58.追試まで㉖
「ご飯だよ。手を洗っておいで。」
とおじいちゃんがやってきました。
私は勉強の手を止めると、
「え?もうこんな時間?すぐ行くね。」
とおじいちゃんに返事をしました。
「鷹村くん、お先にどうぞ。」
「あぁ、ありがとう。」
と言って手を洗います。鷹村くんの手は大きいな。次に私が手を洗います。
「え?どうしたの?」
鏡越しに鷹村くんと目が合ったので尋ねると、
「いや。何も。てか昨日もこんなやり取りしたな。」
と鷹村くんはニッコっとしました。
「そうだね。さっ、ご飯食べに行こ。」
私達が席に着くとおばあちゃんは、
「ハヤシライス、鷹村くんは普通盛り?大盛り?」
と尋ねると
「大盛りお願いします。」
と答えました。
「そう思ってたくさん作ったのよ。はい。」
と鷹村くんに渡すと、
「ありがとうございます。」
と言って頭を下げます。私も配膳をてつだい、
「サラダとハヤシライスみんなあるわね、じゃっ、いただきましょう。」
私たちはみんなでいただきますをして昼食を食べ始めました。すると、おじいちゃんが
「鷹村くんマヤの部屋の片づけ手伝ってくれたんだって?ありがとう。」
とお礼を言うと
「いえ。」
と言って鷹村くんが恥ずかしそうに返事をします。
「鷹村くん、本の段ボールを軽々と運ぶのよ。すごくない?」
と私が言うと、おじいちゃんが
「へぇ~。それはすごい。鷹村くんが重たい本を片づけてくれたんだから他の荷物もさっさと片づけるんだよ。」
と言われ、私は
「はーーーい。」
ととりあえず返事をしました。するとおばあちゃんは
「あ。これはやらないわね。」
と言います。失礼な!いつかはやります。いつかは明言できませんけど・・・。私は、
「ちゃんとやります!」
と私が言うと、鷹村くんが横でクスクス笑っています。
「鷹村くん、何がおかしいの?」
と私が尋ねると
「いえ、何にもありません。」
と答えました。私たちは和やかな雰囲気で食事を楽しみました。
登場人物
小鳥遊マヤ→秀華学園、高校2年生(2年A組)。アメリカに住んでいたが両親を事故で亡くし、祖父母に引き取られ日本に戻ってきた。
鷹村龍→赤髪。鬼山高校の2年生。他校の不良たちと度々問題を起こしてきた問題児。
小鳥遊巌→マヤの祖父、たかなし医院の院長
小鳥遊富士子→マヤの祖母
森田先生→マヤ(2年A組)の担任
東口先生→秀華学園の生活指導の先生
畑中昇太→秀華学園、(2年A組)
椎名歌→秀華学園、(2年A組)。あだ名はしいちゃん。
滝川 恋れん→秀華学園、(2年A組)
林 頼人らいと→秀華学園、(2年A組)
ひぐりん→鬼山高校の先生
菊田毅→金髪。鬼山高校(2年)
川村利明→茶髪。鬼山高校(2年)
小森健太→緑髪。鬼山高校(2年)
小川→鬼山高校




