93.追試まで 63
「おう。やってるな。」
東口先生がやって来ました。先生は小森くんのノートを覗き込んで。
「えぐっ。公式使わずにこの式で解くんか。」
と言うと、畑中くんは
「公式を使うよりこの解き方の方がシンプルで簡単ですから。それに追試まであと1週間しかないんですから。効率よく学んだ方がいいと思って。学校では教えない方法ですけど、この方法でも解けますからね。しっかり鍛えましたから彼は結構点数取れると思いますよ。」
と答えます。今度は、川村くんのノートを覗き込んで、
「こっちは古典か。俺、数学教師やから古典は分からんが、林のことだから対策はバッチリなんやろ。」
と林くんに尋ねると、
「まぁ。色々工夫して教えてます。彼らもそこそこやれると思いますよ。」
今度はこちらに来て、
「鷹村くん、この前は悪かったな。頑張ってるやんか。」
と言うと
「はい。」
と素直に答えます。東口先生は、
「鷹村くんは歴史か。あ、この漫画日本の歴史は俺の頃と絵の感じが変わってるな。今風の絵になっとる。これを使って勉強してるんか。」
「漫画は、歴史が苦手な人でも、楽しく学べるんじゃないかと思いまして。それに人物と出来事を結びつけやすいですし、歴史の流れも理解しやすいと思って漫画で勉強しているんです。」
「確かに。これ、小鳥遊の本か?」
「はい。」
「贅沢やな。本に蛍光ペンで印つけて。」
「そうですか?本は読むだけじゃもったいないです。ちゃんとボロボロになるまで使い倒さないと。」
「確かにな。じゃ。みんな邪魔してすまんかったな。」
と言って東口先生は先程クーポンをくれた店員さんの元に行って話を始めました。
「さっ。鷹村くん。続きしよ。」
「わかった。」
私たちは勉強を再開しました。
登場人物
小鳥遊マヤ→秀華学園、高校2年生(2年A組)。アメリカに住んでいたが両親を事故で亡くし、祖父母に引き取られ日本に戻ってきた。
鷹村龍→赤髪。鬼山高校の2年生。他校の不良たちと度々問題を起こしてきた問題児。
小鳥遊巌→マヤの祖父、たかなし医院の院長
小鳥遊富士子→マヤの祖母
森田先生→マヤ(2年A組)の担任
東口先生→秀華学園の生活指導の先生。担当教科は数学。
畑中昇太→秀華学園、(2年A組)
椎名歌→秀華学園、(2年A組)。あだ名はしいちゃん。
滝川 恋 (れん)→秀華学園、(2年A組)
林 頼人 (らいと)→秀華学園、(2年A組)
馬場正 (ただし)→秀華学園、テニス部、クラス委員(2年A組)
秋山淳子→秀華学園(2年A組)
木村正雄→秀華学園美術部部員(2年B組)
ひぐりん→鬼山高校の先生
菊田毅→金髪。鬼山高校(2年)
川村利明→茶髪。鬼山高校(2年)
小森健太→緑髪。鬼山高校(2年)
小川→鬼山高校




