98.追試まで68
もうすぐ家に到着するというタイミングで鷹村くんは、
「今日さ、写真送ってくれただろ。あれ、嬉しかった。」
「えっ、あ。そうなんだ。よかった。」
「小鳥のメッセージに写真がついて来るとは思わなかったから。」
「そうだよね。実はしいちゃんと、れんちゃんと話をしてるときにか鷹村くんからメッセージが届いてね、そしたられんちゃんが、私の写真を返信しようって急に言い出してさ。私が断ったら畑中くんが、「皆んなで勉強を教えるんだから皆んなで写真を写そう。」って言ってあの写真を撮ったってわけ。」
「小鳥はさ、俺に小鳥の写真を送るの嫌なんだ。」
「嫌よ。だって突然メッセージに私の写真が添付されたら鷹村くんは困るでしょ。」
「俺は困んねーし。」
「え?別に景色がいいわけじゃ無いし、教室で1人立ってるふつーの写真よ。」
「それでもいい。」
「ふーん。そういうもんかねー。」
「そういうもんだよ。小鳥はさ。あんまり写真とか撮らねーの?」
「アメリカにいた時は学校でも友達とよく撮ってたかな。秀華は基本的に授業中は電源を切ってないといけないし、休み時間はみんな勉強してるから。今日来たメンバーとは、休み時間におしゃべりをすることもあるけど、周りで勉強してる人が多いから写真撮ったりする雰囲気でも無いんだよね。だからあの写真はレアよ。」
「貴重な写真なんだな。」
と言って鷹村くんはポケットからスマホを出して私が送信した写真を見ました。
「いいなぁ。」
と鷹村くんはポツリと言うと、
「なぁ、俺とも写真撮ってくれねぇ?」
「ここで?ここ、住宅街の道路だよ。」
「ダメか?」
「いいけど。夜だし、暗い写真になっちゃうよ。」
「それでもいいから。」
「わかった、街灯のところが明るいからそこで撮ろ。」
鷹村くんはカメラを自撮りモードにしました。
「上手く2人入らねーな。」
「身長差があるんだから当たり前でしょ。鷹村くん、しゃがんで。入んないから。」
私の指示に従って鷹村くんはしゃがみます。
「もっとくっついて。そう。それと顔も。」
「あ、あぁ。」
「入った。はい、取るよー。はいチーズ!」
鷹村くんが撮った画像を見せてくれました。
「ハハハ。鷹村くん。目が下向いてる!!あー私ぶすー。ハハハ。いい写真が撮れたね。」
「え?いや、この小鳥もこれはこれで、いいと思う。」
「えーー。よくないよ。この写真誰にも見せちゃダメだからね!」
「わ、わかった。で、撮り直しはしねぇの?」
「えー、この写真でいいじゃん。面白いし。また今度あじさい祭りの日でも写そうよ。」
「あぁ。そうだな。」
「送ってくれてありがとう。又明日ね。」
「あぁ、又明日。・・・明日も朝、一緒に・・。」
「オッケー。じゃあ明日。朝に。今朝の時間で。」
「あぁ。またな。」
登場人物
小鳥遊マヤ→秀華学園、高校2年生(2年A組)。アメリカに住んでいたが両親を事故で亡くし、祖父母に引き取られ日本に戻ってきた。
鷹村龍→赤髪。鬼山高校の2年生。他校の不良たちと度々問題を起こしてきた問題児。
小鳥遊巌→マヤの祖父、たかなし医院の院長
小鳥遊富士子→マヤの祖母
森田先生→マヤ(2年A組)の担任
東口先生→秀華学園の生活指導の先生。担当教科は数学。
畑中昇太→秀華学園、(2年A組)
椎名歌→秀華学園、(2年A組)。あだ名はしいちゃん。
滝川 恋 (れん)→秀華学園、(2年A組)
林 頼人 (らいと)→秀華学園、(2年A組)
馬場正 (ただし)→秀華学園、テニス部、クラス委員(2年A組)
秋山淳子→秀華学園(2年A組)
木村正雄→秀華学園美術部部員(2年B組)
ひぐりん→鬼山高校の先生
菊田毅→金髪。鬼山高校(2年)
川村利明→茶髪。鬼山高校(2年)
小森健太→緑髪。鬼山高校(2年)
小川→鬼山高校




