第15話:3倍の領土と、隠密組織「隠龍」
帝国から勝ち取った領土は、元の3倍! しかし、そこはインフラが破壊され、人心が荒れ果てた「負債の塊」でした。
ミナトが設立した忍者組織『隠龍』が探る帝国の再編。 そして、知将と武人が頭を抱える新領土の統治。
ミナトとリリアーヌ、海のない国から「海」への挑戦が始まります!
帝国との同盟締結。それはアド・ヴァルム王国にとって、輝かしい勝利であると同時に、巨大な「国家運営」の始まりでもあった。
城の近く。食堂の奥にある、一般人が立ち入ることのない地下の一室。そこはミナトが新設した情報収集組織『隠龍』の拠点となっていた。
「……ミナト様。帝国の動き、不穏です」
音もなく現れた『隠龍』の構成員が、簡潔に報告を上げる。
「新しき移住者『聖魔の剣士』は、自らの軍を与えられ編成中。また、アド・ヴァルムとの闘いで失った兵の数以上の兵士を新たに雇いました」
ミナトは腕を組み、不敵に笑う。
「……なるほど。戦争の準備中か……」
玉座の間で行われた会議の空気は重かった。
ミナトの「更地プレゼン」の結果、王国が手に入れたのは、元の領土の約3倍という広大な土地。そして、内陸国だったアド・ヴァルムにとって念願の「港町」であった。
「……ミナト殿、正直に言おう。手に余る」
知将シリウス王子が、目の隈をさらに深くして地図を指した。
「手に入れた港町と周辺都市は、長年の帝国の搾取と戦火でボロボロだ。住民は飢え、我ら新領主を『別の略奪者』としか見ていない。力で守ろうにも兵が足りんのだ」
「俺が軍を率いて巡回して、盗賊を排除したが暴動寸前の空気だ。……力でねじ伏せるのは簡単だが、それでは帝国と同じになってしまう」
長兄レオニダスも、かつてないほど苦戦していた。
ミナトは、広告マン時代に目にした「無理なM&A後の現場崩壊」を思い出していた。
「……シリウス様、レオニダス様……俺が行きます。直接現場を見て荒れ果てた街を再生してきましょう」
「ミナト様! ……わたくしも、共に参ります」
リリアーヌが、迷いのない瞳でミナトの隣に立った。
「わたくしはアド・ヴァルムの王女。新しい民の苦しみは、わたくしの苦しみです。……それに、ミナト様を一人で行かせるわけには参りませんわ」
ミナトは一瞬戸惑ったが、リリアーヌの「ブランド・パワー」が現場でどれほどの効果を発揮するかを計算し、頷いた。
「分かりました。……リリアーヌ様。僕たちの初仕事は、この『死にかけの港町』を世界一の港町に変えることになりますが……いいですね?」
「はい! ミナト様!」
29歳、元広告マン。
彼は『隠龍』から届く不穏な情報を背に、絶望に沈む海辺の街へと、最強の「再生プラン」を携えて馬車を走らせた。
第15話をお読みいただきありがとうございました!
忍者組織『隠龍』、かっこいい名前ですね! 広すぎる領土に、反発する住民、そして海……。ミナトの「地方創生」の手腕が問われます。
ミナト「海があるなら、特産品も物流もやり放題だ。……まずは、住民の『心の地上げ』から始めるか」
次回、第16話。 荒れ果てた港町でプロモーションを開始!?
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※AIとの共同執筆作品となります。




