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小さくて大きな冒険 〜ドラキグルン視点〜

「うわ〜!こっちに来るな〜!」


「ガァァァァッ!」


カイザードラゴンに吹き飛ばされたボクはご主人様とはぐれてしまい、ふーちゃんともはぐれてしまった。ボクは今【ステージⅡ】のモンスターであるヤドーピオンに追いかけられていた。


「岩だと思ったらモンスターだったなんて〜!」


「ガァァァッ!」


ヤドーピオンはボクめがけて一直線に追いかけてくる。小さくなってるせいでパペットファイアが効かない以上逃げるしかなかった。


「誰か〜!助けてくれ〜!」


そう叫んだその時、蔦が伸びてきてヤドーピオンを絡め取った。ヤドーピオンはギィギィ言いながらもがいている。


「珍しいな。こんなに小さいドラキグルンを見るのは。」


蔦の先を見上げると、仮面をつけた女性が立っていた。頭には花が付いている。


「大丈夫かい?小さなドラキグルン?」


何故ボクの名前を知ってるのか?…そう思ったが、ボクもモンスターだった。名前を知ってる人は知ってるか…。そんな事を考えながらもボクはその女性にお礼を言った。


「助けてくれてありがとうございます。あなたはいったい…」


「私か?私はプランデッド。カイカーさんに第二の人生を歩ませてもらった…ただのミイラだよ。」


プランデッドはそう言って語りだした。


「私はかつてこの森で生贄に捧げられた者だったんだ。木に縛り付けられ、やがて干からびて…ミイラになって…私は死んでしまった。」


プランデッドはそう言うと頭の花に指を差し、続きを語りだした。


「でも、このカイカーさんが今まで貯めていた栄養を私の頭に張り付いて流すことで…自らを犠牲にして私を生き返らせてくれたのさ。そのおかげで私は再び生を受け、カイカーさんの力も使えるようになり…プランデッドとして生まれ変われたのさ。」


「そうだったのか…ところで、ボクをさっきまで追いかけていたそのヤドーピオンはどうするの?」


ボクはプランデッドに聞くと、プランデッドはヤドーピオンに何かを渡して解放した。するとヤドーピオンはボクに見向きもせずに森の奥へ消えていった。


「あのヤドーピオンはお腹が空いてただけなんだ。だから甘い木の実をあげて納得してもらったのさ。それに…木の実のお礼として魂の欠片まで貰っちゃったからね。」


プランデッドはクスクスと笑いながらヤドーピオンの魂の欠片をボクに差し出した。


「これは君が持っていてほしい。私は行かなければならない所があるからね。」


「行かなければならない所?」


ボクが聞くと、なんとカイザードラゴンを探しているという。ボクは自分がどうして小さくなったのかを話し、カイザードラゴンを探している事を伝えた。


「なるほど…君が小さかったのはカイザードラゴンのせいだったのか。それじゃあ私と一緒に探さない?」


ボクはプランデッドと協力してカイザードラゴンを探すことにした。プランデッドはボクを持ち上げ、歩き出した。…かなり高いので怖かった。

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