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57.追試まで㉕

「これで完璧。あとは歴史的仮名遣いで書けって書いてあるのに「ゐ」を「い」って書いたりさ、そういうケアレスミスさえ無くせば、古典は大丈夫だと思う。見直しをしっかりね。よし。古典は・・・あとは自分でプリントと今書いた書き下し文と訳を何度も読んだり書いたりして覚えたら大丈夫。頑張って。じゃあ、ちょっと休憩しよ。」

と言って私は麦茶を注ぎコースターに乗せて鷹村くんに渡しました。

「ありがとう。」

「芋けんぴもよかったら。」

「あ、ありがとう。」

鷹村くんは芋けんぴを一本取ると口に入れ、

「うまい。久しぶりに食った。小鳥は和菓子が好きなのか?水羊羹とかさ。」

「和菓子だけじゃなくて、お菓子全般が好き。甘い物って幸せになるよね。それに勉強してたら脳が糖分を欲しがるから勉強の合間に甘い物はよく食べるよ。」

「へぇ〜。」

「鷹村くんは甘い物は?」

「俺も好き。」

と答えた途端鷹村くんは真っ赤になりました。最近は、スイーツ男子とか流行ってるし、恥ずかしがることないのに。あ、鷹村くんは怖い不良で通ってるからスイーツ男子であることが恥ずかしいんだね。そんなこと気にせずどんどん食べたらいいのに。私はそんなことで、馬鹿にしたりはしないのに。その時、私は長い芋けんぴを見つけました。

「鷹村くん、あの芋けんぴ長いね。」

「どれ?」

私はおしぼりで手を拭くと、長い芋けんぴをとって鷹村くんに見せました。

「これ。長いでしょ。きっと他のより美味しいよ。食べる?」

と尋ねると、鷹村くんは 

「食べたいです。」

と顔と耳を真っ赤にして答えました。甘い物好きな不良がいたっていいんです。恥ずかしいことではないんです。と思いながら、私は長い芋けんぴを鷹村くんの口元に持っていくと、鷹村くんはパクリと口にくわえると。

「さっき食べたのより、美味い。」

と言って、

「小鳥も食ってみる?」

と、今度は私の口元にさっきの芋けんぴを持ってきました。私もひと口いただきました。

「んー。あれ?他のと味一緒だった。」

と言うと

「なんだよそれ、小鳥が美味いって言ったんだろ。」

と言って笑います。私おかしくなってつられて笑ってしまいました。


 

登場人物

小鳥遊マヤ→秀華学園、高校2年生(2年A組)。アメリカに住んでいたが両親を事故で亡くし、祖父母に引き取られ日本に戻ってきた。

鷹村龍→赤髪。鬼山高校の2年生。他校の不良たちと度々問題を起こしてきた問題児。

小鳥遊巌→マヤの祖父、たかなし医院の院長

小鳥遊富士子→マヤの祖母

森田先生→マヤ(2年A組)の担任

東口先生→秀華学園の生活指導の先生

畑中昇太→秀華学園、(2年A組)

椎名歌→秀華学園、(2年A組)。あだ名はしいちゃん。

滝川 恋れん→秀華学園、(2年A組)

林 頼人らいと→秀華学園、(2年A組)

ひぐりん→鬼山高校の先生

菊田毅→金髪。鬼山高校(2年)

川村利明→茶髪。鬼山高校(2年)

小森健太→緑髪。鬼山高校(2年)

小川→鬼山高校

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