第六話 衝動
いつのまにか魔女達は普通の女の子に戻っていた、低い地の底から湧き上がる声から、甲高い私のクラスメイトの女の子達と、そっくりな嫌な感じをさせる声に戻っていた。それぞれが、ランドセルを背負い神社の公園を後にする、夕焼け小焼けのチャイムが鳴りだした。
気が付くと夕方の五時になっていたらしい最後に男の子が残っていた。男の子は私の方を向き会釈をし、その場を去った、どうやら私が最後まで見ていたのを気が付いていたらしい、あの男の子は年上の私に見られながらどんな気持ちであの儀式をしていたんだろう、その気持ちは私は知らないが、一つ確かめたいことがあった、私は女の子たちがいた、ベンチの近くのゴミ箱にオズオズと、向かった、まだ興奮が覚めてないのか足はフラフラしていた。
ゴミ箱の所まで来た、彼女たちが捨てたビニール袋を探した、ゴミ箱の中は、たくさんのゴミでパンパンだったが、一目で分かった、お菓子の袋がビニール袋から空けて見えた、私はそのビニール袋を丁寧に取り出した、心臓がドキドキしている、まるで万引きをしている気分だがこれは恐らく価値のないゴミだ、そう彼女たちの口から吐かれたゴミ達だ。
固く結ばれた、ビニール袋を解く、お菓子の甘い匂いがフワッと鼻を掠める。私はその中から、ジュースの跡がなく、少しぬめりがある、紙コップを探す、しばらくして見つけた、まだ少し誰かの粘液が残ってるみたいで、底に透明の液体が申し訳なさそうに、ちょこんとある、私は紙コップを思いっきり逆さまにしてそれを飲んでみた、味は何もしなかった、そして匂いも嗅いでみたが無臭だった、彼女たちの悪口や愚痴で作られた口の中のゴミ達は、どうやら、無味で無臭らしい、私の期待は外れていた。紙コップをビニール袋に戻し、もう一度ゴミ箱の中に入れた。




