3.ファミレスで③
「先生、あったかいうちに食べて。」
と赤髪が言うのでドリアをいただきながら、効率よく勉強をするためにそれぞれの赤点を尋ねました。赤髪が数学Ⅱと歴史総合と英語と古典。金髪が古典、緑髪は数学Ⅱ、茶髪は古典とのことだった。なので私は
「とりあえず数学Ⅱと、古典をやりましょう。」
私は赤髪と緑髪を私から見て右側に、金髪と茶髪には左側に座ってもらいました。私は
「古典のプリントを見せてください。」
と言うと、金髪は
「はい。どうぞ!」
と言って渡してくれました。
「再試は、数学Ⅱも、古典も基本問題からしか出ていないようですね。何点取ればいいんですか?」
と尋ねると、
「20点。」
と茶髪が答えました。私は
「まず古典は、問1と問2の歴史的仮名遣いと文法を押さえましょう。そして数学Ⅱは、展開の公式と、因数分解の公式を書くので覚えてください。」
と伝え、数学グループが暗記している間に古典の歴史的仮名遣いを現代仮名遣いに直すやり方を教えて、例題を出して古典グループが解いている間に数学を教えてと、なるべく時間を無駄にしないように授業を進めました。古典グループは問1の歴史的仮名遣いを現代仮名遣いに直せるようになり、緑髪は授業に何とかついてきて問1が解けるようになりました。しかし、赤髪は問1に苦戦し上手くいかないようなので、私は中学数学の因数分解を復習することにしました。赤髪は気まずそうに
「俺馬鹿だから。ごめん。」
と小さな声で謝りました。
「私こそごめんなさい。私の教え方が悪かったんです。数学はレールのように繋がっているんです。だからあなたがつまづいているところはどこかを探すところから始めましょう。」
と伝え、ほかの3人は引き続きプリントを使って教え、赤髪には中学の因数分解を教えました。もうすぐ2時半。赤髪以外の3人は順調に問題が解けるようになり、古典の2人はプリントの半分はできるようになり、数学の緑髪は全体の3割は理解できるようになりました。私は古典グループの2人には
「この問題集の問1、問3、4、5を解いてください。」
と言って問題集を渡しました。そして緑髪には
「これから問題を書くので、解いてください。途中式は省かずに丁寧に解いてください。」
と指示し、問題を10問書いて渡しました。そして私は、赤髪とマンツーマンで中学からの問題を一緒に解いていきました。