙っていません。


次回、第17話。迫る「聖魔の剣士」……!?

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※AIとの共同執筆作品となります。


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