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55.追試まで㉓

「どうぞ。」

「お、おじゃまします。」

私は鷹村くんを部屋に案内すると、積み上がった段ボールを指して

「これなんだけど。手前が本なの。」

「あぁ、わかった。じゃあ本だけさっさと片付けよう。」

と言うと、鷹村くんは軽々と段ボールを持って取り出しやすい様に本棚の近くに運びます。鷹村くんは段ボールの中を見て

「漫画に小説。えっ?これって英語の本?」

「小説はアメリカで買ったのも結構あって。だからもちろん英語で書かれてるよ。漫画は全部日本で買って持ち帰ったり、おじいちゃんとおばあちゃんに送ってもらったりしたものだから全部日本語だよ。」

「そっか。小鳥も漫画とか読むんだな。」

「読むよー。漫画は大好きだもん。鷹村くんも漫画好きなの?」

「好きだよ。」

と鷹村くんは答えました。その瞬間、私と目が合い、なぜか鷹村くんの顔が真っ赤になりました。

「どうしたの?」

と尋ねると、鷹村くんは

「あ、いや。・・・大丈夫。」

と答えました。



 それから私達は、片付けを始めました。私が指示した場所に鷹村くんはどんどん本を片付けていきます。鷹村くんは一つの段ボールを見つめて、

「このアルバムって書いてある箱は?段ボール開いてないけど。開けて本棚に入れなくていいのか?」

と尋ねます。私は

「このままクローゼットに入れて。アルバムは箱を開けちゃったら延々見ちゃって時間がいくらあっても足りなくなるから。」

と言うと、

「あぁ。わかった。じゃあこのまま入れるぞ。」

と重たい箱を軽々と運んで、クローゼットに入れてくれました。

30分と時間を決めていましたが、15分くらいで片付きました。

「ありがとう。すごく助かった。」

「いや。これくらい朝飯前だし。」

と言いながら、段ボールを畳んでいきます。

「段ボールは、ここに置いておくぜ。」

と言って鷹村くんは壁に段ボールを立てかけてくれました。そして

「小鳥はいつもここで勉強したりしてんだな。」

とポツリと言いました。

「そうよ。どうしたの?」

「いや。なんとなく。」

それから私達は1階に降りて勉強を始めました。

登場人物

小鳥遊マヤ→秀華学園、高校2年生(2年A組)。アメリカに住んでいたが両親を事故で亡くし、祖父母に引き取られ日本に戻ってきた。

鷹村龍→赤髪。鬼山高校の2年生。他校の不良たちと度々問題を起こしてきた問題児。

小鳥遊巌→マヤの祖父、たかなし医院の院長

小鳥遊富士子→マヤの祖母

森田先生→マヤ(2年A組)の担任

東口先生→秀華学園の生活指導の先生

畑中昇太→秀華学園、(2年A組)

椎名歌→秀華学園、(2年A組)。あだ名はしいちゃん。

滝川 恋れん→秀華学園、(2年A組)

林 頼人らいと→秀華学園、(2年A組)

ひぐりん→鬼山高校の先生

菊田毅→金髪。鬼山高校(2年)

川村利明→茶髪。鬼山高校(2年)

小森健太→緑髪。鬼山高校(2年)

小川→鬼山高校

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