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初めてのサッカー

 

 東京都内の某病院余命宣告を受けた俺は介護ベットに横たわりながらサッカーゲームをしていた。腕前は非常に高く、月ごとのレーティングでは毎月上位をキープしていた。

 

 男は生まれつき体が悪かった。病気で軽い運動もできない。しかし彼は生涯サッカーというスポーツに熱を捧げた。サッカーはスポーツにしては点が動きにくく盛り上がりに欠けるといわれることもあるが、得点につながるまでの過程、守備からつながるカウンター、サッカーを構成する1つ1つの魅力に男は熱中した。


(ああ...サッカー、やってみたかったな...)


全身が冷えていくのと同時に意識が遠のいていくのを感じる。


享年24歳男はそのまま息を引き取った。


▼▽▼▽


「おい、ユーマ!早く行くよ!」


意識が覚醒する。

俺は確かに死んだはずだ。


それにここは?

なぜ俺が外に出ている。


「ゆーま?どうかしたの?」


「い、いやなんでもない。行こうぜシュート(・・・・)


訳が分からないまま歩く。


「お前、ママと離れるのがさみしかったんだろ」


「ち、ちげーし!!」


俺は城佑真(じょうゆうま)の記憶を引き継いだままこの世に生を保っていた。


▼▽▼▽


「ただいまー」

脩斗

「お邪魔しまーす」


小学校から下校して俺と修斗(しゅうと)家に帰ってきた。


「お帰りー。あら、修ちゃん今日も来たのね。今お茶入れるから待っててねー」


修斗はよく家に来ているらしい。

放課後オレの家に来てゲームをする。


そんな関係のよくある幼馴染だ。


「なあ、今日は何のゲームする?」


「今日はサッカーしないか?天気もいいし」


修斗は驚いたような顔ををする。


「サッカー?なんだよ急に」


俺は学校で今の体は万全に運動ができることを確信した。

このいくらでも運動できる体で早くサッカーがやりたくて仕方がなかった。


「なんでもいいから早く公演行こうぜ!」


「あ、ちょっと。ユーマボールは?」


「あ、」


「はぁ...」


情けない。小学生にため息をつかれるとは。


「ウチ行くぞ」


修斗の家にとり行くことにした。



▼▽▼▽


「それにしても、シュートはサッカーボール持ってたんだな」


「たまに休日親父と蹴ってたからな」


近くの公園に来た。

この公園は土の公園で壁もあり、練習には適している。


「それにしても急にサッカーやりたいだなんてやったことあるのか?」


「ないよ!でも大好きなんだ!」


「いつからだよ」


初めて触るボールの感覚思ったよりも重いな。

このボールは4号球。

プロが使っているものよりも小さい球だ。

小学生はこのボールでサッカーをする。


「早速パスやろうぜ」


「まあいいけど...」


パスは基本インサイドで行う。

軸足は出したい方向に向け、ボールの中心から下に舐めるように力かけ...


「あれ?」


「ちょっとユーマどこ蹴ってんだよぉ!」


遠くにいるシュートが走ってボールを追う。

初めて蹴ったボールは狙った方向に飛んで行かず、大きく左に反れていった。


(変だな、バックスピンが掛かっていい感じにパスできると思ったのに)


(それにしても、初めてボールを蹴った。蹴った!)


「うほぉぉお!!!」


「今日のお前なんか変だぞ」


ボールを拾ってきたシュートに見られた。

恥ずかしかった。


そのまま俺とシュートは2時間足にあざができても蹴り続け、5時のチャイムと共に帰宅した。


ユーマには「急にサッカーやりたいとか言ったのに全然下手っぴじゃん」と言われたがこれからだ。

俺には前世の知識がある。

正しい練習法も食事、戦術も知っている。

俺は今世で前世では出来なかったサッカーを徹底的に楽しむんだ!


さしあったては、


「ただいまー」


「お帰りー、珍しいわね。お外で遊ぶなんて」


「母さん。サッカーのクラブチームに入りたい!」


地域の街クラブに入る。

ここから俺のキャリアをスタートさせる。


_______Become a legend


これは前世でサッカーをできないまま生涯を閉じた男がサッカーをし日本が世界の強豪国入りさせるまでのストーリーである。




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