94.追試まで64
「そろそろお開きにしようか。」
畑中くんが声を掛けます。時計を見ると6時50分。
「そうね。」
と私が言うと、りんちゃんが
「ねえ、伝票知らない?ここに入っていたはずなんだけど。」
「とりあえず、机の上の荷物片付けましょ。」
としいちゃんが言うと、みんなで片付けを始めました。すると、クーポンをくれた店員さんが、
「さっき秀華の先生が来た時に支払いされてますから。そのままおかえり頂いて結構ですよ。」
と言いました。
「明日、お礼言わないとな。」
と林くんがいうと、「そうだね。」と私たちは同意しました。すると鷹村くんは
「先生にお礼を伝えておいてくれないか。」
と言うので、
「わかった。」
と返事をしました。
私たちはファミレスから出ると、自転車の小森くんと別れて駅に向かいます。しいちゃんとれんちゃんが私の両脇にやって来ました。しいちゃんは
「ねえ、ねぇ。鷹村くんといい感じじゃない。いつの間にあんなに仲良くなったの。鷹村くんと食べさせ合いっこしたり、ジャージを着せてもらったり。」
と言います。すると、りんちゃんは
「本当。びっくりしちゃった。でも、鷹村くんは彼氏っていうより、お母さんみたいな感じもしたんだけど。鷹村くんからなぜか母性を感じたのよねー。」
と言うと、しいちゃんは
「確かに。」
と答えます。私は
「鷹村くんは亡くなったお父さんの代わりになってくれるって言ってくれたんだよね。だから色々私を気づかってくれてるんだとおもうの。」
と言うと。しいちゃんは
「なるほど。それでも食べさせ合いっこしてたんだ。・・・いやいや普通しないから。」
そんな話をしていたら駅に着きました。
「じゃあね。」
と上りのホームに行くりんちゃんと、林くんと、菊田くんと川村くんと別れました。
私は鷹村くんと、しいちゃんと、畑中くんとホームに向かうと、その途中で
「鷹村くんのジャージ、たかちゃん似合うね。」
と畑中くんが言います。
「あ、鷹村くんごめん返すの忘れてた。明日体育ない?明日ジャージつかう?」
「暑くなったからしばらく使うことはないよ。」
「洗ってから明後日返すから。」
「いや。洗わなくていいよ。」
このやりとりを見てしいちゃんが
「仲良しで羨ましい。」
「しいちゃんだって仲良しじゃん。」
「まーねー。」
と畑中くんの腕に抱きつきます。畑中くんは
「急に危ないよ。もう。椎名さんは甘えん坊さんなんだから。」
と言いながら笑っています。二人はとってもラブラブです。すると鷹村くんが手を出しました。
「手を繋ぐ?」
と誘ってくれましたが、
「もう。しいちゃんたちに誤解されてたら困るでしょ。あ、朝会った美術部の木村くんには彼氏じゃないって訂正しておいたよ、鷹村くん気にしてたでしょ。」
と伝えました。すると、鷹村くんは
「あ、あぁ。」
と答えました。
登場人物
小鳥遊マヤ→秀華学園、高校2年生(2年A組)。アメリカに住んでいたが両親を事故で亡くし、祖父母に引き取られ日本に戻ってきた。
鷹村龍→赤髪。鬼山高校の2年生。他校の不良たちと度々問題を起こしてきた問題児。
小鳥遊巌→マヤの祖父、たかなし医院の院長
小鳥遊富士子→マヤの祖母
森田先生→マヤ(2年A組)の担任
東口先生→秀華学園の生活指導の先生。担当教科は数学。
畑中昇太→秀華学園、(2年A組)
椎名歌→秀華学園、(2年A組)。あだ名はしいちゃん。
滝川 恋 (れん)→秀華学園、(2年A組)
林 頼人 (らいと)→秀華学園、(2年A組)
馬場正 (ただし)→秀華学園、テニス部、クラス委員(2年A組)
秋山淳子→秀華学園(2年A組)
木村正雄→秀華学園美術部部員(2年B組)
ひぐりん→鬼山高校の先生
菊田毅→金髪。鬼山高校(2年)
川村利明→茶髪。鬼山高校(2年)
小森健太→緑髪。鬼山高校(2年)
小川→鬼山高校




