小さくて大きな冒険 〜ふーちゃん視点〜
「フーッ!」
不死の魔竜ことふーちゃんは襲い来るモンスター達を尻尾で突き刺し、エネルギーを吸収しながら離れ離れになった皆を探していた。
「フーッ…」
産まれたてで喋ることができない以上、モンスターを撃退しながら急いで動くしかないのだ。
ガサガサッ
「フッ!?」
「ガガガーッ!」
突然目の前にトゲトゲの木の実モンスター「イタイチゴ」が現れた。【ステージⅡ】のモンスターだ。
「ガーッ!」
イタイチゴは身体を振り回して暴れている。ふーちゃんもこれでは近づくことができない。
「ガガーッ!」
そしてイタイチゴは身体を勢いよく地面に叩きつけ、ふーちゃんを押しつぶそうとした。
「フーッ!」
素早くふーちゃんは回避し、突然立ち止まった。何とかしようとふーちゃんは考えた。
そして、一つの結論を見出した!
「フーッ!!」
尻尾を長く伸ばし、イタイチゴに突き刺したのだ。
「ガガッ!?ガーガーッ!」
尻尾が食い込み、苦しむイタイチゴ。そこからふーちゃんは果汁を思いきり吸いあげた。
「ガーッ!ガーッ!ガーッ!」
「フーッ♪」
果汁の美味しさにビックリするふーちゃん。無我夢中でイタイチゴから果汁を吸い尽くしていく。ごきゅごきゅという音と共にイタイチゴは干からびていくのだった。
「ガッ…」
イタイチゴは完全に干からび、消滅した。ふーちゃんはけぷっ…っと可愛らしいげっぷをした。
「フーッ…。」
そして改めて皆を探すのだった。




